Devin Searchの機能のうち、Devinへの実装依頼プロンプトを生成する機能がとても使い勝手がいいと感じたので、本記事でご紹介します。
そもそもDevin Searchとは？
詳しい説明は公式のドキュメントをご覧いただければと思いますが、ざっくり言うと「リポジトリに関する質問に、関連コードを添えて答えてくれるツール」です。
Devin Searchの画面
「リポジトリを横断的に検索し関連コードを出す」という機能だけでも十分に使えるのですが、個人的に気に入っているのは「検索したコンテキストを使い、そのままプロンプトを生成できる」という点です。
Devinを利用する際の課題と解決策
Devinはリモート型のエージェントでローカルで作業をする必要がない点や、Devin内部のVSCodeやブラウザを使うことでCursorなどのローカル型のエージェントに近い使い方をできるのがとても便利です。ただ一方で、実装依頼プロンプトの詳細がある程度詰められていないと思いもよらぬ変更を加え始めるなどやや使いづらいポイントもあります。
そこで、この検索コンテキストを用いたプロンプト生成がとても役立ちます。
Devin Searchを利用したDevinの実装精度向上の流れ
たとえば、特定の機能のロジックの一部を変更したいとしましょう。
Devin Searchを利用しない場合は、自身で変更対象のコードを探し、そこをどう変更するのか要点をまとめながらプロンプトを考えて、Devinに渡す必要があります。
一方でDevin Searchを利用する場合、まず「〇〇機能のロジック部分はどこにある？」とDevin Searchに聞くだけで、該当するロジックに関するコードを抜き出して提示してくれます。
その後、検索結果から変更したい部分が概ね判明したら「じゃあそこのロジックの✕✕という部分を△△というように変更して」といったコメントを書いて、プロンプト生成をさせるとDevin用の実装依頼プロンプトが自動で作成されます。
Devin Searchの検索結果を利用したプロンプト生成ボタン
この実装プロンプトには、「変更の具体的な内容、変更対象のファイル、変更の背景、その他注意事項など」の手書きでやるにはめんどくさい内容がしっかりと書かれています。また、その生成されたプロンプトにもちろん追記・変更できるので、もし自分の意図と違えばプロンプトを編集した後にDevin Sessionをスタートさせられます。
生成されるプロンプトのサンプル
自社環境で試したときのプロンプトの見出し部分だけを抜き出し、どんなことが書いてあるか補足しました。
プロンプトの実際の内容は自社コードの情報が載っていたのでお見せできないですが、雰囲気だけでも 🙇
## 背景
// 既存実装の仕様が生成されます
## タスク
// 依頼するタスクが生成されます
## 実装詳細
### 1. ファイルの場所
// Devin Searchを利用して特定されたファイルパスがここに明記されます。
// e.g.) ./src/components/MyComponent.tsx
### 2. 変更内容
// プロンプト生成指示の内容が詳しく明記されます。
// 自分が使っている時は大体30~50行ほどコードの具体的な内容も含めて、指示が生成されます。
### 注意
// Devin Searchの結果とプロンプト生成指示の内容を組み合わせて、注意事項があれば記載されます。
Devin Searchを利用しない場合は、Devinが実装時に迷走しないように、「調査 → 要点整理 → プロンプト化 → 実装依頼」と、いくつかのステップを手作業でこなす必要がありましたが、それがほぼ見ているだけで済むのでとても楽です。また、人がやる場合、どうしても情報の取りこぼしや曖昧な指示が入りがちですが、Devin Searchを通すことで検索結果がそのままプロンプトに反映されるため、抜け漏れが少なくなります。
まとめ
Devin Searchの「調査 → プロンプト生成 → 実装依頼」という一連の流れは、AIによる実装の精度と効率をかなり引き上げてくれます。
「プロンプトの質に悩んでいる」「AIとのやりとりがうまくいかない」といった方は、一度試してみてはいかがでしょうか！
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