MediaTekは、COMPUTEX TAIPEI 2025において展示ブースを出展し、製品をアピールしている。その中で注目されたのは、MediaTekが4月に発表したばかりの「Kompanio Ultra 910」を搭載した試作機だった。
50TOPSのNPU内蔵Kompanio Ultra 910を搭載したCompal製Chromebook
MediaTekのKompanio Ultra 910は、フラグシップ向けスマートフォン向けプロセッサ「Dimensity 9400」のChromebook版のような製品になる。
CPUはArm Cortex-X925が1コア、Arm Cortex-X4が3コア、さらにArm Cortex-A720が4コアの合計8コアを搭載。このため、Armプロセッサとしてはかなり高い性能を発揮するCPUになっている。L3キャッシュは10MB。メモリはLPDDR5-8533までサポートしており、ストレージはUSF 4.0に対応している。
GPUはArmのArm Immortalis-G925を採用しており、レイトレーシングなどにも対応している最新GPUとなる。内蔵ディスプレイでは4K60に対応している、外部ディスプレイ出力時には2x4Kの出力が可能になる。
注目はNPUで、MediaTek NPU 890が採用されており、INT8/スパースで演算した場合に50TOPSのAI推論性能を発揮する。40TOPS以上の性能を求めているMicrosoftのCopilot+ PCに匹敵するAI性能を実現することになる。つまり、AMDのRyzen AI 300シリーズの50TOPS、IntelのCore Ultra 200Vの48TOPS、QualcommのSnapdragon Xシリーズの45TOPSに匹敵するような性能だ。
今回のCOMPUTEXでは、ODMのCompalが試作したKompanio Ultra 910搭載Chromebookを展示して注目を集めた。スペックなどは明らかにされていないが、実機で確認したところChromeOS Version 138が導入されており、1,920×1,200ドットの内蔵ディスプレイ、そして外部モニターが接続されデモされていた。
近年Chromebookに採用されているプロセッサも処理能力を向上させており、Windowsデバイスとさほど変わらない処理能力に達しつつある。その意味で、今後高速なChromebookがほしいユーザーはKompanio Ultra 910の動向に要注目だ。
🧠 編集部の感想:
MediaTekの「Kompanio Ultra 910」搭載Chromebookは、AI性能が非常に高く、50TOPSのNPUが魅力的です。これにより、Chromebookの処理能力が向上し、ユーザーにとって有用な選択肢となりそうです。今後の展開に期待が高まります。
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