ソースの小袋がなかなか開かない…そんな日常の小さなイライラを、驚きのファッションアイテムで解決しようとする企業が現れた。
世界的な食品ブランド、Heinz(ハインツ)だ。彼らが発表したのは、歯に装着するカスタムアクセサリー『Heinz Grillz』。地味な問題を、煌びやかなスタイルで解決するという、まさに型破りな発想である。
機能美を宿す?「歯で開ける」ためのカスタムグリル
『Heinz Grillz』は、ヒップホップカルチャーなどで自己表現の象徴とされる歯のアクセサリー「グリル(Grillz)」をベースにしたもの。
Heinz Grillzは、この文化を踏まえつつ、Heinzロゴをあしらい、さらに下端にソースの小袋を開けやすくするためのギザギザのエッジが施されているのが最大の特徴。
これにより、「歯で小袋を開ける」行為が、スタイリッシュかつ実用的なアクションに変わるという仕掛け。このユニークな試みは、Heinz Brazilが発案したものらしい。
Heinz流、型破り広告の一環
ケチャップの巨人として知られるHeinzだが、近年はその安定したイメージを良い意味で裏切るような、遊び心あふれる広告戦略を展開している。
ロゴを一切表示しない広告でブランド浸透度を示したり、他ブランドとの奇抜な(架空の)コラボレーションでSNSを騒がせたりと、常に話題を提供してきた。
今回の「Heinz Grillz」も、伝統あるブランドが、現代のカルチャーを取り込み、日常の小さな課題(ペインポイント)に斬新な解決策(と話題性)を提供する、計算された一手と見ることができるだろう。
それは、ブランドが常に進化し続けている証左、とも言えるかもしれない。
なぜ一般販売はナシ?
“限定性”が生む価値とインフルエンサー戦略
これほどユニークな『Heinz Grillz』だが、残念ながら一般販売はされていない。
これらはInstagramやTikTokのインフルエンサーを通じたプロモーションに留まっており、この限定的な展開は「手に入らない」からこその希少価値を生み出し、SNSでの話題性を最大化する狙いがあると考えられる。
ターゲット層に影響力のあるインフルエンサーを通じて情報を拡散することで、ブランドへの関心を高め、より強いエンゲージメントを狙っているのだろう。
これらを通じて、ハインツは日常の些細な問題をカルチャーとファッションの力でエンターテイメントに変えてみせた。老舗ブランドが見せる挑戦的な姿勢は、今後も私たちを驚かせてくれるだろう。
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