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概要
この記事では、業務効率化ツール「Make」を活用してSNSの投稿(X投稿)を自動化する方法を解説しています。特に、ChatWorkからの指示を受けてAIが投稿文を生成し、自動的にXに投稿するシナリオの構築手順を紹介し、エラー処理や最適な料金プランについても触れています。AI技術が進化する中、自動化がビジネスにどれだけの利点をもたらすかを示しています。
要約の箇条書き
- 自動化の重要性: SNS運用における自動化の必要性と「Make」の導入理由。
- Makeの特徴: プログラミング知識がなくても使えるノーコードツール。200以上のアプリと連携可能。
- X投稿自動化のメリット:
- 時間の節約
- 投稿の一貫性向上
- アイデア出しの効率化
- 複数アカウントの簡略化
- チーム内連携の向上
- シナリオ作成手順:
- ChatWorkからのメッセージ受信
- 特定キーワード(#X投稿)に基づくフィルタリング
- メッセージ内容の抽出
- Gemini APIへの接続による投稿案生成
- Xへの自動投稿
- エラー対応:
- 400 Bad Requestエラーや404 Not Foundエラーの原因と解決策。
- 料金プラン: 無料プランと有料プランの違い、必要なオペレーション数などの選び方。
- 成功のポイント:
- 小さく始める
- エラーハンドリング
- 定期的な見直し
- ドキュメント化
- 段階的な自動化
- まとめ: Make自動化ツールによって業務効率化が可能であり、自動化シナリオを構築する価値を強調。
こんにちは。AIで勘違いして何でも作ってみる部です。
皆さんは日々の業務で「あ、これ自動化できたらいいのに」と思うことはありませんか?特にSNS運用は継続が命なのに、毎日投稿するのは思いのほか大変ですよね。
今回はXの投稿文を作るだけでなく、業務効率化ツール「Make」(旧Integromat)を使って次のステップを自動化することにチャレンジしてみました。
ポイントは2つです。
A.会社や社長など、個人の思想や価値観・文体を反映して文章を自動生成する(所謂、AIクローンです)
B.指示から確認・投稿まででアプリを変えない(Slack→Gemini/ChatGPT→X(旧Twitter)など)
完全版は有料にしようと思うのですが、大枠はできてきたので途中を御紹介します。
エラー対処法も含めて解説するので、Make自動化ツールの導入を検討している方、Twitter自動化に興味がある方、SlackやLINE・ChatWorkとの連携を試したい方は「そんなこともできるんだぁ」とちょっとした勘違いを楽しんでいただけたらと思います。
Make自動化ツールとは?その基本と魅力
まずMakeとは、複数のアプリケーションやサービスを連携させて業務フローを自動化できるノーコードツールです。
プログラミングの知識がなくても、直感的なビジュアルインターフェースでアプリ同士を繋ぎ、データの受け渡しや処理を自動化できるのが最大の魅力です。
例えば「ChatWorkに特定のメッセージが投稿されたらGemini APIでX投稿文を生成し、自動投稿する」といった複雑な処理も、マウス操作だけで設定できます。
Make自動化ツールの良さは、200以上のアプリケーションと連携できる汎用性と、月額料金プランが明確で予算が立てやすい点にあります。
無料プランもあるので、個人での利用や小規模なビジネスでも始めやすいのが特徴です。
X(Twitter)自動化の具体的メリット
SNS運用、特にXの運用は多くの企業にとって欠かせないマーケティング活動ですが、毎日コンテンツを考えて投稿するのは意外と時間と労力がかかります。
自動化によって得られるメリットは以下の通りです:
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時間の節約:投稿作成・スケジュール管理の工数削減
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一貫性の維持:投稿頻度の安定化による認知度向上
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アイデア出しの効率化: AI連携による投稿案生成
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複数アカウント管理の簡略化: 一度の設定で複数のアカウントに展開可能
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チーム内コミュニケーションとの連携: ChatWorkやSlackからの投稿指示を自動化
特に今回紹介する「SlackやLINE,ChatWorkからの指示でAIが投稿案を生成して自動投稿」というフローは、チームでのSNS運用を格段に効率化します。
特に今回はGeminiのGEM機能を疑似的に実現する方法(GEMやGPTsはAPI連携がされていない)にも挑戦しています。
過去の投稿や発信、投稿ルールや投稿しないNGルールを決めて、その内容に合わせてXの投稿案を生成してもらいます。
ChatGPTではなくGeminiを選定しているのも理由がありますが、それは有料版で御紹介します。
Make.comでX自動化を実現するシナリオ作成手順
それでは実際に、ChatWorkからの特定メッセージをトリガーにして、GeminiでX投稿を自動生成し投稿するシナリオを作成してみましょう。
1. シナリオの全体設計(概要)
今回のシナリオは(ものすごく簡略化すると)以下のような流れになります:
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ChatWorkからのWebhookでメッセージを受信
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「#X投稿」というキーワードを含むメッセージのみフィルタリング
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「#X投稿」以降のテキストを抽出
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Gemini APIに抽出したテキストを送信し、投稿案を生成
-
生成された投稿案をXに投稿
2. Webhookモジュールの設定
まず、ChatWorkからのメッセージを受け取るためのWebhookモジュールを設定します。
ChatWorkの設定画面でWebhook URLを登録し、特定のルームのメッセージをMakeに送信できるようにしておきましょう。
これにより、ChatWorkで設定した特定の発言があるたびにMakeのシナリオが起動するようになります。
3. フィルターモジュールの設定(重要ポイント)
ここで最初の重要ポイントです。
すべてのメッセージに反応すると処理が無駄に実行されるため、「#X投稿」というキーワードを含むメッセージだけを処理するフィルターを設置します。
設定方法:
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フィルターモジュールをWebhookの後に配置
-
条件を 「〇〇.webhook_event.body Contains」#X投稿 に設定
ここで注意すべきは、フィルターの参照先です。
makeの初心者で間違いやすいのが各モジュールで別のモジュールの出力を指定する時には「〇〇.webhook_event.body」のようにWebhookモジュールの出力をポップアップから参照して選択する必要があります。
4. Text parserモジュールの設定
次に、「#X投稿」の後に続くテキストだけを抽出するText parserモジュールを設定します。
設定方法:
-
Text: {{〇〇.webhook_event.body}}(Webhookの内容を参照)
-
Pattern: #X投稿 (.*)(「#X投稿」の後の全テキストを抽出)
このモジュールにより、「#X投稿 明日の新商品について告知したい」というメッセージから「明日の新商品について告知したい」という部分だけが抽出されます。
5. HTTPモジュールでGemini APIへ接続
ここからが本題です。抽出したテキストをGemini APIに送信して、AI生成の投稿案を作成します。
設定方法:
-
URL: https://generativelanguage.googleapis.com/v1/models/gemini-pro:generateContent
-
Method: POST
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Headers: Content-Type: application/json
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APIキーの設定(クエリパラメータまたはヘッダーに)
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Body:
{ "contents": [ { "parts": [ { "text": "X (Twitter) の投稿案を3つ作成してください。内容: " }, { "text": {{10.1}} } ] } ]}
ここで注意点は、JSONの構造が正確であること、そしてText parserの出力({{10.1}})の部分を上述のポップアップから選択して正しく参照されていることです。
エラー対応事例:よくあるMake自動化ツールの問題と解決策
Make自動化ツールでシナリオを構築する際、様々なエラーに遭遇することがあります。
ここでは、実際に起きたエラーとその解決方法を紹介します。
色々言っていますが、要は「エラーの内容をコピペかスクショでChatGPTに投げて『なんとかして』といえば解説&トラブルシューティングをやってくれるよ」とだけ覚えてもらえれば、それでいいと思います😅
1. 400 Bad Requestエラー
Error: 400 Bad Request> {"error":{"code":400,"message":"Invalid JSON payload received. Unexpected token.\n\"\\n\r\\n\"","status":"INVALID_ARGUMENT"}}
このエラーは、送信しているJSONペイロードに問題がある場合に発生します。
主な原因と解決策:
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JSONの構造が不正確: 括弧やカンマの配置を確認
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特殊文字や改行が含まれている: Text parserの出力に改行などの特殊文字が含まれている場合は、Text Formatterモジュールを追加して前処理
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マッピングの問題: 10.$1 のような直接テキストではなく、{{10.1}} のようなマッピング参照を使用
2. 404 Not Foundエラー
Error: 404 Not Found> {"error":{"code":404,"message":"model/gemini-pro is not found for API version v1beta, or is not supported by available client. See LogMessages to see the list of available models and their supported formats.","status":"NOT_FOUND"}}
このエラーは、APIのエンドポイントやバージョン、モデル名が正しくない場合に発生します。
解決策:
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APIエンドポイントの確認: v1beta から v1 への変更など、最新のエンドポイントを使用
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モデル名の確認: gemini-pro や gemini-1.5-pro など、正確なモデル名を使用
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APIキーの権限確認: 使用しているAPIキーがGemini APIの使用を許可されているか確認
3. フィルター設定の間違い
多くの初心者がやりがちな間違いとして、フィルターの参照設定があります。
例えば、10.1 Contains #X投稿 と設定してしまうと、Text parserモジュール(まだ実行されていない)の出力にフィルターをかけることになり、全く動作しません。
正しくは 12.webhook_event.body Contains #X投稿 のように、Webhookの出力に対してフィルターをかける必要があります。
Make自動化ツールの料金プランと選び方
Make自動化ツールは、無料プランから有料プランまで幅広い料金体系を提供しています。
無料プランでは月1,000オペレーションまで利用可能ですが、実行頻度や同時実行数に制限があります。
より本格的に利用する場合は、以下のポイントを考慮して有料プランを選びましょう:
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必要なオペレーション数: 1回のシナリオ実行で使用するモジュール数×月間実行回数
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実行頻度: 15分おき、1時間おきなど、どの程度の頻度で自動化したいか
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同時実行数: 複数のシナリオを同時に実行する必要があるか
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データ転送量: 大量のデータを扱うシナリオがあるか
費用対効果を考えると、人件費や作業時間の削減効果に対して、Make自動化ツールの料金はかなりリーズナブルといえるでしょう。
実務でのMake自動化活用事例と成功のポイント
最後に、Make自動化ツールを活用した実際の業務改善事例と、成功のポイントをご紹介します。
正直、結構いろいろな業務を自動化できると思います。
さらにGemini等のAIと組合せたり、マクロやGAS等と組合せることでかなり適応範囲は広がると思います。
活用事例
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マーケティング部門:SNS投稿の自動化、リード情報のCRM登録自動化
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カスタマーサポート:問い合わせ内容の自動振り分け、定型回答の自動送信
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営業部門:顧客データの自動更新、フォローアップメールの自動送信
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総務部門:経費申請の自動処理、社内アンケートの自動集計
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情シス部門:ユーザー部門からの問合せ1次対応(要件定義に必要な基礎的情報の確認や必要情報の収集など)
成功のポイント
特に「1.小さく始める」が非常に大切だと思います。makeのCommunityも使ってみてください。
全部、英語なのがちょっと残念ですが・・・コピペやスクショでChatGPTやGeminiに翻訳してもらえれば「英語が全く分からなくても」実現できます。
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小さく始める: まずは単純なシナリオから始め、徐々に複雑化させる
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エラーハンドリングを考慮: 失敗時の代替フローや通知を設定
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定期的な見直し: APIの仕様変更やサービスのアップデートに対応する
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ドキュメント化: シナリオの目的や設定内容を記録しておく
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段階的な自動化: 一度にすべてを自動化せず、人間の判断が必要な部分は残す
まとめ:Make自動化ツールでX投稿を効率化しよう
今回は、Make自動化ツールを使ったX投稿の自動化について解説しました。
ChatWorkからの特定メッセージをトリガーに、GeminiでAI生成した投稿案をXに自動投稿するシナリオは、SNS運用の効率化に大きく貢献します。
Make自動化ツールの魅力は、プログラミング知識がなくても複雑な自動化が実現できる点です。
また生成AIが非常に進化しているので、エラーが出た時のトラブルシューティングをスクショをとって生成AI(ChatGPTなど)に丸投げで解決できるのも非常に便利になったと思います!
初期設定では様々なエラーに遭遇することもありますが、本記事で紹介した対処法を参考に、ぜひ自分だけの自動化シナリオを構築してみてください。
業務効率化の第一歩として、Make自動化ツールの導入を検討してみませんか?
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