
Mozilla Foundationによって開発されているウェブブラウザ・Firefoxの公式GitHubリポジトリが登場しました。
GitHub – mozilla-firefox/firefox: The official repository of Mozilla’s Firefox web browser.
https://github.com/mozilla-firefox/firefox
Firefox Source Code Now Hosted On GitHub – Phoronix
https://www.phoronix.com/news/Firefox-On-GitHub
Mozilla Firefox – Official GitHub repo | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=43969827
ソーシャルニュースサイトのHacker Newsでは、FirefoxのソースコードがGitHubで公開されたことについて、Mozillaの従業員であるというjgraham氏が解説しています。
Mozilla Foundationは長らくバージョン管理システムとしてMercurialを使用していましたが、2023年11月にMercurialからGitに移行することを発表しました。これに伴い、Firefoxの正規ホームもMozilla.orgサーバーのMercurialからGitHubに移行したとのこと。
記事作成時点でGitHubへの移行が影響するのはコードのみで、短期的にはまだMercurialサーバーが存在しており、GitHubから同期されるそうです。また、バグ管理システムには依然としてBugzillaが使われており、コードレビューにはPhabricatorが、継続的インテグレーション(CI)にはタスク実行フレームワークのTaskclusterは使われているとjgraham氏は説明しています。
jgraham氏によると、貢献者にとっての違いはそれほど大きくないものの、MozillaのバックエンドではGitHubへの移行によって、自社でバージョン管理システムのインフラストラクチャーをホストする時間が短縮されるとのこと。jgraham氏は、「インフラストラクチャーのホストは、このような大規模なプロジェクトに必要な規模・パフォーマンス・可用性にとって大きな課題です」と述べています。
jgraham氏は寄せられた質問への回答で、大規模なリポジトリでは読み取りと書き込みのパフォーマンスが問題になると指摘。新しい貢献者はまず最初にリポジトリのクローンを作成しますが、この操作に時間がかかる場合、特に信頼性の低いインターネットを使っている人にとって問題だとのこと。
またjgraham氏は、MozillaのHTMLレンダリングエンジンであるGeckoやFirefoxでは25年以上にわたってBugzillaを使用しており、Bugzillaの特定機能に大きく依存する内部ワークフローやツール、プロセスが数多くあるため、BugzillaをGitHubに置き換えるのはリスクが高いプロジェクトだと述べています。
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🧠 編集部の感想:
MozillaがFirefoxのコード管理をGitHubに移行したことは、開発環境の効率化に寄与する大きな一歩です。これにより、貢献者が参加しやすくなり、オープンソースコミュニティがさらに活性化することが期待されます。また、長年のMercurialからの移行は、技術的な挑戦であり、今後の進展にも注目したいと思います。
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