iPhone生産拠点のインド移転に中国が抵抗、iPhone 17の生産機械が輸出申請を却下される例も - GIGAZINE


AppleはかつてiPhoneの多くを中国で生産していましたが、新型コロナウイルスのパンデミックや米中の貿易摩擦の影響などから生産拠点の多様化を図っていて、2024年時点では年間生産台数の5分の1に相当する4000万台をインドで生産するようになっています。Appleはさらにインドでの生産を拡大する方針ですが、シェアを奪われる形となる中国側はこれ以上の移転を防ぐべくさまざまな措置を講じており、生産機械のインドへの輸出申請を理由なく却下した事例もあるとのことです。

Apple’s India Manufacturing Push Faces Spoilers, Including China — The Information
https://www.theinformation.com/articles/apples-india-manufacturing-push-faces-spoilers-including-china

Apple’s trying to build more iPhones in India, but China isn’t cooperating: report – 9to5Mac
https://9to5mac.com/2025/04/24/apples-trying-to-build-more-iphones-in-india-but-china-isnt-cooperating-report/

Apple’s Efforts To Shift iPhone Production Out Of China Are Being Met With Massive Obstacles; Authorities Are Blocking Supplier’s Equipment Shipments To Other Countries
https://wccftech.com/chinese-authorities-preventing-apple-iphone-equipment-to-move-overseas/

Chinese tensions hold back Apple’s India supply chain growth
https://appleinsider.com/articles/25/04/24/apples-india-supply-chain-expansion-held-back-by-chinese-tensions

iPhoneは台湾に本拠を置く鴻海(Foxconn)などがサプライヤーとして、Appleから委託を受けて生産を行っています。生産工場の多くが中国にあるという事実は、Appleにとっては大きな強みとなっていました。

ところが、2020年に新型コロナウイルスのパンデミックが発生したり、アメリカと中国の間の貿易摩擦が激化したりすると、生産拠点を中国に委ねることのデメリットが顕在化し、じわじわと拠点をインドやベトナムに移すようになりました。

Appleは中国以外に生産拠点を拡大することを計画している – GIGAZINE


Appleはまず、AirPodsやApple Watchの生産拠点をベトナムに移し始めました。ベトナムは人口が1億人とそれほど多くなくライバルにはならないという見方もあってか、中国は当初、これといった反応は見せませんでした。

AppleがAirPods Proの生産拠点の一部を中国からベトナムへ移転していることが明らかに – GIGAZINE


Appleとしては、2025年にはインドでのiPhone生産量を10%増やしたいと考えていて、最終的にはiPhoneの半分はインドで生産したいと考えています。

2027年までにiPhoneの50%がインドで生産されるようになる可能性 – GIGAZINE


しかし、インドとの間に国境問題を抱える中国としては面白くなく、Appleとそのサプライヤーの従業員はインドでの就労ビザ取得に苦労する事態になっているとのこと。また、中国当局はサプライヤーに対し、生産ラインを国外に移さないよう求めており、生産機械の輸出についても妨害策を講じているそうです。一部のサプライヤーによれば、中国からインドへの機器輸出について中国当局による承認期間が2週間から4カ月かかっていて、中には理由なく輸出申請が却下されている機械もあるとのこと。

輸出申請が却下されている装置はiPhone 17の試作に必要なもので、インドの工場ではサプライヤーが独自の解決手段を求められる状態だそうです。こうした状況を回避するため、匿名のAppleパートナー企業が東南アジアにフロント企業を設立し、機械が到着するとそのままFoxconnのインド工場へ転送するような事態も起きていると、ニュースサイトの9to5Macは述べています。

一方、インドの当局も、協業相手に中国企業は避けるようにという指示を出していると報じられています。

ちなみに、中国とインドでは労働に関する法律の内容が異なり、中国では12時間シフト×2で回しているのに対し、インドでは8時間シフト×3が求められるので、より労働者が必要になります。このためAppleは、インドでも12時間シフトを組めるようにロビー活動を行っていますが、実現はしていません。また、単純に生産機械をインドに持っていっても、メニューが中国語表記のため、インドの労働者が機械を使うのに苦労しているという話があり、部品の歩留まり率もあまり高くなく、移転計画を完遂できるかどうかは不明です。

インドで生産されたiPhoneのパーツは50%が不合格 – GIGAZINE

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