バンダイナムコエンターテインメントは4月17日、『鉄拳8』についてVer.2.00.02にアップデートするパッチを配信。このパッチは以前より告知のあった、Season 2開催にともなう大規模調整の見直しの一環であり、さっそく大きな調整が施されている。
『鉄拳8』は、3D対戦格闘ゲーム『鉄拳』シリーズの最新作。バトルコンセプトのキーワードとして「Aggressive(アグレッシブ)」が掲げられ、キャラクター個々の特性が強化されるヒートシステムなどが導入。30体以上のキャラクターが参戦している。本作に向けては、4月4日より追加プレイアブルキャラ「アンナ・ウィリアムズ」が登場している。
本作に向けては、4月1日より新シーズンとなるSeason 2が開催されている。しかし『鉄拳8』公式が攻防のバランス見直しを掲げたにもかかわらず、「攻めにバランスが偏り過ぎている」調整がおこなわれているとして、批判が多く寄せられた。さらには一部ユーザーによる本作のボイコット運動にまで発展していた。この声を受け、緊急パッチの配信を表明(関連記事)。その先駆けとして、Ver.2.00.02が本日配信されたかたちだ。
今回のパッチでは、インフレ傾向にあったダメージ環境への対処やリターンが大きすぎる技への順次対応がおこなわれている。具体的には体力の最大値を180から200まで上昇。1コンボが基本的に70ダメージ前後であることを鑑みると、調整によるダメージ減などとあわせ、ギリギリのところで生き残る状況なども増えるだろう。

また各キャラの技に対する調整もおこなわれており、その大きな調整幅も話題となっている。個別の調整では、たとえばラースの「ブラスティングスマック」について、ヒット時に相手をダウンさせなくなった。加えてヒット時の硬直差が+26F(フレーム)から+4Fまで減少。ヒット後の状況が変わった影響とはいえ、-22Fとなる調整はインパクトのある変更といえる。またジャック8の「メイクサムノイズ」については、過剰な強さを発揮していたとして、単発のダメージが30から20まで減少。ガード時の削りダメージも12から4まで減らされた。さらにガード時の硬直差も+8Fから+5Fに変更と、大幅に弱体化が施されている。
なお本アップデートでは共通調整としてガード時に「壁よろけ」を誘発する技への調整もおこなわれている。壁よろけとは『鉄拳7』より追加された特殊なやられ状態だ。ガード時に壁よろけを誘発する技を当てると、防御側が壁にぶつかり大きく硬直し、簡単に攻撃側が大幅に有利な選択を迫ることができていた。今回の調整では、全キャラの「壁よろけを誘発する技」に対し、壁よろけを削除。防御側の不利状況を減らし、攻防のバランスをとったかたちだ。
Season 2開幕より、多岐にわたってバランス見直しがおこなわれている『鉄拳8』。“強すぎた”技を順次調整していく方針ながら、大幅な調整内容については、驚きなどを持って迎えられている部分もあるようだ。いずれにせよ、今回のVer.2.00.02による変化や、5月中旬に予定されているパッチVer.2.01などで、ユーザーからの指摘が相次いだバランスが改善されるかは引き続き注目されるところだ。
『鉄拳8』は、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに販売中だ。