かつてのDatabricks Community EditionがFree Editionに生まれ変わりました。
項目 | Community Edition(旧版) | Free Edition(新版) |
---|---|---|
リリース年 | 2016年 | 2025年 |
クラスター管理 | ユーザーがクラスター作成・管理が必要 2時間でアイドル停止 |
サーバレス環境 クラスター管理不要 |
起動時間 | クラスター作成に5-10分必要 | 即座に利用開始可能 |
メモリ・リソース | 15GB Memory、6GBクラスター (シングルノード) |
サーバレスコンピュートで より柔軟なリソース |
主な学習内容 | Apache Spark中心 ビッグデータ処理 |
AI・ML・データエンジニアリング 包括的プラットフォーム |
特殊機能 | 特になし | Databricks Assistant(AIコード支援) Genie(自然言語ダッシュボード) LakeFlow(データパイプライン) |
Databricks Free Editionは、学生、教育者、愛好家、およびデータとAIを使用した学習やエクスペリメントに関心のあるすべての人向けに設計されたDatabricksの無料バージョンです。フルDatabricksプラットフォームと同じ機能の多くが含まれていますが、サーバレスのみのクォータ制限された環境で提供されます。
主要機能一覧
機能カテゴリ | 具体的な機能 | 活用シーン |
---|---|---|
AIアプリケーション開発 | データを準備し、基盤モデルを使用してエクスペリメントを行い、AIシステムをデプロイ、評価、管理 | チャットボット、レコメンドシステム開発 |
共同作業 | 共有ノートブックを使用して、リアルタイムで他のユーザーと作業し、他のユーザーがレビューできるように結果を公開 | グループプロジェクト、チュートリアル |
データ分析 | SQLエディターまたはノートブックを使用して、実際のデータのクエリと視覚化 | データサイエンス学習、分析業務体験 |
ダッシュボード作成 | Genieを使用して、自然言語のプロンプトを使用してデータを操作し、視覚化 | ビジネス向けレポート作成 |
データパイプライン | LakeFlowを使用して、さまざまなソース間でデータを取り込み、変換、調整 | データエンジニアリング学習 |
AIアシスタント | Databricks Assistantを使用して、製品内のコーディングに関するヘルプを取得 | コード支援、学習サポート |
1. 即座に始められる環境
新しいワークスペースには、サーバレスコンピュートとデフォルトストレージが含まれているため、すぐに探索とDatabricksでの構築を開始できます。複雑な環境構築は不要です。
2. 実践的なスキル習得
企業で実際に使用されている環境と同様の機能を無料で体験できるため、就職・転職時に即戦力として活躍できるスキルが身につきます。
3. 包括的な学習リソース
- ノートブックからデータをクエリして視覚化するチュートリアル
- 最初のテーブルを作成し、権限を付与する実習
- Databricks Assistantを使用して視覚化を作成する演習
- LLMをクエリし、ノーコードでAIエージェントをプロトタイプ化する実践
4. 費用負担なし
Databricks Free Editionは無料提供であり、保証された信頼性、サポート、またはサービスレベル契約は含まれませんが、学習目的には十分な機能を提供します。
以下のサイトにアクセスします。
Sign upをクリックします。
Googleアカウント、Microsoftアカウント、あるいはメールアドレスを指定します。
企業名、組織名を入力します。
リージョンを選択します。
ワークスペースが構築されます。
これで利用できるようになりました。
すぐにGenieを試すこともできます。
サインアップ後のサンプルのウォークスルーに関しては、こちらをご覧ください。
コンピュートの制限
リソース | 制限内容 |
---|---|
利用可能な環境 | サーバレスコンピュートリソースのみ |
カスタム設定 | カスタムコンピュート設定とGPUはサポートされていません |
インターネットアクセス | 信頼されたドメインの限定セットに制限 |
SQLウェアハウス | 2X-Smallクラスターサイズ |
モデルサービング | アクティブエンドポイント数制限 GPUサービングエンドポイントなし プロビジョニングスループットなし |
サポートされていない機能
以下の機能はFree Editionでサポートされていません:
- R言語とScala
- カスタムのワークスペースストレージロケーション
- オンラインテーブル
- クリーンルーム
- AI Bricks
- 全てのレガシーDatabricks機能
利用制限について
- Free Editionアカウントは非商用利用を想定しています。以下の制限があります:
企業向け機能の制限
- アカウントごとに1つのワークスペースと1つのメタストア
- アカウントコンソールやアカウントレベルAPIへのアクセスなし
- コンプライアンス適用、セキュリティカスタマイズ、プライベートネットワーク設定なし
認証とユーザー管理
- 認証はメールOTP、Googleサインイン、Microsoftサインインに限定
- SSOやSCIMサポートなし
- ユーザーをアカウントから削除できない
利用クォータ
- アクセス可能性を維持するため、各アカウントはDatabricksの公平利用ポリシーの対象となります。クォータを超過した場合、ワークスペースのコンピュートリソースがその日の残り時間(極端な場合は月の残り時間)利用不可になります。
データの取り扱い
- 個人情報や機密データは使用禁止
- 学習目的のダミーデータ利用を推奨
- 長期間非アクティブなFree Editionアカウントは削除される可能性があります
サポート体制
- Free EditionアカウントはDatabricksサポートポリシーやサービスレベル契約(SLA)の対象外です。
Databricks Free Editionは、データサイエンスと機械学習分野で実践的なスキルを無料で習得できる画期的なプラットフォームです。学生、教育者、愛好家にとって、企業レベルの環境で学習できる貴重な機会を提供します。
制限はあるものの、学習目的には十分すぎるほどの機能が揃っており、すぐに使い始められる手軽さも魅力です。AIエージェント開発から データパイプライン設計まで、幅広い分野の実践的経験を積むことができます。
無料でここまで本格的な環境を提供するDatabricksの取り組みは、データ・AI分野の人材育成において非常に意義深いものです。ぜひこの機会を活用して、未来のデータサイエンティストへの第一歩を踏み出してください。
Free Editionのサインアップはこちらから。
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