日曜日, 5月 18, 2025
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Netflixの番組は1話たりとも中国の検閲を回避できなかったと共同CEOが語る – GIGAZINE



Netflixの番組は1話たりとも中国の検閲を回避できなかったと共同CEOが語る - GIGAZINE


2024年中にNetflixの有料会員数は3億人を突破してVOD業界で大きな躍進を遂げましたが、中国の会員は正式には1人もいないことが共同CEOの口から明かされました。なぜなら、Netflixの番組は1つたりとも中国の検閲をくぐり抜けられず、何一つ配信することができなかったためです。

Ted Sarandos: ‘Not a Single Episode’ Cleared China’s Censorship Board
https://www.indiewire.com/news/business/ted-sarandos-china-censorship-board-1235117902/

中国はNetflixの配信対象地域となっておらず、現地の人はVPNなど代替通信手段を用いて見なければなりません。世界で3億人がお金を払っているようなサービスが14億人も人口を抱える中国をターゲットにできないというのは非常に手痛く、実際にNetflixは何年も前から中国にアプローチをかけているのですが、結局のところ配信までこぎ着けられていないそうです。

Netflix共同CEOのテッド・サランドス氏によると、Netflixが正式にサービスを開始してから3年後、2010年の時点で中国への展開が既に視野に入れられていたとのこと。Netflixは2~3年かけて中国で事業を展開するために必要なライセンスを第三者企業から取得しましたが、いつまでたっても中国の「検閲委員会」を突破できませんでした。


サランドス氏によると、中国政府は欧米の企業が国内で活動することを快く思っていないようだとのこと。結局、15年にわたり中国進出を試みたNetflixの努力は実らず、サランドス氏はこの状況を逆手に取って「中国による検閲のない珍しいアメリカ企業」と自虐的に語っています。

仮に検閲を突破したとしても、中国へ作品を輸出する際は「関税」が足かせになりかねません。アメリカと中国の間に設けられた関税はドナルド・トランプ大統領の鶴の一声で乱高下しており、映像産業も例外ではありません。

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一方で国内での市場について、「ハリウッドがアメリカ国内の雇用確保に尽力しているのになぜ産業としてもっと注目されないのか」という質問を受けたサランドス氏は、「エンターテインメント産業は見過ごされている」と答えています。

サランドス氏は「忘れられがちですが、Netflixだけでも、2020年から2024年までの間に、アメリカの経済に1250億ドル(約18兆2000億円)を貢献し、14万人の制作職、500人の雇用を創出し、50州すべてで映画やテレビを撮影しています。私たちの投資の大部分はアメリカ国内です。しかし、産業として見過ごされていると思います。人々は、これが現実のビジネスであることを忘れています」と述べました。


なお、トランプ大統領はメル・ギブソンやシルヴェスター・スタローン、ジョン・ヴォイトをハリウッドの「目と耳」となる「特別大使」に任命し、ハリウッドが外国にビジネスを奪われるのを防ごうとしていました。しかし、ロサンゼルス・タイムズが報じたところによると、この特使団は具体的な優先事項や目標について何も発表しておらず、ロサンゼルスやアメリカ国内への雇用回復を目指すハリウッドの指導者たちともほとんど接触していないとのことです。

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🧠 編集部の感想:
Netflixが中国市場に進出できない理由は、検閲が厳しいためとは驚きました。14億人の人口を抱える中国でのビジネスチャンスを逃すのは、企業にとって非常に痛手です。それでも、アメリカ国内での雇用創出や経済貢献に力を入れる姿勢は評価できます。

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