SNS上で拡散されたのは「朝からお店の前に捨て猫ですか 捨て猫は犯罪です」と怒りをあらわにする、保護猫カフェの投稿でした。

愛知・豊川市にある保護猫カフェの前に置き去りにされた猫。
段ボールには「おねがいします」と書かれていました。

SNSでは「こんな丸投げじゃ猫ちゃんがかわいそうすぎる」「まだ外は冷えるのに…ひどいですね」などの反応が見られました。

無責任に置き去りにされた猫は店のオーナーによって保護されましたが、10歳と高齢のうえ尿路結石を患っていたといいます。

保護猫カフェ tormenta・益田凌平オーナー：
すでに保護している猫ちゃんに病気がうつると、下手をすると営業停止になる病気とか、致死性が高い病気とかもあるので背筋が凍る思い。

保護猫1匹あたりの飼育費用は、餌代に加え去勢手術やワクチン接種などの医療費もかかるため200～300万円と高額です。しかし…。

保護猫カフェ tormenta・益田凌平オーナー：
（お金は）全部警察の人に押収していただいたので、こちらで受け取ったりしていないが、（段ボールには）3万円ほど含まれていた。お金の問題でもちろんはないが、十分とはいえる額ではないし、（保護猫カフェは）“猫を捨ててもいい場所”と思われるのが一番の大損害。捨て猫をされてしまう前例を作ってしまい、同じような方が増えてしまうと、お店がつぶれる原因にもなりかねない。

今回の置き去りを受け、店では防犯カメラの増設や消毒費用により、すでに数十万円の損害が出ているといいます。

猫の置き去りは関東でも。
保護猫と触れ合うことのできるシェルター「たんぽぽキャットクリニック」。

動物病院でもあり、必要な治療も施しています。

獣医師：
新しい家族のところへ行ってもらうため去勢手術をしてます。

この施設では7年前、手紙を添えて置き去られた猫を保護。
一度は飼い主の元へ帰したものの、再び放置が繰り返されたといいます。

たんぽぽの里 動物看護師・石丸雅代代表：
1月末に同じキャリーに入れて、また捨ててあった。警察も役所も7年前だから（データが）ないということだったが、「犯人見つかりました」と。今回は本当に悔しかったので「絶対に取り締まってください遺棄罪で」と。やはりそういうことしたら“処罰はあるよ”というのを分からないと、同じように捨てていく人がたくさんいる。

シェルターのある神奈川・相模原市では4月から、6頭以上の犬や猫を飼う場合、市への届け出を義務化。
虚偽申告した場合の罰則規定を盛り込むことで、適切な飼育を促すなど新たな取り組みをスタートさせました。

拡大する“ネコノミクス”の裏で後を絶たない無責任な行為。

犬や猫などを遺棄する行為は、動物愛護法違反となり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。

FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/

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