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¥849 (2025年4月25日 13:08 GMT +09:00 時点 - 詳細はこちら価格および発送可能時期は表示された日付/時刻の時点のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、購入の時点で当該の Amazon サイトに表示されている価格および発送可能時期の情報が適用されます。)
OpenAIが2025年4月16日にリリースした推論モデル「o3」は、人間を圧倒するような高い性能で「これは汎用人工知能(AGI)ではないか」という議論を起こしていますが、その一方で誰にでもわかるような簡単なクイズの答えを間違えることもあります。このような不均一なAIパフォーマンスから生まれた「ギザギザのAGI(Jagged AGI)」という概念について、ペンシルベニア大学ウォートン校の経営学者であるイーサン・モリック氏が論じました。
On Jagged AGI: o3, Gemini 2.5, and everything after
https://www.oneusefulthing.org/p/on-jagged-agi-o3-gemini-25-and-everything
2022年にChatGPTがリリースされたのを皮切りに、AIは爆発的な速度で進化しており、その知性や創造性を推し量る指標やベンチマークテストの開発はAIに追いついていません。特に、AIが人間的かを判断するチューリングテストは、それをパスするAIが存在しうるのかも定かではない時代に考案された思考実験であるため、「新しい論文でAIがチューリングテストに合格したことが示された今、私たちはそれが何を意味するのかさえ知らないことを認めなければなりません」とモリック氏は述べています。
こうした中で、モリック氏がo3とAGIにまつわる議論に改めて注目するきっかけとなったのは、ジョージ・メイソン大学の経済学教授であるタイラー・コーエン氏が「o3はAGI」と断言したことです。
実際にo3がどれだけ進歩しているのかを確かめるため、モリック氏はo3に「新しい通信販売のチーズショップを立ち上げるので、気の利いたキャッチフレーズを20個考えて欲しい」と依頼しました。すると、o3は2分もしないうちにキャッチフレーズを考えただけでなく、各オプションをランク付けし、ウェブ調査を行い、ロゴを考案し、マーケティングプランと財務計画を立て、ウェブサイトのモックアップまで作ってのけたとのこと。
o3が示したこのパフォーマンスについて、モリック氏は「私の指示が漠然としていて、それに対処する方法を決めるには常識が必要だったという事実は、AIにとって何の問題でもなかったようです」と評しています。
AIは人間の専門家に匹敵する仕事を短時間でこなせる一方、驚くほど単純なミスをすることがあります。その一例が以下のやりとりで、「交通事故に遭った少年が緊急治療室に運ばれてきました。彼を見て、外科医は『この少年なら手術できます!』と言いました。どうしてそうなったのでしょう?」という質問に、「外科医は少年の母親です」と支離滅裂な回答をしています。
AIがこのような間違いをしたのは、インターネット上に大量にある「親子が自動車事故に遭い、父親は亡くなって息子が病院に運ばれた。そして、外科医は『手術はできない。あの子は私の息子だ』と言った。外科医は誰なのか?」という有名な引っかけ問題を学習したためだとモリック氏は考えています。
なお、o4-miniも同様のミスをします。
このように、AIの能力が驚くほど不均一なことを表現するために、モリック氏らは2023年に「ギザギザのフロンティア(Jagged Frontier)」という概念を提唱しました。それから1年以上が経過し、もはやAGIだとさえ言われるほど飛躍的な発展を遂げたモデルでさえこのような初歩的な間違いをするのは、「いかにフロンティアがギザギザしているのかを示しています」とモリック氏は述べています。
o3によってAGIが実現されたと論じる一方、コーエン氏は前述の投稿で「AGIはそれ自体が社会的な出来事と言えるほどのものではありません」と指摘しました。なぜなら、どれほど強力なテクノロジーでも、瞬時に世界を変えることはできないからです。まずテクノロジーの普及には何年もかかり、社会構造や組織構造に変化が起きるのはそのさらに後です。したがって、もしo3がリリースされた2025年4月16日が「AGIの日」だったとしても、AGIの誕生が既存の社会の変革となって現出するのを見るには何年も待たなければなりません。
モリック氏は記事の末尾で、「ひとつ確かなのは、私たちが未知の領域にいることです。最新のモデルは、AGIと呼べるかどうかはともかく、これまでのものとは質的に異なる何かを突きつけています。それが経済統計に表れるには数十年かかるかもしれませんし、ひょっとしたら今はAI主導の変化が突然世間を塗り替える、ある種の『急離陸』が起きる瀬戸際なのかもしれません。いずれにせよ、今のこのジグザグな地形をうまく乗り越える術を身につけた人だけが、次に何かが起きた時に最良の位置に立つことができるでしょう」と述べました。
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