転覆したヘリコプター「ホワイトバード」は医療搬送用ヘリで、福岡和白病院を拠点にエス・ジー・シー佐賀航空が運航していました。
国が認可するドクターヘリでカバーしきれない離島も対象にしています。
事故はなぜ起きたのでしょうか。考えられることを専門家に聞きました。
墜落ではなく「不時着水」
国土交通省は、今回の事故を墜落ではなく、「何らかの理由で不時着水した」としています。
事故の原因としてどんなことが考えられるのか。飛行力学を研究する九州大学大学院の東野教授に話を聞きました。九州大学大学院 東野伸一郎 教授
「墜落っていうのは機体の一部が壊れるとかですね、あまりコントロールできない状態で地面また海面につっこむ、そういう状態が墜落ですよね、それに比べるとちゃんとコントロールできた状態で着水しているのでそれは墜落ではない」
風や波の影響を受け転覆したか
どの段階で不時着水を選択したと考えられるのでしょうか。
九州大学大学院 東野伸一郎 教授
「今のヘリコプターは全部自動制御でやっているんですね。そこに何らかの不具合が出て、緊急着水をせざるを得なかったというのは間違いないと思います。エンジンはある程度生きていた状態で別の理由で着水を選んだ。で余裕を持ってフロートを膨らませて、着水したんじゃないかなと感じます」その後、風や波の影響を受け、転覆したと考えられるといいます。
九州大学大学院 東野伸一郎 教授
「いずれにしてもローターでケガもしていないとすればフロートで着水した直後か転覆までの間にひっくり返ってしまうとなかなか出れないのでその間に、前席に乗っていた3人だと思うんですけど、は脱出して、ひっくり返ってしまって後席の患者さんのことまでは、自分が生きるので精一杯でそこまでできなかったというのが事実かなという気はします」
「エンジンの問題は考えにくい」
なぜ不時着水を選択したのでしょうか。ホワイトバードには、2つのエンジンが搭載されています
片方に異常が出た場合でも飛行を継続させるためです。
ただ、2つ同時に異常が出ることは稀なためエンジンの問題とは考えづらいと分析します。
九州大学大学院 東野伸一郎 教授
「今回はですから、エンジンの故障っていうのはちょっと考えにくいように思いますね。出力をローターに伝えるためのトランスミッション、たくさんのセンサーとか、そこに何らかの不具合が出ると飛行を継続するのが困難な状況になった可能性はありますね」
詳細は NEWS DIG でも!↓
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/rkb/1840091
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