2025年2月開催の第59回「スーパーボウル・ハーフタイムショー」に出演し、圧巻のパフォーマンスを披露した米コンプトン出身ラッパー・ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)と、Spotifyの総再生回数はテイラー・スウィフトに次ぐ世界2位のカナダ出身ラッパー・ドレイク(Drake)による歴史的な「ビーフ(罵倒し合うこと。参照リンク:NME Japan)」も記憶に新しい、今やチャートに欠かせない存在となった「HIPHOP」という音楽形式。

もちろん我が日本国においても、「J-HIPHOP(筆者はこの名称を好まない)」と呼ばれ定着しているジャンルです。その歴史は長く、1980年代半ば頃にラジオ・パーソナリティ近田春夫(以下、敬称略)が「文化輸入」して以来、文筆家・いとうせいこうやスチャダラパーが活躍した黎明期、キングギドラ「空からの力」の衝撃と初の大型HIPHOPフェス「さんぴんCAMP」の成功を見た90年代、そして世代であれば誰もが知っている、Dragon Ashのフロントマン・kjとラッパー・Zeebraとの壮絶な確執が起きた絶頂の2000年代を経て、ゼロ年代半ばから徐々にHIPHOPの人気は凋落していき冬の時代を迎えます。

『SONOKUNI』より

しかし、2012年に放送開始した「高校生RAP選手権」やテレビ番組「フリースタイルダンジョン」をきっかけとした「MCバトル」の人気と認知度の波及により、日本のHIPHOPは少しずつ息を吹き返していきます。人気が再燃する決定打となったのは、やはり「新世代ラッパーの台頭」によるものでしょう。

前述の「高ラ」出身の兄弟ラッパー・YZERRとT-Pablow擁する「BAD HOP(惜しくも2024年解散)」は10代を中心に絶大な人気を誇り、対してYoutube上でヒット曲を連発する3人組「舐達磨(なめだるま)」は自身を包み隠さない赤裸々かつ深い歌詞、サグな経歴とは裏腹のメロディアスなビートによって不動の地位を確立するなど、今や日本でも人気の音楽ジャンルとなっています。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、今回は「HIPHOPクルー」として実際に音楽活動をしている「DON YASA CREW」が開発し、2025年3月24日PC(Steam)で発売された異色の見下ろし型アクションゲーム『SONOKUNI』のプレイ感想をお届けします。なお、本稿はクリア済みでのレビューとなります。また、ストーリーに触れる箇所もあり、ネタバレを含みますのでご注意ください。



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