音楽フェスは、もはや音楽を楽しむだけの場ではない。ファッション、自己表現、そして新たなトレンド発信の場へと進化を遂げている。
なかでも「Coachella(コーチェラ)」は、世界中から注目を集める一大イベント。25年のCoachellaは、一体どんなスタイルがトレンドになるのか。Pinterestのデータ分析から、その未来を紐解いていく。
Z世代のフェス熱、Pinterestデータが証明
「Pinterest」公式リリースによると、「Coachella aesthetic outfit」の検索数は前年比で、驚異の769%増加だそう。さらに、Z世代の週間Pinterestユーザーの20%は、「新しい服の計画と購入」をフェス参加の最大の楽しみの一つとして挙げている。
このデータからも、Z世代にとってフェスが特別なイベントであることは明白。彼らがフェスにかける情熱、そしてトレンドセッターとしての影響力は無視できない。
25年Coachellaを彩る
6つのスタイルキーワード
膨大な検索データやトレンド分析に基づき、Pinterestは25年のCoachellaを席巻するであろう6つのスタイルキーワードを予測。以下、細かく見ていこう。
01:Y2Kストリート復活「Freestyle Fits」
懐かしいあの頃を彷彿とさせる、大胆で自由なスタイル。古着のジャージや迷彩柄ショーツなど、遊び心溢れるアイテム使いで個性を演出。
mishaspice / Pinterest
02:反骨精神をファッションに「Stereo Punk」
パンクファッションの再燃。スタッズ付きジャケットやレザーアイテム、タータンチェックなどを取り入れ、エッジの効いたスタイルに挑戦。
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03:ダークファンタジーの世界観「Dark Ethereal」
ダークエンジェルと妖精の融合。透け感のある素材やレース、ダークトーンのベルベットをレイヤードし、ミステリアスな雰囲気を纏う。
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04:ワイルドなロデオガール「Urban Wrangler」
ウエスタンブーツやボロタイを、タトゥーやアクセサリーで大胆にアレンジ。ロデオスタイルを現代的に昇華させた、ワイルドで力強いスタイル。
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05:フェスを彩る主役級コーデ「Main Pop Girl」
派手なピンク、キラキラのグリッター、レオパード柄など、華やかでエネルギッシュなスタイル。フェス会場の視線を独り占めする、主役級のコーデ。
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06:甘辛ミックスの新境地「Twee Aethetic」
ダークアカデミアとパステルカラーの意外な組み合わせ。プラットフォームブーツやスカルモチーフのアクセサリーで、ゴシックなエッセンスをプラス。
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PinterestとCoachella
デジタルとリアルの融合
Coachella会場には、Pinterestのトレンドを体感できるインスタレーションが登場。デザイナー兼クリエイティブディレクターRamisha Sattar氏とのコラボレーションにより、Pinterestの世界観をリアルな空間で体験できるらしい。
「Pinterestを通じて、Z世代は新たなトレンドを探求し、自分らしいスタイルを確立している」とは、グローバル消費者マーケティング担当副社長Sara Pollack氏のコメント。今回のコラボからも、デジタルとリアルの境界線が曖昧になりつつある現代において、もはやPinterestは、画像共有SNSというだけの域を超越し、自己表現のツールとして新たな可能性を提示していることが伺える。
フェスファッションは
自己表現のためのツール
Coachellaは、野外音楽フェスティバルであるのと同時に、ファッションの多様性を体感できる場所。 Y2K、パンク、ゴシック、カントリー……。 さまざまなスタイルが混ざり合い、新たな化学反応が生まれる。 Pinterestのデータが示すのは、トレンドはあくまで参考であり、自分らしさを表現するためのツールだということ。
これから夏にかけて、日本でも野外フェスが目白押し。個性を自由に表現できる特別な空間で、自分らしいファッションとともに、フェスを思いっきり楽しみたい。
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