「食べ放題、なぜバイキング?」「モダン焼き、どこが現代的?」外国人のハテナを追跡【Jの追跡】【スーパーJチャンネル】(2025年4月19日)

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     インバウンド盛況!日本にやってくる外国人からは「ナゼなの日本?」が次々出てきました。「なぜ、しゃぶしゃぶ?」「モダン焼き、どこが現代的?」言われてみれば…日本人も知らない「外国人のハテナ」を追跡しました。

    ■海外でも人気「しゃぶしゃぶ」

     まず最初の外国人のハテナは、日本を代表する鍋料理「しゃぶしゃぶ」です。

     やってきたのは、店舗数業界No.1チェーンの「しゃぶ葉」。薄切り肉を熱湯にくぐらせ、野菜と一緒に食べられる「ヘルシー鍋」として海外でも人気です。しかも、すべて食べ放題で1539円とは驚きです。

    オーストラリアから
    「肉が軽くて食べやすいし、野菜と一緒に食べられるのも気に入った」

     しゃぶ葉初体験の外国人2人組。お箸が苦手なイギリス人男性は、肉を投入するのも一苦労です。するとこの後、鍋の中で肉が行方不明になってしまいました。ようやく発見したお肉の味は…。

    イギリス人男性
    「ベリーグッド!」
    通訳
    「見つけたかいがあったね」

     こちらのご夫婦も初しゃぶしゃぶです。

    アイルランドから 妻
    「ちゃんとシャブシャブしなきゃダメよ」
    アイルランドから 夫
    「シャブシャブ」

     初めてのお味は…。


    「うん、GOOD!」

    「食べすぎるから新しいお洋服買わなきゃ」

     ここで外国人のハテナは、なぜ“しゃぶしゃぶ”っていう名前なの?

     みなさん「しゃぶしゃぶ」の名前は肉を“しゃぶしゃぶ”くぐらせるからだと思ってませんか?実は違うんです。

     日本人も知らないしゃぶしゃぶの名前の由来、その驚きの事実とは。

    ■しゃぶしゃぶの名前の由来は?

     そこで大阪にある明治43年創業の老舗に向かいました。

    永楽町スエヒロ本店 代表取締役 三宅一郎社長
    「実は、おしぼりをゆすぐ時に出る音をヒントにしてます」

     しゃぶしゃぶの由来は、おしぼりの洗濯する音?そう語るのは「しゃぶしゃぶ発祥」の店と言われる永楽町スエヒロの4代目・三宅社長です。

     昭和27年、社長の祖父が発案しました。もともとは、大阪でも指折りの「ビフテキ専門店」でしたが、しゃぶしゃぶ誕生は「店のピンチ」がきっかけだったといいます。

    三宅社長
    「どうしても夏場はこってりした料理は敬遠されがち」

     脂の多い牛肉を、夏場でもさっぱり食べられる調理法はないか。そう悩んでいた時に“あるアイデア”が。

     目をつけたのが中国の鍋料理。薄切りの羊肉を火鍋で調理する「シュワンヤンロウ」をヒントに、だしに牛肉を泳がす調理法を取り入れたんです。これで適度に脂が落ち、さっぱりと牛肉を食べられます。さらに…。

    三宅社長
    「どういうネーミングにするか悩んだ時に、ある日、調理場をのぞくと…」

     目撃したのは、仲居さんが「おしぼりを洗濯」する姿。その様子が「牛肉を泳がせる姿」と重なったんです。

    三宅社長
    「おしぼりを洗濯してゆすいでた時に出る音が、じゃぶじゃぶと聞こえたので、これは“肉の洗濯”」

     しゃぶしゃぶという名前が産声を上げた瞬間でした。

     その後、突飛なネーミングと味が評判を呼び、店は大繁盛。今や誰もが知る日本の国民食となったんです。

    通訳
    「アナタは肉を洗濯していたんですよ」
    アイルランドから
    「僕の靴下みたいにね」
    「肉の方がいいわね」

    ■「バイキング」実は“大ヒット映画”が由来

     ちなみに、しゃぶ葉では肉以外にもカレーライスやおすし、デザートも食べ放題。日本では「バイキング」とも呼ばれる食べ放題ですが、外国人からはこんなハテナが…。

    アメリカ人(日本在住)
    「この言葉を初めて聞いた時、混乱しちゃったわ。なんで食べ放題を『バイキング』というの?」

     実は、食べ放題をバイキングと命名したのは帝国ホテル。そこで語られたのは意外な事実でした。

    帝国ホテル インペリアルバイキングサール
    阿部周央支配人
    「(レストラン)開業当初に『ヴァイキング』という映画をやってまして、海賊たちがガツガツ食べる豪快なイメージがマッチしまして」

     なんと、バイキングの由来は当時大ヒットしていた映画から。

     そもそも、今では当たり前となった「客が好きなものを自由に食べる」スタイル。そのルーツは、実は北欧の伝統的な料理形式でした。これを日本にもたらしたのが、第11代料理長・村上信夫シェフです。今から70年近く前、開業準備のため北欧を視察したのがきっかけでした。

     同じころ、映画「ヴァイキング」が大ヒット。海賊たちが豪快に食事をするイメージと、北欧で出会った料理スタイルを掛け合わせ、お店の名前は「インペリアル・バイキング」に。以来、日本でその名が定着していったのです。

    アメリカ人(日本在住)
    「人に言いふらそうかな。頭よさそうに聞こえるからね笑」

    ■ハイカラ“ツートップ”のパンとは?

     続いての外国人のハテナは…。

    アメリカ人(日本在住)
    「日本のパンは色んな食材が入ってるのが驚いた」
    ロシアから
    「焼きそばパンって不思議だね。パンが焼きそばのお皿って感じだよね」

     おなじみの総菜パンですが、実は日本独自の文化。生地を楽しむパンが大半の海外に比べ、具材が入った日本の総菜パンは珍しいといいます。なかでも…。

    オーストラリアから
    「なぜカレーパンだけ揚げてるの?」
    イギリスから
    「なんでドーナツみたいに揚げてるのにカレーが入ってるの?」

     「カレーパンだけなぜ揚げてるの?」ということで、早速追跡しました。

     やってきたのはカレーパン発祥の店の一つと言われる、明治10年創業の「カトレア」。多い日には一日1500個も揚げる大人気商品です。誕生したのはおよそ100年前、当時は「洋食パン」というネーミングでした。

     カレーパンを揚げる理由は、この形に秘密があるといいます。

    カトレア 中田豊隆社長
    「カツレツの形になっている。細長い。トンカツに見えなくもない」

     確かにトンカツのようにも見える細長い形がポイントなんです。

     当時は空前の「洋食ブーム」。なかでも「ツートップ」と呼ばれたのが、カツレツとカレーライスでした。

     そこで「カツレツの形をしたカレー入りパン」として揚げたところ、ハイカラさも受け大ヒット。その後、カレーパンとして広まったといいます。

    ■惣菜パンに大盛り上がり「ちょっとクレイジー」「健康的なパン」

     これまで独自の進化を遂げてきた日本の総菜パン。そこで、この人たちに体験してもらいました。

     これまで日本の料理に忖度なしの意見を述べてきた、イタリア人エドアルドさんとその友人たちです。

    エドアルドさん
    「あんぱんはここで生まれた?マジっすか?」

     彼らが訪れたのは、まさに日本のパン業界のパイオニア、あんぱん発祥の聖地「銀座木村家」です。

     「焼きたてを提供したい」とビル内の工場で手作り、その数100種類以上あります。

     まずは、看板商品の「桜あんぱん」。すると…。

    トルコ人 イペキさん
    「パーフェクト!あんこも甘すぎないので、とてもいいわ」

    エドアルドさん
    「真ん中のは何ですか?」

    銀座木村家 営業企画部
    上野仁さん
    「桜の塩漬け。甘いのとしょっぱいのが…」

     こしあんの甘さを引き立てる桜の塩漬け。甘さとしょっぱさ、まさに日本のパンならではの繊細な味に3人も大興奮です。

    イタリア人 マリナさん
    「おいしい。クレージー。ちょっとクレージー」

     続いては、日本人なら誰もが大好きメロンパンですが…。

    エドアルドさん
    「“大したことねえな、ただの甘いパンだろ”だって」

     さっそくの毒舌ぶり。外の甘いカリカリがおいしいメロンパンですが…。

    マリナさん
    「“甘すぎて、砂糖だらけの部分が好きじゃない”って」

     そして意外な食材が入った変わりダネ。

    マリナさん
    「ナニこれ!?」

     実はこれ「きんぴらごぼうのパン」。本来、ご飯と一緒に食べるきんぴらごぼうを、ふんわり食感のパンに包むと意外に相性抜群の人気商品ですが…。

    エドアルドさん
    「申し訳ございませんが…子どもが遊んで食材を勝手にパンに入れちゃって『ご飯できたよ!』って…」

     上野さんも思わず苦笑い。その一方、女性2人からは大絶賛でした。

    マリナさん
    「オイシイ!」
    イペキさん
    「健康的なパンを食べたくなったらコレにするわ」

     ということで…。

    マリナさん
    「ありがとうございました。ハグOK?」

     お礼のハグに、上野さんもご覧の表情です。

    ■もともとは“まかない”タカラジェンヌにあやかって…

     そして、とっておきのハテナが…。

    アメリカから
    「麺とソースのハーモニーがたまらないよ」

    イギリスから
    「麺との相性がとてもいいわ」

     ソースがたっぷりかかったモチモチ食感の「焼きそば」を、ふっくらしたお好み焼きの生地にのせた「モダン焼き」ですが、ここでWHY!?

    イギリスから
    「なぜこれは“モダン”のお好み焼きなんですか?」

     たしかに、英語でモダンといえば「現代的」という意味。一体どこが現代的なのでしょうか。

     その秘密を知るのが“モダン焼きの元祖”その一つと言われる、大阪のお好み焼きチェーン「ぼてぢゅう」。

    ぼてぢゅうグループ
    北浦晋也部長
    「実はですね…もりだくさん焼き。も・り・だ・く・さ・ん の“もだん”から取っているんです」
    「(Q.ひらがななんですね?)そうなんです」

     なんと、モダンとは“もりだくさん”から来たネーミングだったといいます。

     きっかけは、従業員のまかないでした。別々のメニューだった「お好み焼き」と「焼きそば」をたまたま組み合わせたところ、もりだくさんに見えたことから、もだん焼きと命名され、メニュー化されました。

     しかも、当時店の常連だったのがタカラジェンヌたち。モダンガールのシンボルだった彼女たちにあやかって、いつしかカタカナの「モダン焼き」に。

    イギリスから
    「モダン焼きを食べれば、ボクもダンスがうまくなるかもね」
    [テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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