水曜日, 5月 21, 2025
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Googleが自画自賛する動画生成AI「Veo 3」に終始ガッカリ–実態は粗悪映像の乱造機


 「なんだこれは……まるで『チキチキ・バンバン』の出来損ないじゃないか」──。思わず呟きが口をついて出た。

 グーグルがちょうど披露したのは、自社開発のAI映像制作ツール「Flow」を使った短編映画だった。

 そこに登場したのは、巨大なニワトリと協力して空飛ぶ自動車を発明しようと奮闘するおじいさんの物語。プレゼンターはI/Oの基調講演でその映像を「かなりイケてる」と絶賛していたが、私には到底その感覚が理解できなかった。

 (FlowはGoogle I/Oで発表されたAI映像制作ツール。最新の動画生成AI「Veo3」を活用し、プロンプトで映像クリップを生成したり、複数クリップの連結、尺の長さも変えられるなど、プロンプトによる映像制作が可能)

 振り返れば、Google I/Oのイベントはずっとこんな調子だった。Googleが自慢気に自社ツールによるコンテンツ生成の実演を披露し、「これはすごい」「まるで魔法のようだ」と繰り返し称賛するのを聞きながら、私はむしろ困惑していた。実際に私の目に映っていたのは、「AIスロップ」。要するにAIが雑に吐き出したような粗雑なコンテンツの数々だったからだ。

5分でわかるGoogle I/O発表まとめ

AIスロップとは

 AIスロップとは、AIによって生み出された、質が低く美的にも残念なコンテンツを揶揄した言葉だ。一度AI特有のクセに気づいてしまえば、もうそれが目障りで仕方なくなる。

 リアルに見せかけておきながら実際には虚構そのもので、どこか不気味で生気を感じさせない、あの奇妙な質感だ。残念ながらGoogleがI/Oで示した最新ツールの成果にも、この不自然さを拭い去ることはできていなかった。

 Googleは基調講演のかなりの時間を費やして、この手のコンテンツ生成ツールのアップデートについて解説したが、そもそもコンテンツ生成というもの自体が論争の種だらけだ。こうしたAIモデルが訓練データとして一体どんなメディアを用いているのかという倫理的な疑問も尽きない。

 さらに、こうして生まれたコンテンツに果たして真の芸術性があるのか、そしてこうしたAIが置き換えつつある人間のクリエイターの未来はどうなるのか、という根深い議論も忘れてはいけない。

 イベントの冒頭で、GoogleのAIツール「Veo 3」だけで作られた奇妙な動画を目にした瞬間から、私は嫌な予感を抱いていた。その予感は講演を通じてますます現実味を帯び、結局最後まで私の印象は変わらなかった。はっきり言って「がっかり」である。

 もちろん、グーグルのAI生成コンテンツを高く評価し、その品質に異議を唱える私の意見に猛反発する人もいるだろう。だが、芸術が世に送り出されれば必ず賛否は分かれるものだ。もしグーグルが本気で、長期的にクリエイティブ業界の役に立つAIツールを提供したいと考えているなら、こうした批判とも真摯に向き合わざるを得ないだろう。

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この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。





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🧠 編集部の感想:
Googleの「Veo 3」に対する期待が大きかっただけに、その実態には失望感が強いですね。特に質の低いコンテンツが大量に生成される様子は、クリエイティブな価値を損なう可能性があり、危機感を覚えます。AIによるコンテンツ制作が進化する中で、倫理や芸術性の問題に真剣に向き合う必要があると感じました。

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