はじめに
Microsoft Learn Docs の MCP Server で GitHub Copilot が Azure 超詳しいマンになるという話をします。
Microsoft Learn の Docs の MCP Server が先日公開されました。ドキュメントはこちらになります。
追加自体は簡単で認証もないので https://learn.microsoft.com/api/mcp
を登録しておけば使えるようになります。
活用方法
この MS Learn Docs の MCP を追加すると、Microsoft のドキュメントを検索しながら GitHub Copilot の Agent Mode を使うことが出来ます。
純粋な調べもののお供に
まず、純粋に調べものに便利です。Google などの検索エンジンをつかって調べていたり、なんとなくドキュメントの場所を覚えているのでドキュメントを彷徨ったりしていたのが、GitHub Copilot の Agent Mode を使うことで効率的に調べることが出来ます。
例えば Azure API Management の Standard v2 の SKU でプライベート構成が可能かどうかを調べたいというケースでは、以下のように質問をするとドキュメントを調べて回答してくれます。
ちゃんと、どのドキュメントを参照しているかも Copilot は知っているので質問すると答えてくれます。あとは、そのドキュメントを開いて人間が確認して裏取りもできます。
注意点としては、データのソースとなっているドキュメントは英語のドキュメントになるため基本的にリンクは英語版へのリンクになります。URL の en-us
の部分を ja-jp
に書き換えることで日本語版のドキュメントに飛ぶことができるので日本語で読みたい場合は手動で書き換えるか、書き換えを自動で行ってくれるブラウザ拡張機能などを使うと良いでしょう。
調べることが可能なのは、Microsoft のドキュメント全般なので Azure 以外のドキュメントも調べることが可能です。例えば Exchange Server について質問してみたのですが以下のように検索をして回答してくれました。
インターネット上の個人サイトなどを調べたりした情報ではなく、公式ドキュメントをソースにしているので、信頼性の高い情報を得ることができます。
資料をまとめてもらう
Agent Mode なので、調べた結果をまとめてもらうこともできます。例えば Azure API Management の SKU 一覧と、その特徴を纏めてもらうといったことが出来ます。
こういったまとめはドキュメントの複数ページを確認して、必要な情報を抽出してまとめないといけないので本来であれば、ちょっと時間がかかるようなタスクだったのですが、Copilot がやってくれるので時間短縮になります。
実際に生成された marp のスライドは以下のようになります。結構いい感じ。
アーキテクチャー検討
GitHub Copilot の Agent Mode を使うことで、アーキテクチャー検討の際にもドキュメントを参照しながら検討を進めることができます。例えば以下のように質問をして、その回答内容を markdown に書き出してもらいました。
Azure で RAG システムを組む際の推奨アーキテクチャーを教えてください。
Web ページ以外はプライベート構成で Web ページは認証で保護したいです。
そうするとドキュメントを参照しながら書き出してくれます。実際に生成されたファイルはこちらです。
今回はアーキテクチャー図は mermaid で書いてもらったので上記のリンクを開くと以下のような図も確認できます。
アーキテクチャー図とか、そういった所に関しては一発で完璧なものはできませんが、内容を確認しながら修正指示を出すことで、必要な情報を含んだアーキテクチャー図や、どういった構成でしたら良いのかといった壁打ちの相手になってくれます。
Azure MCP Server との組み合わせ
MS Learn Docs の MCP Server だけでも十分に便利なのですが、Azure MCP Server と組み合わせることでさらに便利になります。
導入は以下のドキュメントを参考にしてください。基本的に拡張機能としてインストールしてアカウントを設定するだけです。
Azure MCP Server は Azure のベストプラクティスを提供してくれる機能があります。それと組み合わせることでドキュメントを参照しながら Azure のベストプラクティスも確認しつつ作業をしてくれるようになります。これが Azure を使うシステムを作る際に心強い味方になってくれます。
以下のように node.js で Azure のストレージアカウントのコンテナ一覧を返すようなコードを書くようにお願いをするとベストプラクティスを確認してから書いてくれます。
そして生成されたコードを確認する際に不明な点があれば、質問をするとドキュメントを参照して回答してくれます。
このように、MS Learn Docs の MCP Server と Azure MCP Server を組み合わせることで、Azure のドキュメントを参照しながら Azure のベストプラクティスに則ったシステムを作り、人間が生成されたコードを確認する際にもドキュメントを参照しながら確認することができるので、安心して Azure のシステムを作ることができます。
まとめ
MS Learn Docs の MCP Server を使うことで、GitHub Copilot が Azure 超詳しいマンになり、Azure のドキュメントを参照しながら効率的に開発を進めることができます。個人的に、最近使ってて便利だと感じたので紹介しました。
Azure MCP Server の方は、開発をする人限定だと思いますが、MS Learn Docs の MCP Server の方は Azure にかかわるすべての人に使ってほしい MCP サーバーなので、まずは試してみてください。
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