朝起きたときのだるさ、夕方にかけて感じる重さ、腰や肩の筋肉のコリなどの不調を、「まあ、こんなもの」だと諦めてしまっている人も多いのではないだろうか。しかし、これらの悩みが軽減され、より快適に活動できるようになったらどうだろう。近年、そんな願いを叶えるウエアが注目を集めている。それが、株式会社りらいぶが展開している「リライブシャツα」だ。単なる休息着とは一線を画し、「着用することで血行の促進、筋肉のハリ・コリの改善、疲労の回復・改善」が期待できるという新しいコンセプトのウエアである。一体どのようなアイテムなのか。同社 代表取締役の佐々木さんに、製品の特徴や誕生の背景を伺った。
独自のプリント加工で筋肉のコリにアプローチ
長時間同じ姿勢での作業、繰り返される体に負荷のかかる動き。日々の仕事に追われ、気がつけば体にずっしりと重いものがのしかかっているような状態になっている人もいるだろう。そんな肩や腰などの筋肉のコリは、血行不良が一つの原因だと言われている。もし、シャツを着るだけでこの慢性的な悩みが緩和されるとしたら──。リライブシャツαは、まさにそんな願いを形にした一枚だ。一見すると普通のシャツだが、トルマリンやテラヘルツといった鉱石を微細な粒子にして素材に混ぜ込んだ特殊なインクを、シャツの特定の部位に配置した「間接テーピング®︎技術」が採用されている。着るだけでテーピングを施されているように、体の動きをサポートしてくれるというのだ。トルマリンは、体から発せられる熱「遠赤外線」を輻射する性質を持つ。輻射とは、体から出た遠赤外線を反射して、再び体に伝える仕組みのことだ。この輻射によって衣服を通して筋肉に働きかけ、血行促進が期待できることから一般医療機器として届出も出している。「血流が改善されることで、気になる筋肉のハリやコリの改善も期待できる」と佐々木さんは言う。リライブシャツαは、体のツボに沿って鉱石を配置しているのが大きなポイントだ。鉱石は、ただシャツ全体にたくさん混ぜ込めばよいというわけではなく、人体のパフォーマンスをサポートするための最適な配置と量がある。この鉱石の置き方こそが「間接テーピング®︎技術」の肝だ。しかし、ツボの位置は人によって微妙に異なるため、ピンポイントで狙うことは難しい。どのような工夫を施したのか。「長年の研究と試行錯誤を重ね、大多数の人に効果が見込める“最大公約数的な位置”を探り出しました。購入の際には身幅も考慮しながら、身長に合わせてサイズを選ぶのがおすすめです」緻密に計算された独自のプリント加工が、遠赤外線を適切に輻射する。それが、着るだけで疲労の回復・改善や、筋肉のハリ・コリの改善をサポートする秘密なのだ。実際に、「肩や腰のコリが気になる」「リライブウェアを着用してアクティブに過ごしたい」といった期待の声が多数寄せられている。思うように体を動かせなくなった母親へのプレゼントとして購入したユーザーが、その効果に感動し、母親がリライブウェアを着用した様子を動画に撮って送ってくれたこともあるという。
開発の原動力は「人の役に立ちたい」という想い
現在、リライブウェアシリーズは一般医療機器届出済みの「リライブシャツα」「リライブスパッツα」の他、一般医療機器以外のスパッツやパジャマなど多彩なラインナップが展開されている。もちろん、各製品を着用するときの体の状態によって鉱石の置き方が異なる。たとえばパジャマは上着の背中側に流線を描くように鉱石を配置。また、パンツは太ももに沿って配置されるなど、「寝た状態」に特化した設計が施されている。シリーズ累計300万枚(集計期間:2019年7月1日〜2025年4月30日)を突破する爆発的なヒットとなっているが、ここまでの道のりは決して平坦ではなかった。鉱石の種類や相性、効果的な配置……数えきれないほどの試作を繰り返し、リライブシャツαの前身となる「リライブシャツ」が誕生した。しかし、発売後の3年間はほとんど売れなかったという。それでも佐々木さんは諦めなかった。「起業家や高齢者の支援など、私はこれまでいろいろな仕事をしてきたのですが、横軸に通っているのは“困っている人を助ける”ことです。リライブシャツは、悩みをもつ多くの人を助けることができる。その想いがあったから、諦めることなく前に進むことができました」YouTube番組「令和の虎」への出演を機に、リライブウェアの注目度は一気に高まった。現在では、全国約500店舗で取り扱われるまでに成長している。
日本から世界へ:りらいぶが描く未来
「身につける人を選ばずに、これだけ役に立つものはそうそうない」と、佐々木さんはリライブウェアの可能性について力強く語る。「特に日本では“人生100年時代”に向けた取り組みが進められています。もし誰かの介護が必要になると、たくさんの人のお金と時間が必要になってしまいますから、一人ひとりが元気に動けることが理想ですよね。私は、その実現を目指しています」「いつまでも元気に過ごしたい」という願いを持つのは、日本人ばかりではない。リライブウェアは日本国内だけでなく、海外への展開も視野に入れている。現在はまず東南アジアでの展開を進めているそうだが、海外展開にはさまざまな課題がある。「地域ごとに人口の構成比も困りごとも当然違ってきますし、収入格差もあります。なかには、収入が月5〜6万円の地域もありますから、そこに対してどんな価格帯でどういう製品を作っていけばいいかは考えなければなりません」佐々木さんの目は未来を見据えている。世界中の人々が健康で活動的な毎日を送る基盤づくりに寄与するため、リライブウェアはさらなる進化を続けるだろう。
リライブシャツα
医療機器届出番号:04B3X10013000001
リライブスパッツα
医療機器届出番号:04B3X10013000002
Text by 奥山 りか
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