GoogleからClaude CodeライクなCLIのCoding Agentの Gemini CLIが出ましたね。オープンソースで無料から使えるというのはとても魅力的です。
とはいえ、無料の場合は学習に使われるため、会社での利用は難しいケースもあります。
ホロラボでは社内でGemini CLIを使えるように情シス確認をしましたので、その記録として残しておきます。
各社対応は異なると思いますので、最終的には各社で調査してください。また、間違いなどあればコメントもらえると助かります。
(話のネタ的にこの記事もGemini CLIで書いてもらおうと思ったのですが、冗長になったので全部消して手書きにしてます)
結論としては下記で考えています。
まずはGemini API(無償)を使って学習されても良い範囲でCoding Agentの雰囲気を試し、定額のGoogle Workspaceで全社に広げる。ハードに使いたい場合にはGeminiやVertex AIのAPI経由で従量課金にする。
- Gemini API(無償、学習あり)
- 学習されても良いデータでCoding Agentの雰囲気を試す
- Google WorkspaceまたはGemini Code Assist(有償、定額、学習なし)
- 学習されず、定額で使えるので、全体に導入する場合の最有力
- Gemini API、Vertex AI(有償、従量、学習なし)
- 費用を気にせず、利用制限なく使いたい場合
結論の背景について書いていきます。
Gemini CLI の利用規約とプライバシーはこちらに記載があります。
大きく5つの認証方法があります。
- 個人のGoogleアカウントでログイン(プライバシーは個人のGemini Code Assistに準拠)
- Gemini APIキー(無償サービス)
- Gemini APIキー(有償サービス)
- 組織のGoogleアカウントでログイン(WorkspaceまたはCode Assist)
- Vertex AI APIキー(有償サービス)
個人の場合は主に1、企業の場合は2-5のどれかになるでしょう。
下記にそれぞれの認証でのオプトアウト可否を記載します。
- オプトアウト不可 → 学習に利用されるため、機密情報を扱うことは不可
- オプトアウト可 → 学習に利用されないため、機密情報を扱うことも可能
番号 | 認証方法 | 対象 | オプトアウト | 費用 |
---|---|---|---|---|
1 | 個人の Google アカウント | 個人向け | オプトアウト不可 | 無償 |
2 | Gemini API | 企業向け | オプトアウト不可 | 無償 |
3 | Gemini API | 企業向け | オプトアウト可 | 有償 |
4 | Google WorkspaceまたはGemini Code Assist | 企業向け | オプトアウト可 | 有償 |
5 | Vertex AI | 企業向け | オプトアウト可 | 有償 |
基本的には、無償で利用できる環境はオプトアプト不可(学種に利用される)、有償での利用できる環境はオプトアプト可(学習に利用されない)。ということになります。
次に、費用について、定額か従量課金かという項目を入れてみます。
会社で利用する場合、導入人数が大きいため、導入する側として、コストが読める定額か、不定な従量課金かというのは重要な項目になります。利用する側も従量課金の場合は使うごとにコストが上がっていくのは精神衛生上良くないので、定額に寄せる方が良いと考えています(コード生成が沼にハマった時がツラい)。
番号 | 認証方法 | 対象 | オプトアウト | 費用 | 定額/従量 |
---|---|---|---|---|---|
2 | Gemini API | 企業向け | オプトアウト不可 | 無償 | なし |
3 | Gemini API | 企業向け | オプトアウト可 | 有償 | 従量 |
4 | Google Workspaceまたは Gemini Code Assist |
企業向け | オプトアウト可 | 有償 | 定額 |
5 | Vertex AI | 企業向け | オプトアウト可 | 有償 | 従量 |
Google Workspaceは実際にはGemini Code Assistになり、一番安いStandardプランが$22.80で月額・ユーザーとなります。
GeminiおよびVertex AIのAPI費用については下記を参照してください。
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