ベッセント米財務長官は5日、米国は世界資本にとって「最優先の投資先」だと述べ、トランプ政権の政策はその地位を確固たるものにすると主張した。先月に顕在化したいわゆる「米国売り」に対抗する発言。
「米国は国際資本にとって最優先の投資先だ」とベッセント氏はカリフォルニア州ビバリーヒルズで開催されたミルケン研究所グローバルコンファレンスで講演。トランプ大統領の貿易、税制、規制緩和の政策は「いずれも同じ目標に向かっている。 世界資本の受け皿としての米国の地位を確固たるものにすることだ」と語った。発言は講演原稿に基づく。
先月にはトランプ氏が主要貿易相手国への大幅な上乗せ関税を発表したことを受け、米国株が売られ、ドル建て資産の国際的な魅力に対する懸念が顕在化していた。通常の動きとは異なり、米国債も急落し、これまでのような「安全資産」としての役割を果たすことができなかった。ドルも下落した。

ミルケン研究所グローバルコンファレンスで講演するベッセント米財務長官
出所:ブルームバーグ
イエレン前米財務長官はこうした動きについて、「米経済政策への信認の低下」という憂慮すべき兆候だとの見方を示していた。
ベッセント氏は、トランプ氏の政策は米国への長期的な投資を推進する「エンジンの相互に連動した部品だ」と説明。貿易政策の目的は「米国の労働者と企業にとって公平な競争環境を整えること」だと改めて強調した。
原題:Bessent Touts US as ‘Premier Destination’ for Global Capital(抜粋)
(第3段落以降を追加し、更新します)
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