OpenAIは米国時間5月21日、Appleの元デザイン責任者Jony Ive氏が設立したテクノロジーデザイン企業ioを買収したと発表した。買収額は65億ドル(約9300億円)と報じられている。これを受け、OpenAIがAIを中心とするスマートフォンを開発中とのうわさが再燃している。
Appleで「iPhone」などのデザインに携わったことで知られるIve氏と、ioから合流する55人の従業員は、OpenAI全体のクリエイティブおよびデザイン面を担うことになる。The Wall Street Journalはこの件に詳しい人物らの話として、これには「ChatGPTの今後のバージョンや音声機能、アプリ、その他の製品」など、あらゆるもののデザインに関与することが含まれるという。
Ive氏が2024年に設立したioは、AIを搭載する新たな種類の製品を目指しており、OpenAIとともに画面のないスマートフォンを計画しているとうわさされてきた。4月、ioはスマートフォンの開発を否定し、OpenAIはコメントを控えた。
The Wall Street Journalは「事情に詳しい人物」の話として、両社が「消費者を画面の外へと導く新しいデバイス」に取り組んでいると伝えている。
Ive氏は買収に関する公式声明で「この30年に学んだすべてのことが、この瞬間へと私を導いたという感覚がますます強まっている」と述べた。
うわさのスクリーンレススマートフォンが実現したとして、実際に購入されるかは不透明だ。現代の消費者がTikTok動画すら見られないスマートフォンを受け入れるとは想像しにくい。最近は気を取られにくい「ダムフォン」への関心も高まっているが、これを好む層がAIに特化した製品を欲しがる可能性は低そうだ。
OpenAIの広報担当者は、コメントの依頼にすぐには応じなかった。
OpenAIの発表
The Wall Street Journal
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
🧠 編集部の感想:
OpenAIがJony Ive氏の会社を買収したことは、AI技術の新たな進展を示唆していて興味深いです。特に「スクリーンレススマートフォン」の噂は、未来のデバイスの可能性を感じさせますが、一般消費者の受け入れがどうなるかは疑問です。デザインと技術の融合がどのように実現するのか、今後の展開に期待が高まります。
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