Stellar Stoneが手がけ、Margarite EntertainmentがSteam版をリリースした『Big Rigs: Over the Road Racing』(以下、Big Rigs)が、本稿を執筆している4月17日現在、販売停止となっている。Margarite Entertainmentによると、本作が一部ユーザーにマルウェアと誤検出されたという報告があり、対応が実施されたもののSteam側が確認する間販売が一時的に差し止められているという。
『Big Rigs』は2003年にPC(Windows)向けにリリースされ、メタスコア100点中8点という圧倒的な低スコアを記録し、「世界最悪のクソゲー」とも称された作品である。レースゲームであるにも関わらず敵CPUがゴール手前で静止するため、どんなプレイをしても決して負けない本作は、もはやレースゲームとして成立すらしていない。そんな事実を象徴するかのような「YOU’RE WINNER!」というフレーズがネットミームとして広がり、ネットミームそのもののファンサイトが作られたり、コメディ仕立てのレビュー動画が作られたりして、ある意味では愛されてきた。
そして実に20年以上もの時を経て、本作はSteamでまさかの復活を遂げた。発表に先がけてストアページが発見され、なし崩し的に発表・発売に至った(関連記事1、関連記事2)。リリース後にはレビューでまさかの好評も集まり、「やや好評」ステータスを獲得。とはいえ開発を手がけた会社はすでに解散済みであるため、これ以上のアップデートはないとみられ、話題も落ち着いたと思われた。


ところが今回、なんと本作が突如販売停止されるというハプニングに見舞われている(Game*Spark)。ただMargarite EntertainmentがSteamの本作フォーラムに投稿したコメントによれば、販売停止は一時的なものであり、しばらくすれば再び購入可能になるとのことである。販売停止となった原因は、実行ファイルcarz.exeに含まれるSteam DRMにより一部のプレイヤーから(マルウェアとして)誤検出される報告があったためという。すでに対応がおこなわれているようだが、問題が解消されたことが確認されるまで、Steamでは本作の販売が差し止められるそうだ。Steamのサポートチームとの連絡もおこなわれており、近日中に販売が再開されるとのこと。
ちなみに4月12日にはMargarite Entertainmentがリーダーボードに出現したチーターに不正を辞めるように警告するといった一幕もあった。復活を遂げてからも話題に事欠かない『Big Rigs』ながら、無事に販売再開されることを祈りたい。
『Big Rigs: Over the Road Racing』はPC(Steam)向けの販売が一時停止中。Steamにより安全が確認され次第、販売が再開される見込みだ。