英Opensignalは、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、楽天モバイルの通信品質を評価した定期レポートを公開した。最も多くの項目で高評価だったのはKDDIだった。

 評価は動画、ビデオ、ライブ・ビデオ、ゲーム、音声アプリ、ダウンロード・スピード、アップロード・スピードなどの項目で評価されており、最も多くの項目で高評価を獲得したのは、KDDIだった。

 今回のレポートでは、算出方法の変更により一貫性を担保するためとして「一貫した品質」の項目は公表されていない。同社では、評価に使用するデバイスのOSアップデートによる機能の変更などのため定期的にテスト手法を変えており、10月に再び示すとした。

KDDIが総合1位を獲得

 評価項目のうち、ビデオ、ライブ・ビデオ、ゲーム、音声アプリ、ダウンロード・スピードでKDDIが単独1位を獲得した。前回の2024年10月時点では5Gビデオの評価はソフトバンクとの同率1位だったが、KDDIが1歩リードした。

 音楽ライブなどの同時配信を評価するライブ・ビデオ・エクスペリエンス、ゲームの快適さをはかるゲーム・エクスペリエンス音声アプリの快適さをはかる音声アプリ・エクスペリエンスでは、いずれもKDDIとソフトバンクがそれぞれ1位と2位を獲得。

 ダウンロード・スピード・エクスペリエンスでは、全体ではKDDIが単独1位、5Gのみで見るとドコモが1位だった。アップロード・スピード・エクスペリエンスでは、全体と5Gのみのいずれの評価指標も、楽天モバイルが他社のスコアを2倍近く引き離して単独1位となり次いでソフトバンク、KDDI、ドコモという結果だった。

 一方、人口密集地などでのカバレッジの広さを示すカバレッジ・エクスペリエンスでは全体と5Gのみを通じて、ドコモが単独で1位を獲得した。いずれも2位のKDDIに約1ポイント差をつけている。

 また、どれほどネットワークに接続できているかを示す「利用率」ではドコモとKDDIが同率1位、ソフトバンクと楽天モバイルも含めてほぼ横ばいだった。5Gの利用率に限れば、ばらつきがありソフトバンクが単独1位、次いでKDDI、楽天モバイル、ドコモという並びだった。ネットワークに接続して問題なくなんらかのタスクを終えられるかを評価する「信頼性エクスペリエンス」では、KDDIが1位で2年連続のトップとなった。

山手線や大阪万博会場近辺では

 山手線におけるユーザー体験の評価では、5Gの利用率でソフトバンクが他社に大きく差をつけて1位を獲得した。同社は5G利用率で40.3%と評価されており、ウィジコウスキー氏は「ソフトバンクユーザーは、使用時間のうち40%以上を5Gに接続して利用できている」と話した。

 一方で全体での利用率は、大きく差はないものの楽天モバイルを除く3社が同率という結果だった。ウィジコウスキー氏は5Gでは、全体的にKDDIもソフトバンクとの同率1位を含めて安定して高いスコアを出していると評価した。

 また、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンや大阪・関西万博の会場である夢洲がある大阪府此花区でも同様に評価を行った。ダウンロード・スピードでは135.9Mbpsでソフトバンクが他社を引き離して最も速く、アップロード・スピードでは18.5Mbpsの楽天モバイルが1位だった。

 ウィジコウスキー氏によれば「此花区の5Gユーザーは55%がソフトバンクのネットワークにつながっている」としたほか「日本全体の数字と比較して、此花区は全通信事業者のスコアは3~5倍高い」という。

 最も高いユーザー体験を提供する事業者に贈られる「Opensignal Global Awards 2025」を、KDDIが信頼性エクスペリエンスやゲーム・エクスペリエンス、音声アプリ・エクスペリエンスでGlobal Winnerを受賞したことを紹介。ウィジコウスキー氏は、広範囲でサービスを提供する事業者のなかで、日本の事業者がGlobal Leaderとして多く選ばれていることから「日本の通信事業者はさまざまな分野でアワードを受賞しており、世界でもトップレベルの通信を誇っている」と評価した。

 Opensignalでは、定期的に通信品質のレポートを公表しており、次回は10月に公開される。



フラッグシティパートナーズ海外不動産投資セミナー 【DMM FX】入金

Source link