多くの人にとって、Microsoft Edgeの唯一の役割は、ChromeやFirefoxなど別のブラウザをダウンロードするためだけに使うものかもしれません。
しかし、これはもはやInternet Explorerではありません。Edgeは、それ自体で優れたブラウザであり、MacでもPCでも使うことができます。
もしこのブラウザを使っているなら、アップデート後の軽快さに驚くかもしれません──少なくとも、Microsoftによれば。
Edge 134以降でのパフォーマンス向上
Windows Blogsに投稿された記事でMicrosoftは「バージョン134以降のMicrosoft Edgeは以前のバージョンよりも少し速くなっている」と発表しました。
実際、ウェブブラウザ向けベンチマークツール「Speedometer 3.0」で測定したところ、Edge 134は最大9%高速化しています。
Microsoftによると、Windows 11を搭載したIntel i5-13500でEdgeバージョン134をテストした際、Speedometer 3.0のスコアは32.7でした。
比較対象として、Edge 133は29.6、Edge 132は28.8という結果です。

このベンチマークスコアに加えて、MicrosoftはEdge 134のいくつかの数値も示しています。
新しいバージョンでは、ウェブのナビゲーションが1.7%速くなり、ブラウザの起動が2%速くなり、ウェブページの応答性が5~7%向上しているとのこと(Edge 133と比較した場合)。
これらの結果は、さまざまなデバイスやウェブサイトでの利用状況をシミュレーションする「フィールドテレメトリ」に基づいています。
Microsoftは、Edge 134での具体的な変更点については触れていませんが、EdgeとChromium(Chromeを含む多くのブラウザを支えるエンジン)のコード変更が、ブラウザのスピード向上に貢献しているとしています。
これらの改善は、使用している環境によって異なる場合があるとも。たとえば、Windows 11を搭載したPCと、macOS Sequoiaを搭載したMacでは、Edge 134のパフォーマンスに違いが出る可能性があります。
同様に、古いIntel Macは、最新のIntelチップ搭載PCよりも遅くなるかもしれません。また、Appleシリコン搭載Macがほかのデバイスと比べてどうかは明らかではありません。
ただ、どの環境でも、Edgeの最新バージョンにアップデートすれば、少なくとも多少のパフォーマンス向上が期待できるでしょう。
実は最新アップデートではない
Edgeの熱心なユーザーなら、実はEdge 134が最新バージョンではないことを知っているかもしれません。
最新はEdge 135で、これは4月初めにリリースされました。Edge 134は3月6日に公開されましたが、Microsoftがパフォーマンス向上について発表したのは4月10日だったのです。
もしEdgeを定期的にアップデートしているなら、すでにこのスピードアップを1カ月以上体験していた可能性もあります。
しかし、すべての人がそうとは限りません。私が自分のEdgeのバージョンを確認したところ、まだEdge 133のままでした。そして今は135になっています──結局、134を使う機会はありませんでした!
私自身の非常に非公式なテストでSpeedometer 3.0を使ったところ、Edge 135のスコアは24.4(誤差±0.67)でした。
Microsoftのテスト結果と比べると低く感じるかもしれませんが、最新のChromeは22.1(±0.28)、Safariは21.5(±0.92)だったので、それほど悪いわけではないでしょう。
なお、私の環境(M1 Mac)では、複数の拡張機能が影響している可能性も考えられますが、テスト中はほかのアプリケーションはすべて終了させました。
今年のEdgeの改善点は、パフォーマンス向上だけではありません。
2月には、全画面ポップアップをブロックする機能のテストも開始。その後、ゲーマー向けにRAM管理機能も正式に導入されました。
Source: Microsoft(1, 2), Speedometer 3.0