アメリカのトランプ大統領は9日、貿易赤字額が大きい国を対象にした第2弾の相互関税について、報復措置をとらず交渉を要請している国に対しては90日間措置を停止すると発表しました。

10日のスペシャルキャスターで元衆院議員の金子恵美さんとお伝えしていきます。

青井実キャスター:
突然発表された90日間の相互関税が停止ということで、なぜこのタイミングで方針転換したのか、フジテレビ・智田裕一解説副委員長によりますと、理由は2つあります。

1つは、株価が想定外の下落をした。
もう1つは、金利急上昇に焦りが出たのではないか、ということです。

マーケットでは、実は株式だけではなく、本来安全資産とされている国債を投げ売りする動きも広がり、その結果、金利が急上昇しました。
トランプ大統領は景気を支えるために金利は下げるべきだと主張していますので、自分のもくろみと違う金利の急上昇がまずいと感じた可能性もあるということですね。
ーートランプ大統領はなぜ、このタイミングで方針転換したと思いますか?

スペシャルキャスター・金子恵美さん:
マーケットの影響があまりにも大きくて、トランプさんなりの妥協というところだと思いますし、世界的に景況悪化というのが懸念されている中で、マーケットもかなり悲観的なムードがあった中で、一時的でも非常に安全・安定という、安心の方には働くんでしょうが、一時的・時限的な措置ということを考えると、今後トランプさんの発言によって、いくらでも動きがあるということは注視していかないといけないでしょうね。

青井実キャスター:
ころころ変わるのを注視していかないといけないわけですが、乱高下が続いている株価で、トランプ大統領がSNSで発信した「今が買い時だ!」という発言が波紋を呼んでいます。
この発言をしたのがニューヨーク株式市場の取引が始まった直後、現地時間午前9時37分でした。その約4時間後、相互関税の第2弾の停止などを発表したわけなんです。
すると直後に株価が急騰して買い注文が始まり、過去最大の上げ幅ということになったわけです。

宮司愛海キャスター:
まさに今が買い時だ!ということで、相場操縦ではないかという批判の声もあるわけです。
ーーこういった予想しない動きに出るトランプ大統領と日本は、このあとどうやって向き合って交渉していけばいいと思いますか?

スペシャルキャスター・金子恵美さん:
ある意味想定内のことでもあったと言える、と私は思うんですが、ただ、各国との貿易摩擦を解消することに向けて、いろんなことをふっかけてきているわけですよね。でも、そもそもそれって、ディールありきでやっていると私は思うので、これも今後、交渉次第、こちらがアメリカ側が納得するようなものを出せるかどうかの、こちらもディールをしっかりと具体的にやっていく段階だと思います。

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