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概要
この記事は、著者がiPhoneのホーム画面を1ページに統一したことで得られた快適さと生産性向上について述べています。特に、余計なアプリやSNSを排除することで、目的に対する集中力を高める方法や、どのように重要なアプリを配置しているのかを詳しく説明しています。
要約
- 1ページだけのホーム画面:iPhoneのホーム画面を1ページに整理し、快適に運用する方法。
- SNSの排除:無意識のうちにSNSを開くのを避けるため、Twitterをホーム画面から外した。
- 柔軟性の高い配置:iPhoneのホーム画面のアイコン配置が進化し、常に価値を再定義する必要がある。
- 2つの価値:
- アクセスの良さ:重要アプリを視覚的に優先する。
- 意識づけ:目に見える位置にあることで、重要なアプリを意識的に使う。
- アプリの配置:頻繁に使用する12の「一軍アプリ」を選定し、整理して配置。
- 意識づけフォルダ:必要な時にすぐ起動したいが、ホーム画面には置きたくないアプリをまとめられるフォルダを作成。
- コア機能のDock:ミュージックやメールなど、日常で必要なアプリをDockに配置。
- 他アプリの利用方法:ホーム画面にないアプリは「Siriの提案」や「Spotlight検索」を利用して起動。
- 実験的アプローチ:ホーム画面のページを隠す機能を使い、異なる配置を試すことが可能。
- 結論:ホーム画面は自分自身を反映する場所であり、意識的に整えることで行動が変わる。
2020年に「iPhoneのホーム画面を1ページだけにしたら快適だった」という記事を書きました。ちょうどこの頃から実際に1ページで運用してきたのですが、最近になってその考え方にアップデートを入れることにしました。
というのは、iPhoneのホーム画面からTwitterを意図的に外そうと思ったんです。無意識のうちに開いて、時間が溶けてしまうことを避けたかった。だったら、「ついでにホーム画面の構成も見直した方がいいかもしれない」と感じたんです。
当時と比較して、ホーム画面でできることも違うし、iPhoneに求めることも変化し続けています。iPhoneのホーム画面におけるアイコンの配置は柔軟性が上がっているし、ChatGPTをはじめとした生成AIの台頭もあって、我々がスマートフォンに求めることも変わり続けているのです。
そのため、基本的な考え方はそのままに、「iPhoneのホーム画面に求めるものって何だろう?」という本質的な部分を見つめ直し、僕なりにホーム画面の価値を再定義しました。その結果を、この記事で共有させてください。
iPhoneのホーム画面、どこに価値を見出す?
結論から述べると、僕の場合はiPhoneのホーム画面に対して、以下の2点に価値を見出しました。
アクセスのよさ
ほとんどの場合、ホーム画面とはロックを解除すると最初に表示される「一等地」であるため、iPhoneを使うときは必ずと言っていいほど目に入ります。その1ページ目にアイコンを置くということは、自分にとって重要度の高いアプリだということ。
それゆえの意識づけ
目に付かない場所に置いてしまうと、そもそもそのアプリの存在を忘れてしまうことがあります。そのため、一等地であることを逆手にとって、「重要なのにいつの間にか忘れてしまう」ようなアプリを置くといい。
それが具体的にどのようなことなのか、この先で解説していきます。順番にいきましょう。
ホーム画面の全貌
まず、ホーム画面の全貌はこんな感じです。
上から、
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ChatGPTウィジェット
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一軍アプリ(12個を厳選)
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すぐ使う + 意識づけのためのアプリ
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iPhoneのコア機能を成すアプリ
となっています。
ChatGPTウィジェット
ホーム画面のいちばん上に置いているのはChatGPTのウィジェットです。ワンタップでChatGPTの新規チャットを始めることができたり、写真や音声対話系の機能にもダイレクトにアクセスすることができます。
ただ、正直なくてもいいのではないかと思っています。ここに置くことで、自分自身の行動変容につながるのか、まだ見極めている段階です。
もともとこの部分は空白にしようかと思っていたけれど、いいサイズのウィジェットがないかなと見ていたところ、このChatGPTウィジェットを置いてみたらどうだろうか?と思いついたのです。
一軍アプリ(12個)
そしてその下には、僕がよく使う一軍のアプリたちを置いています。
この部分は完全に、ホーム画面1ページ目の「アクセスのよさ」に価値を見出して置いたアプリたちです。使用頻度の高いアプリを集約しました。
1段目のアプリ
カメラ
僕が使っているのはiPhone 14 Pro Maxなので、アクションボタンもカメラコントロールボタンもありません。そのため、ホーム画面の一等地に置くことですぐに起動できるようにしています。iPhoneのカメラも使う場面意外と多いですからね。
写真
写真アプリもよく使うので、一軍アプリに選出。ここにはiPhoneで撮った写真だけでなく、iCloudフォトライブラリを介してカメラで撮った写真も入ってきます。さらに共有ライブラリもオンにしているので、家族内で共有している写真も自動的に集約されます。
VSCO
写真をフィルム風に加工できるアプリで、かなり昔から課金して使っています。実在のフィルムを模した数十種類のフィルターから選んで適用し、露出や彩度などの各種調整もできます。RAWで撮っておくと調整幅も広くて加工しやすいのでおすすめ。作例をいくつか載せておきます。
メモ
言わずもがなの純正メモ。さっとメモをしたいときには迷わず開くアプリです。また、スーパーで買うものリストをメモで妻と共有しているので、そういう意味でも使用頻度の高いアプリです。
2段目のアプリ
Fantastical
カレンダーアプリはこれがユーザービリティ最高で、ずっと使っています。iCloudカレンダーで妻と予定を共有しているので、家庭内の予定の管理はずっとこのアプリ。自分の会社のカレンダーも取り込んで一元的に見られるようにしています。ファミリープランでサブスクに課金。
Notion
これも定番ですよね。ブログのプロジェクト管理とか、家庭内のWikiとかを構築して使っています。家庭内Wikiは、マンション管理ポータルのログイン情報、犬のワクチン証明書、生命保険証券、親戚の連絡先一覧など、仮に僕が不慮の事故で死んでも妻が困らないように整理している感じ。こちらは無料プランです。
Appleマップ・Googleマップ
地図アプリは2つ並べています。というのも、CarPlayで車に繋ぐときはUIが美しいAppleマップを使うし、iPhone上で地図で調べるときはGoogleマップを使っているからです。どちらにもいいところがあるので、どちらも使うというスタンスで運用しています。
3段目のアプリ
UlyssesUIが美しくユーザービリティの優れたテキストエディタ。集中して文章を書くことに特化できるので、最近では頭の中に浮かんだ思考を余すことなく書き出すのに使っています。
もともとMac版のUIが好きでよく使っていたのですが、iPhoneでも効率的に文章を書けることに気づいてからは、むしろiPhoneでポチポチ入力するのがメインかも。肌身離さず持っているので、思考を記録するのにはうってつけです。
ChatGPT
こちらも言わずとしれた生成AIアプリ。画面上部にウィジェットも置いていますが、このアイコンは普通にアプリを起動したいときに使います。ウィジェットは試験的に設置しているだけなので、実はこちらのアイコンから起動する方が9割です。
LINE・電話
日常的なコミュニケーションはこれらのアプリです。特にコメントすることはないでしょう。
意識づけのためのアプリ
そして、一群アプリの下にはフォルダを1つ置いて、ここにもいくつかのアプリを格納しています。このフォルダのコンセプトは、
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必要なときにすぐに起動したいアプリ
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ホーム画面に置いておかないと忘れるアプリ
このようなアプリを入れておくということです。
つまり、d払いやdポイントのアプリ(僕はdカードプラチナをはじめとしてdポイント経済圏にいるんです)はレジ前の焦った状況で一瞬で起動する必要があるけれど、ホーム画面に置くほど優先順位は高くなりません。そういうアプリはフォルダに入れて目立たないようにすると。
また、MoneyForwardは家計を管理する重要なアプリ。でも、奥の方にしまい込むと、定期的に起動して家計の状態を確認するのを忘れてしまうんですよ。だから敢えて目に付くところに置いておいて、嫌でも目に入るようにしたい。これもホーム画面に置きたいわけではないので、このフォルダにまとめています。
このように、ホーム画面に直接置きたいわけじゃないけれど、すぐに起動できることが大事だったり、忘れないようにしたいアプリを、このフォルダに置いている感じ。
不動のコア機能
さらに、DockにはiPhoneのコア機能を置くことにしています。僕としては、「ミュージック」「Spotify」「メール」「Safari」の4つ。
なぜこれらのアプリがコア機能なのか?——あまりうまく言語化できないけれど、スティーブ・ジョブズが初代iPhoneの発表時に語った「iPhoneの3要素」を僕なりに解釈した結果ですかね。
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Widescreen iPod with touch controls(タッチ式ワイドスクリーンiPod)
現代的に解釈するとApple MusicとSpotifyだと思うので、両アプリを置いています。僕にとってもiPhoneで音楽を聴くのは重要な機能だと思っているので、2つのアプリを使い分けることにしました。どちらも有料プランを契約しています。
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Revolutionary mobile phone(革命的な携帯電話)
電話アプリはDockには置いていませんが、ここでいう「革命的な携帯電話」のニュアンスはiPhoneそのもののことを言っていると思うので、該当アプリは特にない(あるいは全てのアプリ)だと思います。
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Breakthrough internet communicator(飛躍的なインターネットコミュニケーション機能)
日常生活において重要な連絡はメールで来ることが多いです。保険の契約更新のお知らせとか、銀行からのメールとか、ブログの案件もそうです。だから現代でもメールアプリに重きを置いた方がいいと思っています。
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その他
あとは、少し文脈が異なるけど、SafariもDockに置きました。そもそも僕が15年前にiPhoneを使い始めたきっかけは、いつでもどこでもGoogle検索したいことだったんですよ。それは今でも変わりません。だから、そのためのブラウザは、右手の親指が届きやすい右下に置いています。
ホーム画面にないアプリはどうする?
当然ながら、ここまで紹介したアプリで全部賄えているわけではありません。じゃあ、ホームにないアプリをどうやって起動しているかというと、僕は「Siriからの提案」と「Spotlight検索」でほぼ事足りています。
意外と侮れない、Siriからの提案
まずは「Siriからの提案」。これが意外と侮れないんです。iPhoneがユーザーの日々の使い方を解析して、よく使うアプリを推測して検索画面の上部にそっと出してくれます。これが結構な精度で当たってくるんですよ。
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出勤時間になるとSlack
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Google Authenticatorは一日中出てくる(仕事でもブログでも二段階認証で使うので)
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夜になるとUber Eats
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それ以外も、よく使うアプリがふと現れる
おそらく、時間帯、位置情報、使用頻度、ロック解除後に最初に起動するアプリなど、そういう要素を組み合わせて提案してくれてるっぽい。だから、「そこそこ使うけど、ホームに置くほどではない」系のアプリは、だいたいここで出てきます。
この運用のおかげで、ホーム画面には本当に「今向き合いたいもの」だけを置いて、残りはiPhoneのインテリジェンスに任せる、というスタイルが自然と出来上がってきました。
それでも出てこなければ、検索で呼び出す
提案に出てこなかったら、あとは検索します。
Spotlight検索は本当に便利で、画面を下にスワイプして数文字打つだけで、ほぼ確実に目的のアプリを起動できます。しかも、アプリ名を正確に覚えてなくてもOKなのがありがたい。
たとえば、以下のスクショの状況では「ana」と入れています。こうすると、全文一致した「ANA」アプリだけでなく、部分一致した「Analytics」アプリも出てきます。IFTTTはなぜ出てきたのか不明。
ブランド名や通称での検索にもある程度対応してくれるので、「正式名称なんだっけ…」と考え込むこともありません。Appライブラリからアイコンを目視で探すよりも、全然楽チンですね。慣れたら1〜2秒で目的のアプリに辿り着けます。
補足:検索のTipsもいくつか
このSpotlight検索、アプリ名が日本語でも、ローマ字やアルファベット表記で高確率でヒットします。つまり、「raku」と打てば楽天系のアプリが候補に出てきます。
また、アプリ名に含まれていないテキストであっても、一部のアプリはおそらくブランド名での検索にも対応しています。「yaho」と入れればYahoo!系のアプリがズラッと並ぶし、「apple」と入れるとApple系のアプリが並ぶのです。
ホーム画面は、いつでも“試せる”もの
ここまで読んで、「ちょっとやってみようかな」と思ってくれた方、いらっしゃいますか?
実はiPhoneって、ホーム画面をページ単位で非表示にする機能があるんです。つまり、今使っているホーム画面の構成を残したまま、別のページ構成を試してみる。こんなことも、実は簡単にできるんですよ。
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ホーム画面の何もないところを長押しして、編集モードに入る
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下部にあるページインジケーター(●が並んでるやつ)をタップ
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表示・非表示を切り替えたいページのチェックを外すだけ
これで、そのページは一時的にホーム画面から隠された状態になります。削除されたわけじゃないのでご安心を。ただ、チェックを外したあと、左上のマイナスボタンをタップすると、ページごと削除されるのご注意ください。
この機能を使えば、
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「1ページ構成、やってみたいけど不安」
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「ウィジェット多めのバージョンも試したい」
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「曜日ごとに切り替えて使ってみるのもアリかも」
——という実験も、気軽にできます。失敗してもすぐ戻せる。だからこそ、まずはやってみることが一番の近道なんだと思います。
まとめ
iPhoneのホーム画面は、ただのアプリアイコンの集合じゃなくて、「今の自分が何を大切にしているか」を映し出す場所なんじゃないかと思っています。
毎日何度も目にするものだからこそ、そこに置くアプリや配置には自然と意味が込められてくるし、逆に言えば、そこを意識的に整えることで、日々の行動も少しずつ変わっていく。
今回Twitterをホーム画面から外したことで、その変化をより強く実感しました。「意識的に触る」「無意識に開かない」——そんなささやかな差が、心の余白を守ってくれる気がしたんです。
だから僕は、これからもしばらくはこの「1ページだけのホーム画面」と付き合っていこうと思っています。たった1ページ。でも、その1ページに今の自分をぎゅっと詰め込んで。
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