金曜日, 6月 6, 2025
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Snowflake Summit 2025 Day1 レポート速報


お世話になっております。primeNumberの庵原です!
本日はSnowflake Summit 2025のDay1の様子について現地で見たもの聞いたものを速報形式でまとめてお送りいたします!

Snowflake Summit開催期間は様々な場所でシアターセッションや基調講演、デモなどが同時多発的に開催されています。
その中でも自分が気になったセッションは予約の上で聴きにいくことができるので、私が個人的に聴きたいものを中心に共有できればと思います!

Session: AI THAT DELIVERS: THE POWER OF DATA TRUST

参加目的としては、AI時代のデータ基盤において、データが持つ力をどのように活用するべきかが昨今の大きな論点としてあるとひしひしと感じており、そのヒントを得るために聴いてきました。

登壇したのはAtaccamaでデータ品質担当VPをやられているJesse Smithさん。
内容としてはAtaccamaの製品紹介的なセッションでした。

まずはAIを本当に役立てるには、何よりもまず「データの信頼性」がめちゃくちゃ大事だということで、結局、AIも元になるデータがしっかりしてないと、「ゴミからはゴミしか生まれない(Garbage in, garbage out)」って昔から言われていることに言及しています。また実際多くの企業がAI導入を進めているものの、そのデータ基盤の弱さが原因でプロジェクトがなかなか上手くいかない、なんてことも多いとのことです。

じゃあどうするの?という話ですが、データ管理の世界でもAIはどんどん進化していて、昔ながらの手作業から機械学習、そして最近よく聞く生成AI、さらにはAI自身が考えて動くエージェント型AIなんてものも出てきているとのこと。 Ataccamaも、独自のAIエージェントをプラットフォームに組み込んだり、SnowflakeのDocument AIと連携して、これまで扱いにくかった契約書みたいな非構造化データからもバッチリ情報を抽出して、データ品質を向上させる仕組みを提供しているとのことで、これによって、Snowflake上に集めたデータをさらに精度を向上させて、AI活用を加速できるとのこと。AtaccamaとSnowflakeはもう何年もタッグを組んでいて、技術的な連携もバッチリだそうです。

デモも用意していたそうですが、技術的なトラブルで見れなかったです。見たかった….
一応ブース出展もしているそうなので、明日以降行ってみたいと思います!

Session: Hyatt Self Service Analytics: Empowering Data-Driven Decision Culture

参加目的としては、巨大企業におけるデータ基盤を用いたデータの文化の醸成やデータドリブンな決定を行う状態の醸成をどのように行うのか?はデータ基盤導入や運用の大きな課題であり、日頃私が関わるProfessional Serviceでも大きな課題であるためです。

Hyattは世界70カ国・1150軒の施設をもつ国際的かつ世界的に有名なホテルグループです。

ハイアットがデータ戦略に本腰を入れる背景には、以前抱えていたいくつかの課題がありました。従来のデータウェアハウスはモノリシックな構造で、容量やパフォーマンスに限界があったとのこと。データのサイロ化も進んでいて、部門を横断したデータの統合や拡張はほぼ不可能に近い状態。おまけに、セキュリティやガバナンスの統一も難しかったといいます。そこでハイアットは、「人々をケアし、彼らが最高の状態になれるようにする」という企業目的に沿って、データを通じてより良い意思決定と自動化を進めるべく、データ戦略とプラットフォームの近代化に乗り出したわけです。

その変革の大きな一歩が、Snowflakeへの移行でした。これは単にクラウドへ移行するだけでなく、ハイアットがデータをどう扱うか、その考え方自体を変革するものだったそうです 。Snowflakeを選んだ決め手は、その拡張性、コスト効率、そしてデータを一元管理できる点。これにより、リアルタイムのワークロードに対応し、全社的なデータ活用基盤を整えることができました。さらに、この基盤の上でデータの民主化を推し進めるために導入されたのがThoughtSpot。自然言語で質問すればパッと答えが返ってくるので、専門家でなくてもデータからインサイトを得やすくなったといいます。

セルフサービス分析の導入は段階的に進められ、2022年のPOC(概念実証)から始まり、徐々に展開。その結果、月間アクティブユーザー(MAU)は、当初の20名から今や2500名近くにまで成長したというから驚きです。以前はビジネスユーザーが情報を求めても、アナリストやデータエンジニアの手を借りなければならず、時間がかかっていましたが、今では「以前のツールで45分かかっていた作業がThoughtSpotなら5分で済む」、「新しい分析のおかげでホテルの予約戦略を見直せて、RevPAR(販売可能な客室1室あたりの収益)とADR(平均客室単価)が改善した」といった声が上がるほど、効率と成果に繋がっているようです。

現在ハイアットでは、このセルフサービス分析文化をさらに定着させるため、プラットフォームレベルとワークシートレベルで責任範囲を明確にし、トレーニングやサポート体制を整備しています。データ活用の道のりは3年半以上に及び、まだまだ進化の途中だそうですが、社員一人ひとりがデータを活用してより良い意思決定を下せるよう、全社を挙げて取り組んでいる様子が伝わってくるセッションでした。

感想としては、データ基盤を用いたデータドリブンな文化を醸成させていくには技術を用いた参入障壁の低減と継続的なトレーニングや支援を行うことが結局のところ必要なんだな〜と思いました。技術革新によってデータの管理や運用は簡素化・簡潔化していますが、ドメインとしての障壁は引き続き存在するため、「こうやって使うんだよ」をテンプレートや教材を用いて学ばせていくことが重要そうです。

Opening Keynote

Snowflake Summit 2025の基調講演、今年はすごかった…過去最大規模となったSnowflake CEOのSridhar Ramaswamy氏の登壇から始まり、ニューヨーク証券取引所(NYSE)のPresidentのLynn Martin氏、そして目玉のOpenAIのCEOであるSam Altman氏とのパネルディスカッション、そしてLA28オリンピック・パラリンピックのTeam USAとの対談と、盛りだくさんの内容でした。

Snowflake CEO Sridhar Ramaswamy氏 登壇

まず登壇したスリダー・ラマスワミCEOは、就任からの15ヶ月間、顧客の声に耳を傾け、迅速なイノベーションに注力してきたと語りました 。Snowflakeの使命は「データとAIであらゆる企業の可能性を最大化すること」で、AIが世界を根本から変えつつある中で、Snowflakeはデータを通じて複雑な問題を解決し、以前は想像もできなかったような成果の実現を支援すると強調しました。

また特に強調したのは、テクノロジーにおける「シンプルさ」の重要性です。(Simplicityとめっちゃデカデカと出てました)
複雑なものを簡単に感じさせることこそが優れたソリューションの鍵であり、Snowflake AIも使いやすさを重視して設計されているとのこと。結局のところ、「データ戦略なくしてAI戦略なし」であり、SnowflakeはAIデータクラウドとして、堅牢なガバナンスとセキュリティ、そしてオープンなフォーマット(Icebergテーブルなど)のサポートを通じて、データのライフサイクル全体を支援するとのこと。

そして大きな発表として、SnowflakeがオープンソースのPostgres技術で業界をリードするCrunchy Data社の買収に合意したことが明らかにされました。これにより、Postgresの使いやすさやオープン性と、Snowflakeのパフォーマンス、ガバナンス、スケーラビリティが融合し、ユーザーはさらにイノベーションを加速できるようになる、とのこと。これは開発者コミュニティにとっても朗報と言えそうです。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)President Lynn Martin氏との対談

続いて、RamaswamyCEOはニューヨーク証券取引所(NYSE)グループのPresidentであるLynn Martin氏をステージに迎えました。

NYSEでは、ピーク時には1日で1.2兆ものメッセージを処理するなど、膨大な量のデータが日々飛び交っています。Martin氏によれば、NYSEの最重要任務は「市場の健全性と透明性の担保」そして「効率的なリスク管理」であり、そのためにはAIを含む高度なテクノロジーが不可欠とのこと。

NYSEはSnowflakeと6年以上にわたるパートナーシップを結んでおり、当初のデータストレージとしての利用から、データ共有、そして最近ではSnowflake CortexやLLMを活用して膨大なデータを解析するなど、その関係性を深めてきました。
AIにとって最も重要なのは「信頼できる唯一の正しい情報源(source of truth)」であるデータの神聖さ(格好いい)だと強調。規制の厳しい金融業界において、AIは複雑な規制への対応を助ける味方にもなり得るとし、Cortexの検索機能などが役立っていると述べました。

またNYSEがAIを導入する上で重視しているのは、その核となる原則である「市場の健全性と透明性」から逸脱しないことで、AIをやみくもに導入するのではなく、明確な目的を持って、効率化が見込める分野で活用していくという、非常に慎重かつ戦略的なアプローチを取っている点が印象的でした。

OpenAI CEO Sam Altman氏との対談

(登場した時の盛り上がり方が他の登壇者と全然違った)
(オーラすごかった)

次に、OpenAIのCEOであるSam Altman氏とSnowflake CEOのSridhar Ramaswamy氏、そしてモデレーターとしてConvictionのマネージングパートナーであるSarah Guo氏が登壇し、AIの未来について語り合いました。Altman氏は、2025年のAI活用について企業リーダーへのアドバイスとして「とにかく始めること」と述べ、完璧なモデルを待つのではなく、迅速に実験と改善を繰り返す企業が成功すると強調しました。Ramaswamy氏も「好奇心」の重要性を指摘し、低コストで多くの実験を行うことが価値を生み出すと同意しました 。

Altman氏は、AI技術はこの1年で劇的に成熟し、今や企業の基幹業務にも十分に活用できるレベルに達していると指摘し、来年にはAIが人間のチームだけでは解決できなかったような、企業の非常に重要な問題を解決できるようになるだろうと予測しました。また、AIエージェントの進化にも触れ、現在はインターン生のレベルの働きをするコーディングエージェントも、将来的には経験豊富な専門家のように機能し、顧客サポートや営業など多くの業務を自動化するだろうと語りました。

AGI(汎用人工知能)の定義については、Altman氏は「その定義自体よりも進歩のスピードが重要」とし、5年前には想像もできなかったChatGPTの能力を例に挙げました。彼にとってAGIとは、自律的に新たな科学的発見をしたり、人間の科学的発見のスピードを飛躍的に高めたりするシステムだそうです。もし現在の1000倍の計算能力があったら何をするかという質問に対し、アルトマン氏は「より良いAIモデルを開発するためのAI研究に使う」と答え、Ramaswamy氏も「DNA発現の制御方法の解明といった、人類の大きな課題解決に使う」と答えていました。

LA28オリンピック・パラリンピックゲームズ Casey Wasserman氏らとの対談

基調講演の最後には、SnowflakeがLA28オリンピック・パラリンピック競技大会の公式データコラボレーションパートナーとなることが発表されました 。LA28チェアマンのCasey Wasserman氏と、米国オリンピック・パラリンピック・プロパティーズCEOのJohn Slusher氏が登壇。Wasserman氏は米国でのオリンピック開催は全て民間資金で賄われており、Snowflakeのようなパートナーの支援が不可欠だと感謝を述べました。

LA28は、1日にスーパーボウル7回分に相当するイベントが17日間連続で行われるような、歴史上最も複雑なスポーツイベントになると予想されています 。1200万枚のチケット販売や、膨大な数のアスリート、ファン、パートナー間のシームレスなデータ共有と連携など、データコラボレーションが成功の鍵を握るとのこと。Slusher氏は、Snowflakeの技術が、チケット販売戦略の最適化やロジスティクスの効率化など、大会運営のあらゆる面で重要な役割を果たすと期待を寄せました。

最後に、SnowflakeからLA28へ記念のカスタムスノーボードが、LA28からはSnowflakeへカスタムデザインのNikeシューズが贈られ、パートナーシップの成功を祈念しました。Ramaswamy氏はSnowflakeがデータの力を通じて、この歴史的なイベントの成功に貢献できることを楽しみにしていると締めくくりました。

ほぼSam Altmanの講演を聴きに行ったみたいな温度感でしたが、やはりOpening Keynoteとしても「AI」「GenAI」「LLM」「AGI」のAIに関連する単語がほとんどを占める内容でした。
Day2からAIをはじめとした最新技術のトピックに目が離せなさそうです👍

会場

今年はサンフランシスコのMoscone Centerというところでの開催です。
会場がめっちゃデカくびっくりしました。

入り口はこんな感じ。

参加パートナーのブースの数がすごい。

広い。広い。とりあえず広い。

Swag

参加者全員がもらえるパーカーと水のボトル

Snowflakeの有資格者がもらえるノベルティ
Advanced保持者だとジャケットまでもらえます!防寒具忘れてきた身からすると助かりまくっている…

食レポ

朝ごはん: ホテルの朝食
アメリカンな感じで昔留学していた時のことを思い出しました…

昼食: Super Duper Burgers
shack shakeに似た感じのハンバーガーでミニサイズでも食べ応えがありました👍

観光

Snowflake Summit参加前に他のコミュニティメンバーとリアル脱出ゲームをやりました!
こういう系のアトラクションというかゲームの経験が全然なかったので新鮮でしたがめっちゃ楽しかったです!
60分の制限時間で残り5秒でクリアする奇跡…

いかがでしたでしょうか?
Snowflake Summit初参加の新参者ですが、魅力をお伝えするべく明日以降の情報もアップロードしていきます!お楽しみに!!



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