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ホームニューステックニュースrustwasm の各プロジェクトがどうなったか調べる(2025-08-10 時点)

rustwasm の各プロジェクトがどうなったか調べる(2025-08-10 時点)



2025年7月21日、 Inside Rust Blog にて GitHub の rustwasm organization をアーカイブすることが発表されました。rustwasm 配下の各リポジトリは移管またはアーカイブされ、その後9月ごろには rustwasm organization 自体もアーカイブされます。

https://blog.rust-lang.org/inside-rust/2025/07/21/sunsetting-the-rustwasm-github-org/

本稿では、 rustwasm で管理されていたリポジトリ群が2025年8月10日現在どうなっているのか調べてみました。

アーカイブに至った経緯

元のブログでも説明がありますが、そもそも rustwasm がアーカイブされるに至った経緯を日本語で要約してまとめておきます。

まず、Rust and WebAssembly Working Group は 2018 年に創設されました。wasm-bindgen や wasm-pack といったツールは同グループの活動の一環として開発されています。しかし2019年ごろから活動は激減し、結果として2024年7月にはその活動を正式に停止していました。

rustwasm organization は同グループとしての GitHub 上の活動場所です。WGの活動停止はなされているもののその後一年ほどの間、organization に属するリポジトリ群はアーカイブされていたわけではなく一部でメンテナンスが継続していました。そのため各リポジトリの立場やメンテナンス状況は不明瞭な状況になっており、これを整理する必要がありました。

このような背景から、 rustwasm 配下のリポジトリは移管またはアーカイブされ、その後 organization 自体もアーカイブされます。

各リポジトリの状況

ブログでは、各リポジトリの今後について次のように説明されています。
まず wasm-bindgen は新しく専用の organization へ移管され、wasm-bindgen/wasm-bindgen としてメンテナンスが継続されます。そしてその他のリポジトリは、メンテナからの要求があればそのメンテナ個人の元へ移管し、そうでなければアーカイブされます。

ここでは、rustwasm における主要なリポジトリがどんな状況であるか調べ、2025年8月10日現在の状況をまとめます。前述した通り、移管作業は9月までを目処に実施される予定とのことなので、今後状況が変化するかもしれません。

rustwasm には多くのリポジトリがありますが、そのうち言及するのは次に示す6つです:

  • wasm-bindgen
  • weedle
  • walrus
  • wasm-pack
  • gloo
  • twiggy

wasm-bindgen

wasm-bindgen は Rust と JavaScript 間のバインディングを自動生成するツールです。
こちらはすでに説明した通り、wasm-bindgen という新しい organization の元に移管されたようです。
ドキュメントも新しい organization の GitHub Pages へと更新されています。

https://github.com/wasm-bindgen/wasm-bindgen

weedle / walrus

weedle および walrus は wasm-bindgen が依存しているツールです。
元ブログではアーカイブされたリポジトリに依存することは無いと説明されていたものの、これらのリポジトリがどう扱われるかについては明言されていませんでした。

現時点では、wasm-bindgen (repo) と同様に wasm-bindgen (org) に配置されているようです。

https://github.com/wasm-bindgen/walrus

https://github.com/wasm-bindgen/weedle

wasm-pack

wasm-pack は元々のメンテナで Wasm WG のメンバーでもあった drager 氏のもとへ移管されました。
ドキュメントのリンクも rustwasm のものから drager 氏の GitHub Pages のリンクへと置き換えられています。

https://github.com/drager/wasm-pack

gloo

gloo は web-sys や js-sys のバインディングにラッパーを提供することで、これらを扱うアプリケーションを作りやすくするツールキットです。
こちらは元のメンテナと思われる ranie 氏のもとへ移管されました。

https://github.com/ranile/gloo

ドキュメントは参照できますが、URLは更新されていないものと思われます。(https://gloo-rs.web.app

twiggy

twiggy は wasm 用のプロファイラです。

こちらは元のメンテナである AlexEne 氏のもとへ移管されました。

https://github.com/AlexEne/twiggy

ドキュメントのURLは現時点で rustwasm のものから更新されておらず、参照できなくなっています。(https://rustwasm.github.io/twiggy

今後のフォローアップ

本記事は 2025年8月10日時点の情報をまとめたものです。リポジトリ移管は同年9月まで進行中のため、9月下旬以降に再度状況を調査し、必要に応じて内容を更新する予定です。

また、誤った点や追記すべき点があれば指摘いただけると嬉しいです。



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