金曜日, 5月 16, 2025
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SIerからコンサルに転職する人が見落としがちな3つの視点— 現役コンサル/面接官として感じる“意外な落とし穴”とは —じゅんぼう

🧠 概要:

概要

この記事は、SIer(システムインテグレーター)からコンサルタントに転職を希望する人々が陥りやすい落とし穴について述べたものです。著者は現役のコンサルタントで、面接官として過去に多くの中途採用の候補者と向き合ってきた経験を元に、特に注意すべき3つの視点を提示しています。これらの視点を理解し、適切にアピールすることがコンサルタントとしての成功に繋がるとしています。

要約の箇条書き

  • 著者のバックグラウンド

    • 外資系の戦略・ITコンサルタント
    • 前職はSIer、さらにその前は製造業のシステムエンジニア
  • 主な問題提起

    • SIerからコンサルへ転職を目指す人が見落とす視点を強調
    • スキルセットは近くても、アピールの仕方で「刺さる人」と「惜しい人」に差が出る
  • 視点①: ビジネスを見ているか?

    • SIerでは「顧客の指示」を重視→コンサルでは「ビジネス的な正当性」を疑問視
    • 必要性を掘り下げる問いかけが重要
  • 視点②: 成果の理解

    • SIerでは納品物が成果→コンサルではクライアントの意思決定が成果
    • 納品物は手段であり、結果を重視する必要がある
  • 視点③: 一人称の言語化

    • 自分の言葉で経験を語ることが重要
    • チームの成果を第三者的に語るのではなく、自身の判断や意思を示す必要がある
  • 結論
    • SIer出身者でもコンサルに向いている人が多い
    • 面接官が重要視するのは「ビジネス視点」「納品物を超えた価値」「自分の思考と言葉」
    • ビジネスの視点を変換し、アピールすることが成功への鍵

SIerからコンサルに転職する人が見落としがちな3つの視点— 現役コンサル/面接官として感じる“意外な落とし穴”とは —じゅんぼう

私は現在、外資系の戦略・ITコンサルティングファームで働いています。前職はSIer、さらにその前は製造業系のシステムエンジニア。いわゆる「IT実務畑」出身のコンサルタントです。
また、近年は中途採用の面接官も担当しており、同じようなバックグラウンドを持つ候補者と数多く向き合ってきました。

その中で痛感するのは、SIerからコンサルに転職しようとする人の多くが、共通して見落としている視点があるということ。
スキルセットが近くても、「刺さる人」と「惜しい人」には、決定的な違いがあります。

今回は、現役コンサルかつ面接官の視点から、SIer出身者が陥りがちな3つの落とし穴を明らかにし、どのように乗り越えるべきかを解説していきます。

視点①:「顧客ではなく“ビジネス”を見ているか?」

SIerの業務は多くの場合、「顧客の指示どおりにシステムを作ること」が中心になります。しかしコンサルでは、「顧客のその指示が、ビジネス的に正しいか?」をまず疑うところから始まります。

面接でよくあるNG例:

「業務要件をヒアリングして要件定義を行いました。リリース後は安定運用しています。」

この回答、SIerでは優等生かもしれませんが、コンサルとしては物足りません。**「なぜその要件が必要なのか?」「ビジネス上の課題は何だったのか?」**まで掘り下げられていないからです。

→視点を変えるべきポイント:
「言われたことを実現した」から「なぜそれが必要だったか」を説明できる人が、コンサルで活躍できる人です。

視点②:「成果=納品物、と思い込んでいないか?」

SIerでは、ドキュメントやシステムを“納品すること”がゴールです。しかし、コンサルの世界では“成果=クライアントの意思決定が前に進んだこと”です。

面接でよくあるNG例:

「プロジェクトでは、設計書300ページを作成し、クライアントレビューを通しました。」

重要なのは**「その設計書でクライアントは何を決断できたか?」**です。納品物はあくまで手段にすぎません。

→視点を変えるべきポイント:
コンサルでは「資料のボリューム」ではなく、「資料で何を動かしたか」が問われます。成果指標は“アウトプット”ではなく“アウトカム”です。

視点③:「“一人称の言語化”ができているか?」

転職面接では、自身の経験を「自分の言葉」で語れるかが決定的に重要です。しかしSIer出身の候補者に多いのが、**“チームの成果を第三者的に語る”**パターンです。

面接でよくあるNG例:

「チームで協力して要件定義を進め、レビューを重ねて品質を担保しました。」

誰がどのように考えて、何を判断したのかが見えてきません。これはコンサルでは致命的です。

→視点を変えるべきポイント:
**「私が考えた」「私が判断した」**という主体的な語りを持てる人は、コンサルでも伸びます。たとえ役割が小さくても、自分の意志を言語化できる人が評価されます。

おわりに:あなたの“変換力”が、次のキャリアを決める

SIer出身であっても、コンサルに向いている人は多くいます。しかし、単なるスライド資料の多さやプロジェクト経験数ではなく、「視点」の違いが合否を分けています。

面接官として私が見るのは、

“ビジネスを捉える視点”があるか

“納品物を超えた価値”を語れるか

“自身の思考と意思”を言葉にできるか

この3点です。

もしあなたが本気でコンサル転職を目指すなら、履歴書や職務経歴書だけでなく、**“視点の変換”**に今すぐ取り組むことを強くおすすめします。



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