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新製品レビュー:LUMIX S1RII – デジカメ Watch


2025年3月に発売されたパナソニックの「LUMIX S1RII」は、フルサイズの撮像センサーを搭載したLマウントのミラーレスカメラ。2019年3月に発売された「LUMIX S1R」の後継機にして、最新のフラッグシップ高画素モデルということになります。

しかし約6年の歳月を経て進化した、「LUMIX S1RII」の性能と仕様の進化には本当に驚くべきものがあります。まさにこれぞフルモデルチェンジ! 「LUMIX S5II」など下位機種の性能進化を取り込みながら、前モデル比で向上した本モデルの実力をぜひご覧ください。

画質が向上、常用感度も広がった撮像センサー

搭載する撮像センサーは有効約4,430万画素のフルサイズ裏面照射型CMOS。前モデルの「LUMIX S1R」は有効約4,730万画素でしたので少し減っています。でも4,000万代の高画素センサーにとって、差し引き300万画素程度の差はハッキリいって誤差レベル。得られる画像の精細感にはほとんど影響がないと考えて問題ないと思います。

撮像センサー自体の性能は進化していて、常用感度がISO 80~51200に広がった(「LUMIX S1R」はISO 100~25600)ほか、LUMIX独自の絵作り思想である「生命力・生命美」に基づいた画質も向上しています。新たに設定できるようになった低感度のISO 80で撮影した画像が下のもの。大変素晴らしい解像感と質感を見てとることができます。

LUMIX S1RII/LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S./24mm/絞り優先AE(1/200秒、F8.0、+0.3EV)/ISO 80

像面位相差センサーが採用されたことによるAF性能の向上、演算処理の高速化を実現した高性能エンジンとの組み合わせによる約40コマ/秒の高速連写なども、見逃せないところですが、そちらは後ほど。

小型化されたボディサイズと操作性

外形寸法は、幅が約134.3mm、高さが約102.3mm、奥行が約91.8mmで、質量が約795g(バッテリー、SDメモリーカード1枚含む)となっています。

前モデル「LUMIX S1R」は、幅が約148.9mm、高さが約110mm、奥行が約96.7mmで、質量が約1,696g(バッテリー、SDメモリーカード1枚含む)でしたので、大幅な小型軽量化を達成していることになります。

このサイズは、外観デザインのよく似た「LUMIX S5II」の外形寸法(134.3×102.3×90.1mm、約740g)とほぼ同じ。個人的には「LUMIX S1R」のずっしりしたサイズ感に頼もしさを覚えていたのですが、一般的には小型軽量化を望む声が大きく、人気を博している「LUMIX S5 II」に寄せてきたということでしょうか。いずれにしても、並々ならぬ努力で小型軽量化に挑んだことを感じずにはいられません。

前モデルで長所のひとつだった576万ドット・120fpsの有機ELファインダーは、本モデルにも引き継がれています。パナソニックから聞いたところでは、同じ仕様でもさらに見え具合は向上しているとのこと。実際に覗いてみても、その精細で滑らかな表示品質の良さにはウットリするものがあり、下位モデルである「LUMIX S5II」とのアドバンテージを実感させてくれます。

3.0型約184万ドットの背面モニターも進化を遂げています。前モデルでは縦位置撮影と横位置撮影の際に光軸をズラさず撮影できる3軸チルト式が採用されていましたが、本モデルでは動画撮影機能を強化した「LUMIX GH7」などと同じくバリアングル式とチルト式を組み合わせた「チルトフリーアングル構造」を採用。各種ケーブルを本体に接続した場合でも、干渉しにくいように配慮されています。

バリアングル構造があるので動画撮影での用途が広がります。さらに本モデルでは横位置下方向のチルトを利用した場合でも、従来よりモニターが下向きに大きく展開するようになりましたので、静止画でのハイアングル撮影でも光軸をズラさず撮れるようになりました。

「LUMIX S5II」と同様に冷却ファンを内蔵しており、ファインダー部の両脇にダクトの排熱口が配置されています。動画撮影の仕様に対しては余念がありませんね。

動画撮影と言えば、LUMIXの上位デジタルカメラは「動画記録ボタン」が輝かしい赤であるのが特徴となっていて、本モデルも例にもれずモードダイヤル横の押しやすい位置に配置されています。

気合いの入った本モデルの場合、レンズマウント右下(カメラを正面から見て)にも「サブ動画記録ボタン」があります。こちらも押しやすい位置に配置されていますので、動画を撮る際にはどちらか手の伸ばしやすい方のボタンを押すと良いでしょう。なのですが、静止画撮影の場合には、あまりにも押しやすい位置にボタンがあるため、意図せず動画記録が始まってしまっていることが多々ありました。状況に応じて機能を無効にするか、あるいは他の機能を割り当てるという対応も必要かもしれません。

メモリーカードはCFexpress type Bカードと、SDメモリーカード(UHS-II対応)のダブルスロット。前モデルもダブルスロットを採用していましたが、目まぐるしく進化するメモリーカードの憂き目にあって、XQDメモリーカードとSDカードの対応になっていましたので、本モデルでようやく最新のメモリーカード事情に対応できたと言ったところです。前モデルは、XQDメモリーカード対応でもファームアップによってCFexpress type Bカードを使うことができましたが、その場合の最大転送速度は大きく制限されてしまっていました。

付属するバッテリーは容量2,200mAhの「DMW-BLK22」。すべての動作と性能が保証されるものではありませんが、USB PDに対応しているので、対応する充電器およびモバイルバッテリーでの急速充電と給電ができます。

シリーズ最速の連写と像面位相差で強化されたAF

「新開発イメージセンサーの搭載により、高画素と高速連写を両立しました」とパナソニックのWEBサイトに紹介されています。そう、「LUMIX S1RII」はフルサイズの有効約4,430万画素でありながら、AF追従でメカシャッターなら約10コマ/秒、電子シャッターなら約40コマ/秒の高速連写ができるのです。LUMIX Sシリーズ中最速で、メカシャッター、電子シャッターともAF非追従で9コマ/秒だった「LUMIX S1R」と比べると格段に進化しています。

シャッター全押し前の瞬間をさかのぼって記録できる「プリ撮影」機能ももちろん搭載されています。プリ撮影でもAF追従で約40コマ/秒の連続記録ができますので、「LUMIX S5II」の30コマ/秒や「LUMIX S9」の約15コマ/秒よりチャンスに強くなっています。

被写体認識機能ももちろん搭載。「人物」「動物」「車」「バイク・自転車」「列車」「飛行機」など6種類の被写体について、自動的に認識してピントを合わせてくれます。

そんな高速連写とプリ撮影と被写体認識を使って、ユリカモメの飛び立ちを撮影してみました。結果は、勢い余った激しい自分の手ブレのために、数コマだけピントの怪しい画像があった程度で、ほとんどのコマで素晴らしく正確にピントを合わせつづけてくれました。

比較した訳ではありませんが、LUMIX Gシリーズも含めたパナソニックの現行機種のなかでは、1番優秀なAF性能なのではないかと感じるところです。少なくとも前モデルと比べれば、比較にならないほどの高性能であることは確かです。

LUMIX S1RII/LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S./300mm/シャッター優先AE(1/2,000秒、F5.6、+0.66EV)/ISO 500

ただし、積層型センサーを搭載しているわけではないため、高速で動く被写体ですと電子シャッター特有の像の歪み(いわゆるコンニャク現象)はそれなりに現れます。下の作例でも(ユリカモメがブレているのはご容赦を)、本来は真っすぐなはずの背景が斜めに歪んでいることが見てとれると思います。通常はそれほど気になる程度ではありませんが、素早く動く被写体を撮るときは考慮したいところです。

LUMIX S1RII/LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S./300mm/シャッター優先AE(1/2,000秒、F5.6、+0.66EV)/ISO 800

先進的な8K動画のボディ内記録

「LUMIX S1RII」は前モデル「LUMIX S1R」に比べ、動画性能も大幅に進化しています。なかでも顕著なのが、LUMIXとしては初となる8K動画(8.1K / 8K30p 4:2:0 10bit)に対応したこと。RAW動画のカメラ内部記録(CFexpress type Bカードのみ)にも対応していますので、シンプルなシステムで自由度の高い高画質動画を撮影できます。

手ブレ補正も強力かつ充実した内容になっています。電子手ブレ補正の「強」「標準」、あるいは「OFF」などは多くのカメラで設定できる機能ですが、本モデルは広角レンズ使用時に、電子手ブレ補正であってもクロップされない「クロップレス」が搭載されています。この機能は現在のところ「LUMIX S」シリーズレンズ使用時にのみ設定可能ですが、決して他社製Lマウントレンズでの設定および使用を排除しているわけではないそうです。将来的な展開が楽しみですね。

また、フォトスタイルには新しく動画撮影用として「シネライクA2」が加わりました。広いダイナミックレンジと豊かな階調表現が特長とのこと。

そんな「シネライクA2」を使って、4K60pのサンプル動画を撮ってみました。落ち着いた色調やコントラストは、いかにも動画向きといった感じで、とても好ましい画作りなだけに、動画だけでなく静止画撮影でも活用したくなります。

作例

AFと被写体認識が向上したことで、大口径レンズの浅い被写界深度でも安心してピントを合わせることができました。さらには、ファインダー性能が非常に優秀であることや、抜群に使いやすい「チルトフリーアングル構造」の存在が、このカメラの信頼感をますます高めてくれています。

LUMIX S1RII/LUMIX S 50mm F1.8/50mm/絞り優先AE(1/160秒、F1.8、+0.3EV)/ISO 800


高画素モデルであってもダイナミックレンジは相当に広いようで、いかにも白とびしてしまいそうなハルニレの白い花弁を見事に描写してくれました。LUMIXの絵作り思想である「生命力・生命美」を最も活かすことのできるカメラは、本モデルであると考えて問題ないと思います。

LUMIX S1RII/LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S./105mm/絞り優先AE(1/500秒、F4.0、+0.66EV)/ISO 80


「生命力・生命美」の思想は全てのフォトスタイルに適用されています。筆者が個人的に気に入っている「ライカモノクローム」で撮影した下の作例ですが、まだ人の温もりを残しているかのような下駄の存在感や、時代の重みを感じさせる木材の質感が見事に表現されています。シチュエーションに合わせてさまざまなフォトスタイルを、次々に試してみたくなります。

LUMIX S1RII/LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S./36mm/絞り優先AE(1/60秒、F4.0、-0.66EV)/ISO 160


「LUMIX S5 II」相当にまで小さく軽くなった本モデル。今回は標準レンズを付けたミラーレスカメラが1台収まる程度の小型ショルダーバッグに入れてスナップ撮影をしてみましたが、移動中も撮影中もまったく負担を感じることはありませんでした。なるほど、小さいことは利点が多い。

LUMIX S1RII/LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S./46mm/絞り優先AE(1/80秒、F4.0、-0.33EV)/ISO 80


本モデルの静止画撮影における手ブレ補正効果は、「B.I.S.」(ボディ内手ブレ補正)で中央8.0段・周辺7.0段、「Dual I.S.2」(ボディ側とレンズ側の強調制御)で中央7.0段・周辺7.0段となっています。これは非常に優秀な手ブレ補正効果と言えましょう。

下の画像は焦点距離300mmでシャッター速度1/1,000秒ですので、それほど手ブレを心配する必要はないかも知れませんが、手持ちでローアングル撮影の望遠撮影という不安定な姿勢だったため、やっぱり手ブレを起こさないかは不安になってしまうところです。でも「LUMIX S1RII」はキッチリと手ブレを抑えてシャープな写真を撮ってくれました。使っていて安心感を覚えるカメラです。

LUMIX S1RII/LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S./300mm/絞り優先AE(1/1,000秒、F5.6、+0.66EV)/ISO 400

まとめ

小柄かつ高性能で人気の「LUMIX S5II」相当にまでサイズ感をシェイプアップしながら、静止画撮影も動画撮影も全方位的に性能を大幅に高めた「LUMIX S1RII」。本モデルならLUMIXの最高進化を余すことなく体感できるはずだと思います。

前モデル「LUMIX S1R」が発売されたのが2019年3月で、本モデルが発売されたのが2025年3月。実に6年の歳月が過ぎていることから考えれば、圧倒的な性能進化の向上についても、「さもありなん」と言ったところでしょう。その間に発売されたモデルの良いところを吸収しながら、性能をさらに高めているのが本モデル「LUMIX S1RII」です。

デジタルデバイスにおける時代の流れというのはなかなか残酷なものがありますが、いまLUMIXの提唱する「生命力・生命美」を、あらゆるシチュエーションで享受しながら万全な撮影システムを整えられるのは、本モデルをおいて他にないと感じた次第です。





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【速報】広末涼子容疑者、こういう事だった。



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アメリカの工作機械産業が1980年代~90年代にかけて衰退してしまった理由とは?関税は問題解決に役立つのか? – GIGAZINE



メモ


アメリカのドナルド・トランプ大統領は2025年4月8日に、中国に対する追加関税をこれまでの20%に84%上乗せし、合計104%に引き上げる発表しました。世界各国に対する関税の引き上げはアメリカの貿易赤字を解消すると共に、衰退した国内の製造業を活性化することが目的とされています。そんな中、アメリカのシンクタンク・ランド研究所が1994年に発表した「アメリカの工作機械産業の衰退と回復の見通し」に関するレポートが注目を集めています。

The Decline of the U.S. Machine-Tool Industry and Prospects for Recovery | RAND
https://www.rand.org/pubs/research_briefs/RB1500.html


The Decline of the U.S. Machine-Tool Industry and Prospects for Recovery (1994) | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=43588337

工作機械は主に金属製の機械や部品全般を作る機械であり、木材や樹脂などの加工にも用いられています。さまざまな製造業で工作機械が使われているため、工作機械産業は製造業における重要な要素になっています。一般に、工作機械メーカーは最新製品を自国や関係の深い国々で販売するため、国内の工作機械産業の弱まりは製造業や防衛産業全体のリスクにもなり得るとのこと。

1980年代に入った時点で、アメリカは世界最大の工作機械大国でしたが、1980年代を通じて徐々にアメリカの工作機械産業は衰退し、1990年に入る頃にはアメリカの工作機械生産量は日本やドイツの半分以下となってしまいました。記事作成時点でも、工作機械シェアの上位ランキングはドイツや日本企業が大半を占めています。

以下のグラフは、1976年~1992年の工作機械シェアを国別で示したもので、太い実線で示されたアメリカは1980年代初頭までシェアトップでしたが、その後は日本やドイツに追い抜かれ、1992年時点ではイタリアと競っている状況です。


そこで、1994年当時ランド研究所の研究員であり、記事作成時点では同研究所の上級研究コミュニケーションアナリストを務めるデヴィッド・アンダーソン氏は、「アメリカの工作機械産業が衰退した要因」「なぜ業界が立ち直ることができなかったのか」「回復の見通しはあるのか」「立て直しに向けて政府が果たすべき役割は何か」について分析しました。

◆アメリカの工作機械産業が衰退した要因
分析では、1980年代にアメリカの工作機械産業が衰退した要因について、以下の4つが特定されました。

1:アメリカの工作機械メーカーは国内消費に依存しすぎていたため、1981年~1983年にかけての需要の落ち込みに強い影響を受けてしまった。

2:歴史的に、アメリカの工作機械メーカーは不安定な需要に対し、受注残(発注を受けたものの納品していないもの)を蓄積することで対応していた。これにより、需要回復時に日本メーカーが迅速に新しい発注に対応した一方で、受注残があったアメリカのメーカーは対応できなかった。

3:日本企業は工作機械の信頼性や価格、モジュール生産技術などでアメリカ企業を上回っており、生産性を大幅に向上させてCNC(コンピュータ数値制御)市場で先行者利益を得た。

4:この期間中にドル高が生じたことで、アメリカ企業が海外のライバル企業と競争する能力が損なわれた。

これらの問題はアメリカの工作機械産業が衰退した要因を説明するものですが、1983年~1992年にかけて産業を復活させ、新しい市場に適応するのに失敗した理由の説明にはなっていません。アンダーソン氏は、衰退の後に立ち直れなかったことが、業界内のより根本的な問題を示すものだと主張しています。


◆なぜ業界が立ち直ることができなかったのか
工作機械における競争優位性は、技術の急速な変化やグローバルな競争という2つのトレンドに対応し、必要に応じて新しい能力を獲得しなくてはなりません。アメリカの工作機械メーカーが新たな能力を獲得できなかった理由について、アンダーソン氏は以下のように考察しています。

1:グローバルな競争で勝つには資本財、労働者のトレーニング、輸出のためのマーケティング、その他の分野への投資が必要だが、アメリカにはこれらの能力を社内で開発できる大企業が少ない。また、中小企業間の協力を生み出すメカニズムにも欠けている。

2:アメリカの工作機械メーカーは、高い取引コストや銀行との長期的な関係の欠如、過剰な生産能力、収益性の低さといった問題から資金集めに苦労している。これにより、新しい機械を購入したり、マーケティングに資金を費やしたりするのが難しくなっている。対照的に外国の企業は、先進的な産業機器に投資するインセンティブを政府から提供されている。

3:アメリカの労働者のスキルは、貧弱な基本資格や熟練労働者を生み出す見習い制度の崩壊、大学院エンジニアの不足といった要因により、外国の労働者に比べて低い水準にある。また、労働市場の構造と政府主導の訓練プログラムの実績が乏しいことが重なり、日本やドイツで行われてきた労働者訓練への投資が進んでいない。

4:アメリカは工作機械に関連する基礎技術研究の分野で世界をリードしているが、大学と工作機械メーカーのつながりが薄いため、技術を市場優位性につなげる試みがうまくいっていない。

5:工作機械を求めるアメリカの製造業が、最新のテクノロジーを求めるのが遅かった。唯一の例外は防衛産業分野であり、この分野では依然としてアメリカの工作機械が市場で競争力を有している。

6:1980年代後半には工作機械に対する世界的な需要が急増したものの、アメリカの工作機械メーカーは輸出志向が弱かったため、このチャンスを生かすことができなかった。アメリカの工作機械メーカーの輸出能力は、時間のかかる輸出許可制度や防衛関連技術を管理する政府の規則、政府による輸出支援策の欠如などによって妨げられてきた。


◆回復の見通しはあるのか
アンダーソン氏は、さまざまな障壁によってアメリカの工作機械メーカーは苦戦を強いられているものの、国内の企業再編や内需の急増、そしてライバルであるドイツや日本の経済危機といった要因から恩恵を受けていると指摘。さらに、日本のCNC技術における優位性も揺らぎつつあり、基礎研究でリードしているアメリカが今後の工作機械市場で復活する可能性はあるとの見通しを示しました。

◆立て直しに向けて政府が果たすべき役割は何か
アメリカの工作機械メーカーを復活させる上で、アンダーソン氏は政府が以下のような役割を果たす必要があると結論付けました。

1:工作機械メーカー、ユーザー、サプライヤー間の地域協力ネットワークの構築を支援し、新技術の採用を促す。複数の企業によるネットワークを構築することで、個々の企業だけでは不可能なサービスのパッケージを提供することができる。

2:製造インフラストラクチャー(応用研究や工作機械に転用可能な金属加工技術など)への投資を増やし、連邦政府の研究開発を生産プロセスの改善に向け、研究機関と企業間の緊密な関係を構築する。

3:アメリカの工作機械メーカーが国際的に競争できるよう支援するため、輸出許可手続きをさらに合理化し、国際的な販売活動を支援し、過去の保護主義的な政策に陥るのを回避する。アメリカの工作機械メーカーが長期的に繁栄するには、グローバルな存在感が必要不可欠である。


このように1994年のレポートは、工作機械メーカーの繁栄には国内産業を成長させると共に、関税の引き上げといった保護主義に陥るのではなく、国際的な存在感を維持することが重要だと提言しています。

記事作成時点でも、アメリカの製造業は外国製品に押されて弱体化しており、製造業の労働者や経営者層の支持を受けてトランプ政権が誕生しました。しかし、トランプ政権の政策は1994年のレポートで提言されたものとは真逆で、製造業を保護する目的で関税を引き上げています。

すでに株価の下落や物価上昇といった問題が浮上していますが、アメリカ通商代表部のジェミソン・グリア代表は、「製造業を国内に戻すには多少の痛みが必要」と訴えました

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真夜中のボスの南は、難易度でランク付けされています



ボスの戦いは、各ビネットのクライマックスを表しています 真夜中の南。ゲーム全体は魔法であり、アメリカンディープサウスのねじれたバージョンを提示しますが、ボスは最も明白であるため、ゲーム内で神話上の生き物とラベル付けされています。ボスのほとんどは、残りの期間に遭遇した走行距離の戦闘の外で同様のメカニズムを共有しています 真夜中の南、しかし、それらはまださまざまなレベルの難易度を提供します。


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Zachtronicsがエリザに衝撃を与え、驚いた方法についてのZach Barth


Zachtronicsに対する私の賞賛 エリザ 境界がないようです。私は火曜日に「エリザは今年プレイした最高の書かれたゲームの1つとして立っている」という推薦で書いた。これは、先週私と一緒に座っていたゲームであり、もっと知りたいと思っていたゲームです。 ZachtronicsのZach Barthは、ゲームとその他のnew-to-it.io Zachtronicsカタログについて少し話すことに丁寧に同意しました。完全なインタビューを読んでください。

ねえザック、Zachtronicsとは何ですか?あなたは何をしますか?

私はワシントン州シアトルを拠点とする独立したゲームスタジオであるZachtronicsのクリエイティブディレクターです。過去10年間で、8つのコマーシャルタイトルをリリースしました。そのほとんどは、プログラミングやエンジニアリングに関する特定のタイプのオープンエンドパズルゲームです。

以前のゲームでは、いくつかの本当に素晴らしいパズルゲームでニッチを切り開きましたが、エリザは視覚的な小説です。自分のために構築したこの型から抜け出した理由は何ですか?

私たちの作家(およびミュージシャン)のマシューは、私たちがOpus Magnumを包み込んでいたときに私にアイデアを売り込みました。一般的な信念に反して、Zachtronicsは私だけではなく、ここで働く他の人々もゲームのための独自のアイデアを持っています!マシューが書いたこの宣伝文字で説明されているように、ゲームは他の作品と多くの共通点を持っています。

「他のZachtronicsゲームのストーリーに精通している人は、最初の出場よりもエリザと共通する共通点があるかもしれません。2011年にSpacechemから始まり、Infinifactory、Opus Magnum、Exapunkのようなゲームを駆け抜けるチームのゲームはすべて、エンジニアリングワークの結果と影響を探ります。逆転ではなく、ワールドビュー」。

このような異なるジャンルでゲームを作るためにあなたが働いた方法を変えなければならないことはありましたか、それともあなたはあなたに何かを変えなければなりませんでしたか?

マシューは私よりもはるかに視覚的な小説を演奏し、プロジェクトに対して本当の創造的なビジョンを持っていたので、私は彼にほとんどのインターフェースとゲームプレイの決定を操縦させることになりました。それ以外は、それほど違いはありませんでした。私たちは、他のゲームで行うのと同じツールとプロセスを使用しました。それでも、コードを作成し、資産を作成し、それらを統合し、PlayTestを作成する必要があります。

ギアを少し切り替えるには、ちょうどやってきた作品のコレクション全体があります itch.io 初めて。あなたのゲームに精通していないかもしれない人々のための推奨事項はありますか?

Opus MagnumとExapunksは、物理的なもの(Opus Magnum)またはコードベース(Exapunks)にもっと興味があるかどうかによって、おそらく最良の出発点です。彼らは私たちの以前のゲームよりもはるかに洗練されており、新しいプレイヤーのためによりスムーズな体験をしています。この点では、Infinifactoryも優れていますが、「パズルゲーム」の雰囲気が多く、一部のプレイヤーにとっては少し不可解すぎる可能性があります。

次に来るものについて何かアイデアはありますか?他に試してみたいジャンルはありますか?

私たちは常に何か新しいことに取り組んでいます。この時点でそれ以上のものを発表する準備ができていませんが、私たちの次のゲームも驚くべきことになると思う人もいると思います。

最後に、私たちがまだカバーしていないことを家にいる人々に何を知ってもらいたいですか?

多くの人は、Zachtronicsゲームをプレイするためにプログラムする方法を知る必要があると考えています。それは本当ではありません!コードを入力することを伴うものでさえ、それらに入ってくるものを知る必要はありません。そして、あなたが知っておくべきことを教えるために、楽しい世界中のドキュメント(データシートやハッキング「ジーンズなど)を含めてください。それはそのようには見えないかもしれませんが、実際のプログラミングよりもはるかに簡単であり、間違いなくパズルゲームであり、JavaScriptや別の実際のプログラミング言語を学習して書く必要があるエクササイズではありません。



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