iOS版のKindleアプリにおいて、アプリ内から直接書籍の購入が可能になったようだ。現時点では米国地域のみを対象とした変更の模様で、米国メディアのThe Vergeによれば、アプリ内の書籍情報の画面で「Get book」(書籍を購入する)のボタンが表示されるようになっているという。
Appleでは、App Storeで公開されるアプリにおいて、外部の課金手段へユーザーを誘導するリンクを実装してはならないとする制限を長らくガイドラインで設定。開発者には、純正のアプリ内課金に15~30%程度の手数料を課していた。Kindleアプリについてもこの制限の影響で、書籍を購入する際には一度Webブラウザ経由でストアにアクセスする必要がある仕様だった。
このガイドラインに関しては、フォートナイトなどを提供するEpic Gamesが、Appleを相手取って法廷で争っており、裁判所はAppleに反競争的な条項を差し止めるよう命令していた。しかし、Appleがこの命令に実質従っていない状態だったことから、4月30日付けで即時停止命令が発効された。Appleは控訴しているものの、当面は命令に従うとしており、5月1日に米国App Store限定でガイドラインの制限が緩和された。
これを受け、Kindleを含むいくつかのアプリがアップデートの提供を開始。サブスクリプションやサービスを外部の課金手段でもスムーズに購入できるよう、変更が加えられているという。
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