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2006年に暗殺されたアレクサンドル・リトビネンコ氏と交流があった、人権活動家のウラジミール・ブコウスキー氏。現在、リトビネンコ氏の妻・マリーナ氏を支援している彼は、リトビネンコ氏が放射線被ばくの可能性を指摘したキーパーソンだ。ノンフィクション作家の小倉孝保が、同氏への取材を通してロシアという国の輪郭を探る。※本稿は、小倉孝保『プーチンに勝った主婦 マリーナ・リトビネンコの闘いの記録』(集英社新書)の一部を抜粋・編集したものです。
大統領が暗殺を指示するほどの
重要な人物だったのか?
ブコウスキー(※1)が最後にリトビネンコに会ったのは2006年10月19日、ロンドン・フロントラインクラブ(※2)でのポリトコフスカヤ(※3)追悼式だった。リトビネンコがポロニウムを飲まされる(※4)のは13日後である。追悼式にはマリーナとアナトリー(リトビネンコ氏の長男)も参加していた。家族は英国籍を得たばかりで、リトビネンコは興奮しながら言った。
(※1)…編集部注/ウラジミール・ブコウスキー。イギリスに亡命したロシア出身の人権活動家
(※2)…編集部注/ロンドンに拠点を置くメディアクラブ。ジャーナリストやカメラマンが多く集まる場所
(※3)…編集部注/アンナ・ポリトコフスカヤ。プーチン政権を強く批判し、暗殺されたジャーナリスト
(※4)…編集部注/イギリスに亡命したリトビネンコ氏は、2006年11月1日にホテルのバーで放射性物質のポロニウム210入りの緑茶を飲まされ、暗殺された
「市民権を得たんだ。これで私たちは安全になった。そう思わないかい?」
「そうだ。より安全になったのは確かだ」
ロシア秘密情報機関は暗殺対象が英国人の場合、より慎重になる。リトビネンコはそれを認識し、ブコウスキーも同じ考えだった。
「サーシャ(リトビネンコ氏の愛称)はうれしそうにほほ笑んでいた。子どものように無邪気な面があるんだ。しかし、私はその後、疑った。KGB(※5)の連中は彼が英国民になったと知っているだろうかと。事件が起きて確信した。やつらはそれを知らなかった。彼が国籍を取得する以前に、暗殺計画は動き出していたんだ」
(※5)…編集部注/ソ連国家保安委員会の略称。諜報機関として暗躍したが、ソ連崩壊後に解体された
リトビネンコが最後に電話をしてきたのは集中治療室に移る直前だった。1日に20回もかかってくる電話がそのころには5回程度に減っていた。リトビネンコは疲れやすく、眠っている時間が多くなっていた。ブコウスキーが最後に聞いたのは、のどから絞り出すような声だった。そして、ザカエフ(※6)から死亡の連絡を受けた。
(※6)…編集部注/アハメド・ザカエフ。チェチェン独立派幹部でリトビネンコ氏の親友
「彼の体力を知っているから、死ぬとは思っていなかった。だからショックでね。あの元気な男でも殺されるのかと。その後、彼が摂取したポロニウムの量を知り、生き残るチャンスはなかったと悟った」
ブコウスキーは大きくため息をつき、頭を何度か振った。
「幼い息子とマリーナを残し、無念だったろう。可哀そうに」
目がうるんでいた。優しい人なのだ。
リトビネンコは「殺害を命じたのはプーチンだ」と主張していた。この点について私は疑問を感じていた。リトビネンコはロシアにとって、それほど重要人物だったのだろうか。大統領が自ら指示するほどの対象だったのか。
「大統領が命じるのは不自然な気がします」