

現在、世界中の園芸家が息をひそめて、植物を地面に植えるのにピッタリな日を待っています。
チューリップ、アイリス、シャクヤク、ライラックが庭を彩り、鮮やかな色彩がそこかしこに現れはじめるでしょう。
5月に行う庭の手入れや植え付けが、夏の庭の出来栄えを左右します。
今すぐオーバーオールに身を包み、日よけ帽子とスコップを手に取って、外に出て、夏の庭づくりに励むときです!
取り組むべきメンテナンス作業について説明し、何を植えるべきか、その方法について詳しく説明します。
目次
まずは庭の手入れから
最初は水回りから確認していきましょう。冬の間に、水やりシステムが損傷を受けている可能性があります。

そのため、夏に向けて水やりをはじめる前に、各ラインを点検することが非常に重要です。
ありがちなこととして、春に除草や土いじりをしている際に、うっかりラインを傷つけてしまうことがあるので注意が必要です。
コントローラーが正常に動作するかどうかを確認するために、外に出て各ゾーンをテストし、歩き回ってそれぞれの末端地点をチェックしてください。
通常、水漏れは音でわかるものですから、目を配りながら、大きな噴出音やシューッという音に耳を澄ませましょう。
ホースにつなぐタイプの給水設備を使っている場合でも、同様に点検してくださいね。
元気な土壌づくりも忘れずに
すでに庭にある花壇には、堆肥の層を加えると効果的。
堆肥は、一般的な肥料として機能することに加え、冬の間に土壌が流出してしまった場合に、花壇の土量を回復させる役割も果たしてくれます。
また、堆肥を施した後に、マルチング材(植物の株元や畑の土の表面を覆うために使うカバーのこと)を重ねましょう。
この時期に堆肥とマルチング材を広げる作業を丁寧に行うことで、庭のそれぞれの部分の状態を詳しく把握する良い機会になります。
作業を進めながら、雑草が生えている場所、害虫が発生している兆候のある場所、あるいは冬を越せなかったかもしれない植物がある場所などをメモしておきましょう。
低木・高木・つる性植物

ライラックやレンギョウなど、春に開花期を迎える低木は数多くあります。開花が終わったら剪定しましょう。
ライラックのように、品種によってはシーズン後半に二度目の開花を促すこともできるかもしれません。いずれにせよ、秋の作業が1つ減り、庭の見栄えもスッキリするはずです。
5月は植え付けと施肥のベストシーズン
穏やかな気候で、雨で地面も柔らかくなっている5月は、新しい木質の低木や高木を植えるのにピッタリ。既存の樹木には、それぞれの樹木に適した肥料を与えればOKです。
園芸店に行けば、お持ちの樹木に最適な肥料を特定する手伝いをしてくれます。相談してみましょう。
成長期の大切な剪定作業
これらの樹木は新しい芽を伸ばすので、樹木の形を維持し、果実の数を樹木が無理なく支えられる量に保つために、必要に応じて剪定してください。
剪定ばさみや太枝切りばさみは、必ず清潔なものを使用してください。
屋外に出る際は、希釈した漂白剤または消毒液をスプレーボトルに入れて持ち歩きましょう。
1つの植物の作業が終わるごとに道具を洗浄することで、植物間でのウイルス、真菌、病気の伝染を防ぎます。
成長に合わせた丁寧な誘引

最後に、クレマチス・バラ・スイカズラなどのつる性の多年生植物は、この時期には休眠から目覚めている頃でしょう。
つるが伸びるにつれて、緩くトレリスに結び付けて、しっかりと支えてあげましょう。
一年草の植え方、育て方

いよいよ一年草を地面に植える時期です。
一年草は、鮮やかな色彩を添え、適切に手入れをすれば夏の間ずっと楽しむことができますよ。
園芸店はこの時期、ペチュニア、ロベリア、マリーゴールド、ベゴニアなど、一年草でいっぱいになっていることでしょう。
一年草は多年草よりもややデリケートなので、霜の心配がなくなってから植え付けるようにしましょう。
一年草は、多年草の開花時期の間の空間と時間に彩りを与え、冬を越すのが難しい窓辺のプランターや植木鉢に最適です。
植え込む花壇には、緩効性肥料を入れて定期的に水やりを行ってください。
多年草の植え方、育て方
この時期には、ほとんどのお庭でチューリップが満開を迎えているか、咲き終わったところですよね。
注意すべき点として、咲き終わったからといって葉を切らないようにしましょう。
チューリップが来年も咲くためには葉が必要です。そのまま自然に枯れるのに任せればOKですよ。
もちろん葉が黄色くなったら、球根を分けたり、移動させたりしても大丈夫。
チューリップが開花したら、来年強く育つように、球根用の肥料を与えるのに最適な時期です。霜の心配がなくなれば、ダリアやカンナなどの夏咲きの球根を植えることも可能です。

4月に新しい多年草を植えられなかった場合でも、今ならまだ間に合いますよ。あるいは、お持ちの多年草を株分けすることも可能です。
地面は今、非常によく耕せる状態になっているでしょうし、庭を歩き回るうちに、どの植物が株分けに適しているかに気づくかもしれませんね。
今年の夏に開花させたいのであれば、5月中にこの作業を済ませる必要があります。植え付けの際には、植え込む場所に緩効性肥料を使いましょう。
野菜を育てはじめるならいま!
いよいよメインイベント!全国の園芸家が、トマト、ピーマン、ナスを地面に植える最適な瞬間を心待ちにしています。
最低気温が安定して10℃を超えたタイミングがベスト。迷ったら、地元の園芸サークルなどで情報交換するのがオススメです。

アスパラガスやアーティチョークのような多年生の野菜は、今が成長期。アスパラガスは毎日収穫することを忘れずに、小指よりも太い茎だけを摘み取りましょう。
茎が細くなってきたら、来年のために株を休ませる時期。アーティチョークの株にアリやアブラムシが発生していないか注意する必要があります。
見つけたら洗い流すことができますが、ニームオイルなどの追加の処理や、ナスタチウムのような近くのおとり植物がないと、再び発生する可能性があるので注意が必要です。
アスパラガスの畝とアーティチョークの両方にも、春の肥料を与えると良いでしょう。
夏野菜を植えよう

5月中旬から下旬にかけて、ほとんどの地域で温暖な気候を好む作物の植え付けが行われるはず。トマト、ナス、ピーマンはもちろん、豆、トウモロコシ、キュウリなども植えどきです。
豆とトウモロコシは直播きOK。メロンやカボチャ、冬瓜、夏カボチャも同様ですが、苗を使うと夏の生育が有利になるでしょう。
春にジャガイモを植えた場合、そろそろ芽の周りに土を寄せる「土寄せ」(株元に周りの土を寄せ集めて盛り上げる作業のこと)の時期になります。
イチゴを育てるなら下準備から

イチゴ畑からランナー(親株から地面を這うように伸びる細長い茎)を取り除き、肥料を軽く施しましょう。
イチゴの株は、ランナーの生産にエネルギーを集中させるか、果実の生産にエネルギーを集中させるかのどちらかになり、両方を同時に行うのはあまり得意ではありません。
毎年春には、より大きく質の良い果実を収穫するために、株を間引く必要があります。取り除いたランナーは、人に譲るか、別の場所に植え付ける選択肢もアリですね。
害虫駆除
カタツムリとナメクジの数を減らすために、罠を仕掛けたり、定期的に夜間の駆除することを忘れずに。
雨が少なくなるこの時期にこれを行うことで、夏の終わりの問題を大幅に減らすことが期待できます。
今すぐ果樹にフェロモントラップを吊るしましょう。これにより、この夏の害虫を駆除し、果物を保護するのに役立ちますよ!
Source: A Way To Garden, Strawberry Plants
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