土曜日, 5月 17, 2025
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Steamクラフトサバイバル『オメガクラフター』、ついに“プログラミングしまくれるコンテンツ”実装。プログラムできるクラフトゲームが、プログラム要素を今、より押し出し始めた理由 – AUTOMATON


Preferred Networksは『Omega Crafter(オメガクラフター)』を5月15日に正式リリースした。『オメガクラフター』は、グラミーと呼ばれる相棒たちのプログラミングを行って自動化を進めていく、オープンワールドサバイバルクラフトゲームである。本作の舞台は、謎の妨害プログラムによって開発が難航しているゲームの世界。プレイヤーは、プログラム可能な相棒のグラミーなどと共に、ゲーム世界を一緒に冒険。素材を集めて拠点を作り、強大なボスを倒してゲームの完成を目指していく。

5月15日の正式版リリースにあわせて、アップデートも実施。目玉コンテンツとしては、決められたお題に沿ってプログラムを組む「プログラミングの祠」だ。Preferred Networksがプログラムやエンジニアリングに強い企業ということもあり、『オメガクラフター』でもプログラミング要素が存在している。しかしその要素はあまりプッシュされてこなかった。本稿ではなぜ今になってプログラム要素をプッシュし始めたのかを開発者に訊いた。

──自己紹介をお願いします。

佐藤氏:
『オメガクラフター』で開発責任者をやっている佐藤拓弥です。本日はよろしくお願いします。

──『オメガクラフター』について紹介してください。

佐藤氏:
『オメガクラフター』は「オープンワールドサバイバルクラフト」と呼ばれるジャンルのゲームで、本作はグラミーと呼ばれるキャラクターを使って生産を「自動化」、「効率化」することが特徴のゲームです。さまざまな場所にいるボスを倒していくゲームなのですが、戦闘がそこそこ難しく、勝つためには装備を揃える必要があります。自動化を駆使して装備を生産し、強大なボスを撃破していくゲームになります。

──同作は、初報時は「プログラムが出来るゲーム」っぽい売り出し方だった記憶です!その後、ちょっと見せ方を変えてオーソドックスなサバイバルゲームとして売り出しました。どういう心境の変化があったのでしょうか。

佐藤氏:
「オープンワールドサバイバルクラフト」として認知されたくプログラミング以外にも焦点を当ててアピールさせていただいておりました。プログラミング部分だけですとサバイバルゲーム好きなプレイヤーに届かない可能性があるのではないかと考えそのようにしていました。

──「プログラミング部分を推しすぎるとサバイバルゲーム好きなプレイヤーに届かないかもしれない」というのは、開発チームの判断でしょうか?

佐藤氏:
はい、「プログラミング」が「オープンワールドサバイバルクラフト」に絡んでいるとは考えにくいのではないかなと思い、後者をよりアピールしていました。また、サバイバルクラフトとして作り込んだこともあり、そのようなゲームが好きなプレイヤーに届いて欲しいという想いでもありました。

──プログラミングゲームではなくサバイバルクラフトゲームとして売る、その判断に悔いはなく?

佐藤氏:
はい、プログラミング要素のアピールは控えめにしていましたが、この事自体はオープンワールドサバイバルクラフトゲームをプレイしているプレイヤーに向けてこのゲームを届けたかったため、良かったのではないかと考えております。

──なるほど、引きが弱いというよりはサバイバルクラフトとして売りたかったと。

佐藤氏:
はい、オープンワールドサバイバルクラフトとして遊びやすい、面白いゲームを作り出せたという自信もあります。実際に、遊んでいただいた方からはプログラミング部分以外に関しても面白いとご意見をいただいております。

──オープンワールドサバイバルクラフトとして面白いというのは、いろんな尺度があると思います。本作はどの点が評価されているとお考えでしょうか。

佐藤氏:
本作の面白い点はオープンワールドサバイバルクラフトで面白い点であるリソース管理の部分だと考えています。リソース管理はどのような行動をすると効率良くリソースを増やせるかを考え実行することだと考えていますが、オメガクラフターでは自動化と探索・戦闘のタイミングをよく考えると効率良くゲームを進めることができます。

うまく効率化して進められると面白いと感じていただけると思います。それはプログラミングの部分だけでなく、ゲーム全体のサイクルとして面白いということなので、オープンワールドサバイバルとして面白いゲームになっていると考えております。

──そもそも本作のプログラム要素は、どういうもので、どの程度の知識の人なら扱えるものですか?

佐藤氏:
プログラミングの知識がまったくない方でも扱えるようになっております。ゲーム内ではグラミーというキャラクターをプログラミングすることで生産設備の自動化ができるようになっております。自動化をどのように行っていくと良いか考えるのが『オメガクラフター』の面白い部分の1つなのですが、プログラミングはほとんどしなくても良いUIにしています。

グラミーでプログラミングをする時は「どの設備で」「何をするか」を選択できるUIにしてあり、それを選択するだけで勝手にプログラムが生成される仕組みです。プログラミングをしなくてもプログラミングの恩恵である「自動化」だけを味わえるようなゲームにしています。

──簡単プログラミング。でもそれはそれで、プログラムガチ勢にはちょっと不満をもたれるのでは……(笑)

佐藤氏:
(笑)実際、ユーザーの方からは、もっとプログラムを書けるのだと思っていたというフィードバックはいただきました。そのため、プログラマーをターゲットにして、プログラミングの祠という機能を追加しました。

──プログラマーをターゲットにするとして、どういう系のプログラマーなら特に楽しみやすいですか?いろんなプログラマーが楽しめるかなとは思いますが!

佐藤氏:
『オメガクラフター』チームはエンジニアが多いので「みんなプログラミングを書きたいんでしょ」と思われるかもしれませんが、実はチーム内のほとんどのエンジニアが「ゲーム内でプログラミングをしたくない」と考えています(笑)

この間チーム内数人で話していたのですが、そもそも仕事でもプログラムを書かなくて良いなら書きたくないという話もしていました。我々はプログラムを書くことに面白さを感じているというよりは、その結果出来上がった物の方に価値を感じているので、あまりプログラムを書きたがらないという思考になるわけです。

──意外です。PFNにいる限りは、オンもオフもコード書きまくっているのかと。

佐藤氏:
実際は仕事でもプライベートでもゴリゴリコードを書いていますが、極力コードを書かないで済ませる方向を常に模索しております。書けば書くほどメンテナンスが大変になるので……。それがゲームにも現れたのかなと。

『オメガクラフター』のゲーム内思想も上記に引っ張られ、ほとんどプログラムを書かなくても良いようになったのではないかと考えています。そのため、「プログラムを書きたくないプログラマー」なら特に楽しみやすいのかもしれません。

──ちなみに佐藤さんがプログラマー的観点で面白いと思ったユーザー生成コンテンツ(公式紹介済み)を教えてください。

佐藤氏:
凄いなと思ったのは、オメガクラフターのSteamニュースでも紹介させていただいた自動生成迷路になります。グラミーをうまくプログラムして壁の位置を変えることによって迷路を自動生成できるように作られていました。

Created by regret_sfox

──これ面白いですね。いろんなギミックの可能性を感じます。ところで、最新アプデではまたプログラム要素が増えました。経緯を教えてください。

佐藤氏:
『オメガクラフター』で目を引く所はプログラミングができるという所で、それを見て遊んでいただいたプログラミング好きの方からは「もっとプログラムを組みたい」という声をいただきました。そのため、プログラム要素として「プログラミングの祠」を増やすことを決めました。

──具体的にはどのようなプログラム要素ですか。

佐藤氏:
「プログラミングの祠」については、『オメガクラフター』の世界の各所に祠が出現するようになっていて、入るとプログラミングをすることでクリアできるお題があります。祠のお題は少しずつ難しくなるように設計しており、最後の方はそれなりに頑張ってプログラミングをしないといけない物になっていますが、クリアできたときには達成感があると思うので是非遊んでいただけるとありがたいです。各祠をクリアすると、建築時に使えるレシピが解放されるようになっています。

1点補足をしたいのですが、こちらの要素を加えた点で1つ大事にしていたことはプログラミングをゲームの攻略に必須の要素にしなかったことです。プログラミングの祠はクリアすると嬉しい建築レシピが手に入りますが、クリアしなくても『オメガクラフター』を最後まで攻略できるようになっています。

──あくまでプログラムを楽しみたい人が、任意で挑戦するコンテンツということですね。ちなみに今現在の視点から、発売初期のプログラム要素のアピール控えめマーケティングを振り返って、あのやり方でよかったと思いますか。もっとアピールしてもよかった?

佐藤氏:
プログラミング要素のアピールはこれまで控えめにしていましたが、この事自体はオープンワールドサバイバルクラフトゲームをプレイしているプレイヤーにこのゲームを届けたかったため良かったのではないかと考えております。

しかし、控えめにしていてもプログラミング要素に関してはいろいろな形で取り上げていただけました。プログラミング要素に注目してゲームを遊んでいただいた方も多く、もっとプログラミングをする必要のあるコンテンツを正式リリースでは追加しましたので、ぜひ遊んでいただけるとありがたいです。

──クラフトサバイバルとしての土台ができた今だからこそ、プログラム要素も入れやすくなったと。本日はありがとうございました。

『オメガクラフター』は、Steamで配信中だ。



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🧠 編集部の感想:
『オメガクラフター』のプログラミング要素が強調されるようになったのは興味深いです。ゲームのマニュアル化を促進しつつ、サバイバル要素とのバランスを取る試みが評価されます。リリース後のアップデートで、新たな楽しみ方が提供されるのも期待が高まります。

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