米NVIDIAは22日(現地時間)、データセンター向けのラックスケールAIコンピューティングシステム「GB200 NVL72」が採用している液冷システムに関して、従来型の冷却システムとの比較で約300倍の水使用効率を達成したと発表した。

 NVIDIAが公開したシステムの内部写真には、CPUやGPUなどの発熱部位に取り付けられた冷却板に設けられたパイプを介して冷却剤が循環する液冷システムの様子が写されている。従来の空冷アーキテクチャと比べ、収益性は40倍、スループットは30倍、エネルギー効率は25倍、水の使用効率は300倍向上するとしている。

 NVL72で液冷を採用する主な理由としては、消費電力量の増大に伴い空冷が現実的に難しくなってきたことに加えて、機械式チラーや蒸発冷却など既存の方式よりも電力や水の消費が少なく、気温や湿度などの環境依存度が低いことを挙げた。ここでは現在の大規模データセンター(ハイパースケール施設)においてラックあたり135kWの電力を消費していることを例に挙げ、より高い拡張性と効率性を持つ冷却施策の必要性を訴えている。

 GB200 NVL72は、BlackwellベースのAI向けコンピューティングシステム。最大で36基のGrace CPUと72基のBlackwell GPUを搭載可能。公称ではFP4(Tensorコア使用時)で1,440PFLOPSの性能を有する。その一方で消費電力は約120kW~130kW前後に達する。



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