ナスペックは、ウィーンアコースティクスの新スピーカー「Mozart SE Signature」を5月26日に発売する。価格は、Piano Black、Cherry、Piano White仕上げが1台632,500円、Rosewood仕上げが1台715,000円。
1990年、Peter氏がスリムながらエレガントで力強いフロア型スピーカーを構想し、最初に生まれたスピーカーに「Mozart」と名付けた。地元の職人とともに試行錯誤を重ね、高品質ながらも汎用的なユニットを用いた試作を繰り返し、その過程で得られた技術的知見が後に「DESIGNED and DEVELOPED by VIENNA ACOUSTICS」として確立される独自のドライバー技術の礎となった。
誕生したモーツァルト・シリーズは、長年にわたるヨーロッパ最高峰の家具職人との協業を経て、デザイン、技術、性能を進化させ、今回発売されるのが「Mozart SE Signature」。
Symphony Editionから12年が経過し、全面的な技術刷新と細かなチューニングを施しているのが特徴。クロスオーバー設計、内部ダンピング、バスレフポートの改良に加え、新しいモーツァルトにはリファレンスシリーズと同じ大型ツイーターを採用。「従来モデルを凌駕する表現力と精緻な音質を可能にした」という。
2.5ウェイ、3スピーカー・バスレフ型で、ツイーターは28mmハンドコーテッド・シルクドーム、ミッドレンジは152mm X3Pドライバー。ウーファーは152mmスパイダーコーンX3Pドライバーを搭載する。
X3Pドライバーは、Vienna Acousticsが独自にデザイン・生産しているオリジナルドライバー。高剛性・超軽量に仕上げられた3種類のポリプロピレンを合成した高機能樹脂「X3P」をコーン部分に使用し、高い制動性を実現。凹状に湾曲させたラバーエッジはドライバーに的確にエネルギーを伝えるという。
ベースドライバーは、X3Pをクモの巣状のリブで補強する事で更なる高剛性を獲得。「パワーとスピード、さらに繊細さをも兼ね備えた低音を実現する」という。このドライバーは「スパイダーコーン・ウーファー」と名付けられている。
ツイーターは上位機種Beethoven Concert Grand Referenceと同様に、専門チームによって手作りされる独自のオリジナル・シルクドーム・ツイーターを搭載。わずかなニュアンスも伸びやかに、極めてナチュラルに再現するという。
2.5ウェイの独自クロスオーバーを搭載。2つのウーファーは単純な並列接続ではなく、低域では両方が同時に作動し、高域に向かうにつれて下側のウーファーが緩やかに減衰。この設計により、周波数に応じた最適な放射パターンを実現している。
周波数特性は30Hz~22kHz。能率(2.83v@1m)は90dB、インピーダンスは4Ω。外形寸法は260×996×312mmで、重量は23kg。
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