はじめに:突然届いたスパムメール?
脅されたのは僕じゃなくて、義理の母なんですが。
いやあ、ほんとに訳がわかんなくてビックリしました。
先日、義理のお母さんから、「Softbank 光を名乗る業者から、この日に工事に行くっていうメールや電話がしょっちゅう届く。Softbank 光に申し込んだことなんてないのに」という相談を受けました。
僕の第一印象としては、きっとスパムメールかその類いだろうと思って、とりあえずそのメール(というかショートメッセージ)を見せてもらいました。
そのメッセージがこちらです。
うむ、やはりこれはスパムメール・・・かな???
Softbank 光に申し込んだ記憶がないなら、Softbank 光を名乗る怪しい業者のスパムである可能性が高いはずですが、メールの文面は意外としっかりしてそうな気がします。
「工事の流れ」に書かれているリンクのドメインも u.softbank.jp で、これだけ見ると正規のSoftbankドメインのように見えます。
怖がるお義母さんと、何度も届くSMSと自動音声電話
しかし、まったく身に覚えがないにもかかわらず、「この日に工事しに行くぞ」「不在だったら派遣費用をもらうからな」と、書いてくるのはあまりにも一方的すぎて怖いです。
義理のお母さんも「この日は仕事を休んで家におらんとあかんのか?😰」「今契約してるネット回線があるのに、二重で契約せんとあかんのか?😰」と、心配しきりです。
さらに、ショートメッセージだけでなく、電話もかかってきます。
かかってきた電話を取ると、以下の自動音声メッセージが繰り返し流れてきました。
お電話ありがとうございます。こちらはソフトバンクです。
お客様のソフトバンク光のご利用開始日が近づいているため、ご指定の連絡先電話番号へお電話いたしました。
最新の工事予定日は、事前にお送りしているご利用開始のご案内やSMSに記載のMy SoftBankにてご確認ください。
なお、お電話でのご利用開始のご案内については、複数回実施させていただく場合がございますので、あらかじめご了承ください。
気持ち悪いことに、この電話もショートメッセージも、何度も繰り返し送りつけられてきます。
身に覚えがないのに、「おい、もうすぐ工事に行くからな!」と何度もまくしたてられるのは恐怖でしかありません。
スパムと見せかけて、実は公式!?
ただ、かかってきた電話番号をネットで調べてみると、どうやら本当にSoftbank 光の公式っぽいのです。(すいません、具体的な電話番号はメモし忘れました)
最初は「きっと悪質な業者だろう」と思っていたのですが、ショートメッセージも、自動音声の電話も、どっちもSoftbank 光が公式に発信している可能性が高くなってきました。
ということは、義理の母とSoftbank 光の間で、何らかの契約が実際に行われていた可能性が出てきます。
知らないうちに契約が発生してるとしたら
そこで「知らないうちに契約が発生していた」と仮定した場合の、いくつかの仮説を立ててみました。
- 義理の母がどこかでついうっかりSoftbank 光の契約にサインしてしまった
→ 義母の頭はまだまだしっかりしていますし、元来かなり用心深い性格なので、それはさすがになさそう。 - 去年義母は携帯電話のキャリアをワイモバイルに変更したが、そのときに気付かずにセット割か何かでSoftbank 光の契約もしてしまった
→ ワイモバイルに変更したのはほぼ1年前の話なので、今頃工事に来るのは遅すぎる。また、そのときは妻も同席しており、妻も「そんな契約は絶対しなかった」と言っている。 - どこかで義母の個人情報を盗み取った悪意ある第三者が、キャッシュバックか何かを不正に得る目的で勝手にSoftbank 光の契約を行った
→ 低い可能性ながら、あるとしたらこれか?でも、わざわざそんなハイリスク・ローリターンな悪事を働く輩がいるのかな〜??
と、いくら考えても「これ」という原因は思いつきません。
ですが、Softbank 光との何かしらの契約が存在していることはたしかそうなので、とりあえずSoftbank 光のサポートに問い合わせてみることにしました。
使えないサポートにイライラ💢
まずはチャットでオペレーターの人とやりとりしました。
オペレーター「まず、契約情報を教えてください」
僕「そもそも契約した記憶がないんですけど」
オペレーター「申し訳ありませんが、こちらでは対応できません。こちらの電話番号におかけください」
僕「💢💢💢」
というわけで、チャットでは解決できず、別のサポートへ電話をかけるように言われました。
僕「もしもし」
自動音声「ただいま大変混み合っております。折り返し電話いたしますので、こちらのページで応対日時の予約をお願いします」
僕「💢💢💢」
あー、もう!!
結局、その場では解決できず、数時間後にSoftbank 光のサポートから電話がかかってくるのを待ちました。
僕は突然ひらめいた
平日だったので、僕は仕事をしながらサポートの電話を待っていたのですが、その最中にふと「ピン 💡」とひらめきました。
「わかった、どこかの誰かが契約時に電話番号の記入を間違ったんだ!」
これであれば、今までの話も辻褄が合います。
本当はショートメッセージも自動音声の電話も、契約した本人に届くべきなのに、電話番号を間違ったために、運悪くそれらがぜんぶ義理の母に届いてしまった、というわけです。
やっぱり、電話番号の入力間違いだった
というわけで、数時間後にかかってきたSoftbank 光のサポートの人に「かくかくしかじかな出来事がありまして、僕の見立てではおそらく電話番号が間違って登録されてるんじゃないかと考えています」と伝えました。
そこでサポートの人に状況を確認してもらったところ・・・
はい、ビンゴ!でした。
サポートの人いわく、やっぱり義理の母の電話番号が間違って登録されている契約が存在していたようです。
あー、よかった、これでスッキリ!と言いたいところですが・・・
「電話番号の間違いはない」という前提のシステム設計が大間違い!!
なんですよね。
ショートメッセージにしろ、自動音声にしろ、一方的に情報をこちらに送りつけてきておしまい、なので、電話番号が間違ってたとしても、こちらは「えっ、ちょっと何の話なんですか!?」と聞き返す術がありません。
それでいて、メールには「今度お前んちに行く」「不在だったら金を取る」と、かなり具体的かつ直接的なアクションが提示されているため、無視するわけにもいきません。
幸いなことに今回は僕が相談を受けたので、何とかその日のうちに解決できましたが、これがもし頼る相手がいない状況だったら、義母は指定された工事日に、自宅で来ることのない工事担当者をずっと待ち続けていたんじゃないかと思います。
ここはシステムとして絶対に改善が必要なところだと思うので、サポートの人に強く改善要望を伝えておきました。
まとめ
というわけで、このエントリではSoftbank 光を名乗る業者(というか、Softbank 光の公式)から身に覚えのない工事日程のSMSや自動音声電話が(義母の携帯に)かかってくる、というお話を書いてみました。
システムから自動的にSMSや電話をかけるのは、企業側から見ると人件費もかからず便利かもしれませんが、今回のように間違い電話(間違いSMS)だった場合、ユーザーは不審な悪徳業者と見分けがつきません。
また、こちらから事実関係や契約状況を確認するのも容易でないので、めちゃくちゃ対応コストがかかります。
実際、僕もこの対応で平日昼間の数時間を溶かしてしまいました。
こういうケースもありうるので、当事者であるSoftbank 光さんはもちろん、システムを設計する人たち(僕自身を含む)は異常系の設計もきちんと考慮しておかないとダメですね。
みなさん、気を付けましょう!!

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