はじめに
こんにちは!あきらパパです!☺️
今回は、AI組織を実現しましたので、AI組織フォーメーションを考えてみました。
まずはこちらをご覧ください。
前回の記事
【tmuxでClaude CodeのMaxプランでAI組織を動かし放題のローカル環境ができた〜〜〜!ので、やり方をシェア!!🔥🔥🔥🙌☺️】 #ClaudeCode – Qiita
URL: https://qiita.com/akira_funakoshi/items/9f6c6605e925a88b9ac5
前回のAI組織が出来てから、ずっと「シチュエーション別で効率的なAI組織って何だろう?過去の歴史上の最強チームを参考に考えてみよ!」って考えたのでシェアです。
で、歴史好きの血が騒いで、いろんな歴史のwebを読み漁ってたら…なんというか、
「これ、AIでやったら面白いんじゃない?」ってアイデアが湧いてきちゃって。
そもそもなんで歴史?って思うかもしれないけど
正直、最初は「いや、さすがに無理があるかな…」って思ってたんですよね。
だって、2000年前のローマ軍団と、最新のAI技術。一見すると全然関係なさそうじゃないですか。
でも考えてみたら、組織運営の本質って、時代が変わっても変わらないんじゃないかなって。
例えばローマ軍団。彼らが悩んでたのは「広大な領土をどうやって効率的に統治するか」。これって「大量のAIをどうやって効率的に管理するか」っていう、これからの課題と同じような気がする。
モンゴル帝国もそう。「少ない人数で広大な領土を征服する」って、まさに「少ない人間で大量のタスクをこなす」っていう、これからのAI時代の課題と一緒かも。
ハンザ同盟なんて、もう完全に現代のAPI連携の先駆けっぽい。中央政府なしで500年も続いた商業ネットワーク。これ、ブロックチェーンの思想そのものじゃないですか。
ローマ軍団から学ぶ:標準化と自律性の絶妙なバランス
まずローマ軍団から見ていきましょうか。
ローマ軍団のすごさって、どこにあったか知ってます?
ローマ軍団の組織構造
執政官(最高司令官)
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軍団長(レガトゥス)
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百人隊長(ケントゥリオ)×60
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マニプル(120人の戦術単位)
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個々の兵士(標準装備・標準訓練)
これ、一見するとただのピラミッド構造に見えるけど、実はめちゃくちゃ柔軟なんです。
マニプル戦術っていうんですけど、120人の小部隊が戦場で自律的に動く。上からの細かい指示を待たずに、現場の判断で攻撃したり防御したり。
でも、基本的な戦術や装備は完全に標準化されてる。どこの軍団でも、誰が指揮官でも、同じように戦える。
さらにすごいのが、**補助部隊(アウクシリア)**の存在。
ローマ市民じゃない現地の人たちを、その土地の特性を活かして組織化。ゲルマンの森林戦が得意な部隊、シリアの弓兵部隊、ヌミディアの軽騎兵…それぞれの強みを活かしながら、ローマ軍団と連携させる。
これをAIに置き換えたら…
ネオ・ローマ軍団型AI組織(妄想)
[人間:執政官(プロダクトオーナー)]
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[戦略AI:軍団長]
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[管理AI:百人隊長]×N
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[開発AI] [テストAI] [分析AI]
面白そうなのは、基本的なAIは全部同じフレームワークで作って、それぞれが自律的に判断できるようにすること。
例えば開発AIが「このコード、パフォーマンスに問題ありそう」って判断したら、勝手に最適化を始める。でも、大きな設計変更が必要な時は、ちゃんと人間にエスカレーション。
補助部隊的なAIは、特定の言語やフレームワークに特化。必要に応じて呼び出されて、専門的なタスクをこなす。
こんな組織ができたら、大規模なエンタープライズ開発にめちゃくちゃ向いてそう。標準化されてるから品質が安定するし、でも柔軟性もある。
モンゴル帝国に学ぶ:圧倒的な機動力と適応力
次はモンゴル。これがまた、現代のスタートアップ的な発想になりそうでワクワクします。
モンゴル軍の組織構造
大ハーン
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万人隊長(トゥメン)
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千人隊長(ミンガン)
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百人隊長(ジャグン)
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十人隊長(アルバン)
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個々の騎兵(一人3-4頭の馬を保有)
モンゴル軍の特徴って、とにかく機動力なんですよね。
一人の兵士が3〜4頭の馬を連れてて、疲れたら乗り換える。用途によっても使い分ける。速さ重視の時は軽い馬、戦闘の時は頑丈な馬、荷物運びには別の馬…
さらに面白いのが、軽騎兵と重騎兵の使い分け。
軽騎兵は偵察、かく乱、追撃。重騎兵は決定的な一撃。状況に応じて瞬時に切り替える。
あと、偽装退却。わざと負けたふりして敵を誘い出す。これ、現代のA/Bテストとか、意図的なエラーハンドリングに通じるものがありそう。
デジタル遊牧帝国型AI組織(こんなの作れたら)
[人間:大ハーン(ビジョナリー)]
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[統括AI:万人隊長]
/ \
[軽騎兵AI群] [重騎兵AI群]
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[高速処理AI] [深層分析AI]
[簡易実装AI] [最適化AI]
[プロトタイプAI] [本番実装AI]
※各AIは3-4の専門性(馬)を保有
- JavaScript/Python/Go/Rust
- Web/Mobile/API/CLI
- MVP/Production/Enterprise
実際に動かしたらこんな感じになるんじゃないかな:
朝のミーティングで「今週中に決済機能のプロトタイプが欲しい」ってなったら、軽騎兵AIが即座に動き出す。
09:00 要件確認
09:30 軽騎兵AI-1: Stripeを使った簡易実装(2時間で完成予定)
11:30 軽騎兵AI-2: 独自実装版も作成(並行作業)
12:00 デモ実施
13:00 重騎兵AI: セキュリティ強化とパフォーマンス最適化
17:00 本番相当の品質で完成
各AIが複数の「馬」を持ってるのもポイント。同じAIが、Node.jsでもPythonでも書ける。フロントエンドもバックエンドもできる。状況に応じて瞬時に切り替える。
スタートアップとか、POC開発にはこのスタイルが最高かもしれない。とにかく速そう。でも雑じゃない。
商業ネットワークの知恵:東インド会社とハンザ同盟
商業組織も面白いんですよ。特に東インド会社とハンザ同盟の対比が。
東インド会社の組織構造
株主総会
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取締役会
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総督(インド)
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├─ 商業部門
├─ 軍事部門
└─ 行政部門
東インド会社って、世界初の株式会社なんですよね。しかも、ただの商社じゃない。軍隊も持ってるし、植民地の統治権も持ってる。
現代で言えば、AmazonとBlackwaterと地方政府を合体させたような組織。ちょっと怖いけど、組織としての効率性は異常。
AI東インド会社型組織(作れるとしたら)
[人間:株主総会(ステークホルダー)]
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[取締役会AI:戦略決定]
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[CEO AI]
/ | \
[商業AI] [軍事AI] [行政AI]
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[営業AI] [攻撃AI] [管理AI]
[調達AI] [防御AI] [監査AI]
[決済AI] [修復AI] [報告AI]
このモデルの特徴は、明確な収益責任。人間は株主として、AIが生み出す価値(成果)を受け取る感じになりそう。
ただ、倫理的な問題もあるので、使い方には注意が必要かもしれないけど。純粋な営利企業向けって感じかな。
ハンザ同盟の組織構造
一方、ハンザ同盟は全然違うアプローチ。
リューベック ←→ ハンブルク ←→ ブレーメン
↓ ↓ ↓
商人ギルド 商人ギルド 商人ギルド
↓ ↓ ↓
年1回のハンザ会議(緩い調整)
中央政府なし。常設の軍隊なし。でも500年続いた。
なんでかっていうと、相互利益と信頼だけで成り立ってたから。
各都市は基本的に独立してる。でも、共通の商慣習があって、お互いの商人を保護し合う。海賊が出たら協力して対処。でも普段は競争相手。
ハンザ同盟2.0型AI組織(夢の組織)
[フロントエンドAI都市] ←→ [バックエンドAI都市] ←→ [インフラAI都市]
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[React AI] [Node.js AI] [AWS AI]
[Vue AI] [Python AI] [GCP AI]
[Angular AI] [Go AI] [Azure AI]
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└────────────────────────┴────────────────────────┘
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[人間:ハンザ総会]
(月1回の調整会議)
これ、オープンソース開発とか、複数企業の共同プロジェクトで使えそう。
各「都市」は完全に自律的。フロントエンドAI都市は、勝手に最新のUIトレンドを取り入れて実装する。バックエンドAI都市は、APIの最適化に専念。
でも、インターフェースは標準化されてるから、ちゃんと連携できる。
こんな組織ができたら、めちゃくちゃ柔軟になりそう。一つの「都市」がダウンしても、他は普通に動き続ける。新しい「都市」(例えばモバイルAI都市)を追加するのも簡単そう。
宗教組織の凄み:イエズス会とアサシン教団
宗教組織って聞くと、ちょっと引く人もいるかもしれないけど、組織論として見るとめちゃくちゃ参考になるんです。
イエズス会の組織構造
教皇
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総長
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管区長
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修道院長
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一般会員
├─ 教育担当
├─ 宣教担当
└─ 研究担当
イエズス会の何がすごいかって、教育なんですよね。
創立から450年以上経ってるのに、今でも世界中で大学を運営してる。なんでそんなに続くかっていうと、価値観の共有と現地適応を両立させてるから。
「霊操」っていう精神修練があって、全員が同じ価値観を持つ。でも、活動方法は現地の文化に合わせて柔軟に変える。
日本に来た宣教師は着物を着て、中国では儒教を学んで、インドではサンスクリット語を勉強して…
サイバー・イエズス会型AI組織(理想形)
[人間:総長(ビジョン設定者)]
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[価値観AI:倫理的指針]
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[教育AI:基礎訓練]
/ | \
[日本市場AI] [米国市場AI] [欧州市場AI]
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[敬語AI] [カジュアルAI] [多言語AI]
[品質重視] [スピード重視] [規制対応]
[細部志向] [大局観重視] [プライバシー]
このモデルの肝は、長期的視点になりそう。
すぐに成果を求めるんじゃなくて、じっくりとAIを「教育」する。基本的な価値観(バグを出さない、嘘をつかない、ユーザーを大切にする)は全AIで共通。
でも、表現方法は市場によって変える。日本市場向けは丁寧な敬語、アメリカ向けはフランクに、ヨーロッパ向けはGDPR対応…
こんな組織を作れたら、最初は時間かかるかもしれないけど、長期的にはめちゃくちゃ安定しそう。医療AIとか、教育システムとか、社会インフラ系にはこのアプローチがいいんじゃないかな。
アサシン教団の組織構造
一方、アサシン教団(ニザール派)は真逆のアプローチ。
山の長老
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各地の要塞司令官
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一般信徒
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フィダーイー(献身者)※少数精鋭
少数精鋭で、特定のミッションに特化。他のことは一切やらない。
でも、その専門性は異常に高い。しかも分散型で、一つの要塞が落ちても他は影響を受けない。
デジタル・アサシン教団型AI組織(特化型の極み)
[人間:山の長老(ミッション設定者)]
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├─[要塞AI-1:メモリリーク検出]
├─[要塞AI-2:SQLインジェクション対策]
├─[要塞AI-3:パフォーマンス最適化]
└─[要塞AI-4:認証脆弱性対策]
|
各要塞に2-3体の精鋭AI
(検出・分析・修正に特化)
これ、セキュリティとか、バグ修正とか、特定の問題解決にめちゃくちゃ強そう。
普通の開発AIが「なんかこのコード怪しいな…」って思ったら、専門のアサシンAIを呼ぶ。アサシンAIは、その問題だけに集中して、徹底的に潰す。
想像するに、メモリリークが発生した時、通常の開発チームが苦戦してても、メモリリーク専門のアサシンAIなら、短時間で原因を特定して、修正コードまで生成できそう。
ただし、汎用性はないだろうな。メモリリークのアサシンAIに、UIの実装を頼んでも何もできない。でも、それでいいのかも。
さらに面白い組織たち
ヴェネツィア共和国:情報と外交の達人
ドージェ(共和国元首)
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十人評議会
/ | \
元老院 商業 諜報
\ | /
ガレー船団
(実行部隊)
ヴェネツィアって、1000年も続いた海洋国家なんですけど、その秘密は情報。
商人のネットワークを使って、地中海全域の情報を集める。その情報を使って、有利な取引をする。時には外交で、時には軍事力で。
ヴェネツィア式AI商業共和国型組織(情報戦特化)
[人間:ドージェ(最高意思決定者)]
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[十人評議会AI:戦略立案]
/ | \
[市場分析AI][外交AI][諜報AI]
| | |
[価格予測][提案生成][競合分析]
[需要予測][関係構築][技術動向]
[リスク分析][交渉支援][人材情報]
\ | /
[ガレー船AI群]
(高速実行部隊)
これ、コンサルとか金融とか、情報が命の業界で使えそう。
新規提案の時に使えたら、競合の提案内容を予測して、それを上回る提案を高速で作成できるかも。しかも、クライアントの意思決定者の性格分析まで入って、プレゼンのトーンまで最適化されてたりして。
ちょっと怖いくらい効果的になりそう。
テンプル騎士団:お金と武力と信仰
教皇
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総長
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├─ 騎士部門(戦闘)
├─ 修道士部門(祈祷)
└─ 銀行部門(金融)
テンプル騎士団って、十字軍で有名だけど、実は世界初の国際銀行なんですよね。
巡礼者から預かったお金を、別の場所で引き出せるシステムを作った。現代の銀行の原型。
テンプル騎士団式AI金融型組織(バランス型)
[人間:総長(理念の守護者)]
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[中央金庫AI:資産管理]
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[修道AI] [騎士AI] [銀行AI]
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[品質保証][実行部隊][資金運用]
[理念確認][迅速対応][ROI最大化]
[監査機能][問題解決][投資判断]
このモデルの面白いところは、一見相反する要素を組み合わせてるところかな。
修道AI(品質・倫理)と銀行AI(利益追求)のバランスを、騎士AI(実行力)が支える。
FinTechとか、社会的投資とか、「儲けながら社会貢献」みたいな領域で活躍できそう。
ビザンティン帝国:複雑だけど長持ち
皇帝
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宦官(中間管理層)
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テマ(軍管区)
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ストラテゴス(軍管区長官)
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農民兵
ビザンティン帝国って、1000年続いたんですよ。ローマ帝国が滅びた後も。
なんでかっていうと、めちゃくちゃ複雑な官僚制度で、でもそれが逆に安定性を生んでた。
ビザンティン官僚AI型組織(安定重視)
[人間:皇帝(最終決定権者)]
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[宦官AI:中間管理・調整]
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┌───┼───┐
[テマAI-1][テマAI-2][テマAI-3]
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[Front] [Back] [Infra]
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[実装AI群][実装AI群][実装AI群]
(農民兵的な基礎実行層)
これ、大企業とか官公庁みたいな、安定性重視の組織で使えるかも。
複雑で、意思決定は遅くなりそう。でも、ミスは少なそう。一つのテマAIが暴走しても、他のテマAIと宦官AIがバランスを取る設計。
正直、スタートアップには向かないだろうな。でも、銀行のコアシステムとか、行政システムとか、「絶対に止まっちゃいけない」系にはいいかもしれない。
戦国大名:創造的な競争と協調
天下人(織田信長的な)
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├─ 武田家(騎馬隊)
├─ 上杉家(歩兵)
├─ 毛利家(水軍)
└─ 北条家(築城)
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合戦場
(プロジェクト単位で連合)
日本の戦国時代って、めちゃくちゃクリエイティブな時代だったんですよね。
各大名が独自の戦術を開発して、競い合う。でも、共通の敵が現れたら同盟を組む。裏切りもあるけど、それも含めてダイナミック。
戦国大名式AI連合型組織(イノベーション創出)
[人間:天下人(ビジョナリー)]
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├─[織田家AI:革新的開発]
├─[徳川家AI:堅実な保守]
├─[豊臣家AI:人間関係調整]
└─[明智家AI:データ分析]
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各家臣団AI
├─[フロントエンドAI群]
├─[バックエンドAI群]
├─[DevOps AI群]
└─[QA AI群]
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[合戦場AI]
(プロジェクト実行環境)
これ、R&Dとか、イノベーションが必要な場面で最高じゃないかな。
各「大名AI」が、それぞれの得意分野で競い合う。新しい技術が出たら、我先にと試す。でも、大きなプロジェクトでは協力する。
きっと、アイデアの多様性がすごいことになりそう。同じ要件に対して、4つの大名AIが全然違うアプローチを提案してくる。その中から最適なものを選べる。
時々「裏切り」(想定外の動作)もあるかもしれないけど、それも含めて面白そう。
実際のプロジェクトでどう使い分けるか(妄想)
ここまで10個のフォーメーションを見てきたけど、じゃあ実際にどう使い分けたらいいか、想像してみました。
新規案件獲得フェーズ(RFP対応)
金曜の夕方、突然RFPが飛んできた。月曜の朝イチで提案書を出さないといけない。
こんな時は、ヴェネツィア式一択じゃないかな。
[営業部長(人間):ドージェ]
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[十人評議会AI]
「この案件、勝つために何が必要?」
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├─[市場分析AI]
│ 「競合3社の過去の提案パターンを分析」
│ 「A社:技術力推し(70%)」
│ 「B社:価格勝負(65%)」
│ 「C社:実績アピール(60%)」
│
├─[外交AI]
│ 「クライアントの意思決定者を分析」
│ 「CTO:新技術に興味あり」
│ 「CFO:ROI重視」
│ 「現場:使いやすさ重視」
│
└─[諜報AI]
「LinkedInとプレスリリースから推測」
「来期の重点投資分野はDX」
「現行システムの不満点を特定」
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[ガレー船AI群:高速実行]
├─ 提案書作成AI(100ページを6時間で作成できるかも)
├─ 見積作成AI(複数プランを自動生成しそう)
└─ デモ環境構築AI(実際に動くものを用意できたら)
もしこの方法で対応できたら、月曜朝の提案で「なんでうちの課題をそんなに理解してるの?」って驚かれるかもしれない。
競合の提案内容も予測できたら、情報戦を制した感じになりそう。
要件定義フェーズ
お客様の要望が曖昧で、打ち合わせのたびに変わる。「こんな感じで…」「やっぱりこっちがいいかな…」
こういう時はサイバー・イエズス会型がいいかも。じっくり、でも柔軟に。
[プロジェクトマネージャー(人間):総長]
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[価値観AI:プロジェクトの芯]
「このシステムの本質的な目的は?」
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[教育AI:要件の構造化]
「お客様の言葉を要件に翻訳」
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├─[傾聴AI]
│ 議事録作成だけじゃなく
│ 発言の裏にある本音を分析
│ 「『使いやすく』の裏には『研修コスト削減』があるかも」
│
├─[分析AI]
│ 要件の整合性チェック
│ 「要件AとBが矛盾してます」
│ 「この機能、本当に必要?使用頻度予測0.3%」
│
└─[適応AI]
お客様の文化に合わせた表現
「金融業界なら『堅牢性』を強調」
「スタートアップなら『スピード』を前面に」
もしかしたら、お客様が「なんか違う」を連発してても、傾聴AIが本当の要望を見抜いてくれるかも。
AIが人間以上に「空気を読む」時代が来るのかもしれないな。
設計フェーズ
要件は固まった。さあ、どう作るか。
ここはネオ・ローマ軍団型の出番かな。標準化と柔軟性のバランスが大事そう。
[アーキテクト(人間):執政官]
「マイクロサービスで行く」
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[設計統括AI:軍団長]
「了解。12のサービスに分割します」
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[設計管理AI:百人隊長]×3
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[API設計] [DB設計] [インフラ設計]
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[REST] [PostgreSQL] [AWS]
[GraphQL] [MongoDB] [GCP]
こんな感じで進められたら:
Day 1: アーキテクト「認証はJWT、DBはPostgreSQL、インフラはAWS」
Day 2: 設計AI「基本設計完了。全12サービスの責務を定義」
Day 3: 補助AI群「各サービスの詳細設計とインターフェース定義」
Day 4: インフラAI「Terraformでインフラコード生成、CI/CD設定」
Day 5: レビュー「サービス粒度が細かすぎ。9個に統合」
標準化されてるから、誰が見ても理解できる設計書ができそう。でも、各サービスの実装方法は柔軟に選べる。
実装スプリント
設計も終わった。2週間のスプリントで、ガンガン作っていく。
ここはデジタル遊牧帝国型。スピードが命になりそう。
[テックリード(人間):大ハーン]
「今スプリントは認証機能!」
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[スプリント統括AI:万人隊長]
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┌───────┴───────┐
[軽騎兵AI軍団] [重騎兵AI軍団]
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素早い実装 深い実装
├─ 画面実装AI ├─ アルゴリズムAI
├─ API実装AI ├─ 最適化AI
├─ テスト作成AI └─ セキュリティAI
└─ ドキュメントAI
※各AIは複数言語対応
- TypeScript/JavaScript/Python/Go
- React/Vue/Angular/Next.js
- Jest/Cypress/Playwright
スプリントがこんな感じで進んだら面白い:
月曜 AM: スプリント計画
「ログイン、ソーシャル認証、2FA対応」
月曜 PM: 軽騎兵AI群、一斉に実装開始
- ログイン画面(React): 1時間で完成?
- API(Node.js): 1.5時間で完成?
- DB設計とマイグレーション: 30分で完成?
火曜 AM: 基本機能完成、デモ可能に
火曜 PM: 重騎兵AI投入
- パスワードのハッシュ強化
- レート制限実装
- XSS/CSRF対策
水曜: ソーシャル認証追加(Google, GitHub)
各プロバイダー用にAIが並列実装
木曜: 2FA実装(SMS, Authenticator対応)
金曜: 統合テスト、ドキュメント整備
スプリントレビューでデモ
このスピード感、人間だけじゃ絶対無理だろうな。でも品質は落ちないかも。
品質保証・テストフェーズ
作ったはいいけど、バグがないか心配。
ここでデジタル・アサシン教団型の出番かも。
[QAマネージャー(人間):山の長老]
「このリリース、絶対にバグは出せない」
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├─[要塞AI-1:機能テスト特化]
│ │
│ ├─ 精鋭AI:画面遷移テスト
│ ├─ 精鋭AI:API整合性テスト
│ └─ 精鋭AI:エッジケーステスト
│
├─[要塞AI-2:性能テスト特化]
│ │
│ ├─ 精鋭AI:負荷テスト
│ ├─ 精鋭AI:メモリリーク検出
│ └─ 精鋭AI:レスポンス測定
│
└─[要塞AI-3:セキュリティ特化]
│
├─ 精鋭AI:脆弱性スキャン
├─ 精鋭AI:ペネトレーション
└─ 精鋭AI:依存関係チェック
もしこれが実現したら、テスト結果がすごいことになりそう:
- 機能テスト:1,247ケース実行、バグ23個発見
- 性能テスト:想定の5倍負荷でメモリリーク発見
- セキュリティ:SQLインジェクション脆弱性を2箇所検出
人間のテスターが1週間かけて見つけられないバグを、3時間で全部見つけるかも。
しかも、修正案まで提示してくれたら最高。「このコードに置き換えれば直ります」って。
本番障害対応
金曜の夜11時。本番でエラーが出た。
こんな時はテンプル騎士団式。戦闘力と分析力と損害計算を同時にやれそう。
[インシデントコマンダー(人間):総長]
「障害発生!全員配置につけ!」
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[中央金庫AI:状況管理]
「現在の状況を記録・保全」
|
├─[修道AI:原因分析]
│ │
│ ├─ ログ分析
│ ├─ 直前の変更確認
│ └─ 相関関係調査
│
├─[騎士AI:即応対処]
│ │
│ ├─ 暫定対処実施
│ ├─ ロールバック判断
│ └─ スケールアウト
│
└─[銀行AI:影響分析]
│
├─ 影響ユーザー数
├─ 売上損失計算
└─ SLA違反確認
障害対応がこんな風に進んだら:
23:00 アラート発生
23:01 騎士AI「DB接続エラー。コネクションプール枯渇」
23:02 騎士AI「暫定対処:コネクションプール拡大」
23:05 修道AI「根本原因:18時のデプロイ。クエリーにN+1問題」
23:10 銀行AI「影響:売上300万円/時。SLA違反まで50分」
23:15 人間「ロールバック実施を決定」
23:20 全システム正常化
23:30 修道AI「再発防止策:クエリー最適化のコード生成完了」
人間は判断だけ。実作業は全部AIがやってくれる。
事後レポートまで自動生成されたら、月曜の朝には経営層向けの報告書ができてるかも。
新技術のR&D
「そろそろ新しい技術を取り入れたい」
こんな時は戦国大名式。競争と協調のダイナミズムが活きそう。
[CTO(人間):天下人]
「次の技術トレンドを探せ!」
|
├─[武田家AI:AI/ML専門]
│ ├─ 最新論文調査
│ ├─ OSSプロジェクト分析
│ └─ 実装可能性評価
│
├─[上杉家AI:Web3専門]
│ ├─ ブロックチェーン動向
│ ├─ DeFiプロトコル分析
│ └─ ガス代最適化研究
│
├─[毛利家AI:エッジコンピューティング]
│ ├─ IoTデバイス連携
│ ├─ 5G活用方法
│ └─ レイテンシー削減
│
└─[北条家AI:セキュリティ]
├─ ゼロトラスト
├─ 量子耐性暗号
└─ プライバシー技術
|
[合戦場AI]
(PoCプロジェクト)
R&Dプロセスがこんな感じになったら面白そう:
第1週:各大名AIが最新技術を調査
- 武田家「GPT-4oの画像認識がすごいらしい」
- 上杉家「o3の手数料が劇的に下がったみたい」
- 毛利家「エッジでのAI推論が実用レベルになったかも」
- 北条家「パスキーが主流になりつつあるっぽい」
第2週:それぞれがPoCを作成
- 武田家:画像から自動コード生成のデモ
- 上杉家:マイクロペイメント実装のプロトタイプ
- 毛利家:店舗でのリアルタイム在庫管理システム
- 北条家:パスワードレス認証の実装
第3週:合戦(プレゼン大会)
各AIが自分の技術の優位性を主張
第4週:人間が判断
「エッジAIとパスキーを次期プロダクトに採用しよう」
競争があるから、それぞれが本気で調査しそう。でも最後は協力して実装する。
グローバル分散開発
インドとベトナムと日本で、24時間開発を回したい。
ここはAI東インド会社型(倫理面は改良版)かな。
[プログラムディレクター(人間):取締役会]
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[統括AI:CEO]
「24時間、止まらない開発」
|
├─[日本AI:品質管理担当]
│ 営業時間:9:00-18:00 JST
│ ├─ コードレビュー
│ ├─ アーキテクチャ確認
│ └─ 顧客対応
│
├─[インドAI:大量開発担当]
│ 営業時間:13:30-22:30 JST
│ ├─ 機能実装
│ ├─ バグ修正
│ └─ テスト作成
│
└─[ベトナムAI:保守運用担当]
営業時間:11:00-20:00 JST
├─ 環境構築
├─ デプロイ作業
└─ 監視設定
24時間開発サイクルがこんな感じで回せたら:
日本時間 9:00 - プロダクトオーナーが優先順位設定
10:00 - 日本AIが設計レビュー、詳細仕様作成
13:30 - インドAI稼働開始、実装スタート
15:00 - 日本AIとインドAIで中間確認
18:00 - 日本AI終了、引き継ぎ完了
20:00 - ベトナムAIも参加、3拠点体制
22:30 - インドAI終了、ベトナムAIに引き継ぎ
23:00 - ベトナムAIがデプロイとテスト
翌朝 9:00 - 日本AI「昨日の機能、本番反映完了してます」
タイムゾーンの違いを活かして、本当に24時間開発が実現できそう。
しかも、各国の特性(日本の品質、インドの開発力、ベトナムのコスト効率)を活かせるかも。
アジャイル・スクラムでの日常運用
2週間スプリントを回す日常。
ここはハンザ同盟2.0型が最適かも。自律と協調がうまくいきそう。
[スクラムマスター(人間):ハンザ総会議長]
|
├─[フロントエンドAI都市]
│ 市長:React AI
│ ├─ UI/UXデザインAI
│ ├─ コンポーネント実装AI
│ └─ E2EテストAI
│
├─[バックエンドAI都市]
│ 市長:Node.js AI
│ ├─ API設計AI
│ ├─ ビジネスロジックAI
│ └─ 単体テストAI
│
└─[インフラAI都市]
市長:Kubernetes AI
├─ 環境構築AI
├─ CI/CD AI
└─ モニタリングAI
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週1回の都市間会議
(スプリント計画/振り返り)
スプリントがこんな感じで進んだら理想的:
月曜(スプリント計画):
- 人間「今回はユーザー管理機能」
- 各都市が見積もり「フロント3日」「バック2日」「インフラ1日」
- 自動的にタスク分解、依存関係を整理
火曜〜木曜(開発):
- 各都市が自律的に開発
- インターフェースは自動調整
- 問題があれば都市間で直接交渉
金曜(スプリントレビュー):
- 統合された成果物をデモ
- 各都市が成果を報告
- 次スプリントの改善点を議論
このスタイルのいいところは、マイクロマネジメントが不要になりそうなこと。各「都市」が勝手に最適化してくれる。
人材育成・新人教育
新しいメンバーが入ってきた。早く戦力化したい。
サイバー・イエズス会型の教育システムが光りそう。
[教育責任者(人間):総長]
「3ヶ月で一人前のエンジニアに」
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[教育理念AI:カリキュラム設計]
「この人の特性に合わせた教育プラン」
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├─[初等教育AI:基礎]
│ 月1:プログラミング基礎
│ ├─ 変数とデータ型
│ ├─ 制御構造
│ └─ 関数とクラス
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├─[中等教育AI:応用]
│ 月2:実践的開発
│ ├─ Git/GitHub
│ ├─ REST API
│ └─ データベース
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└─[高等教育AI:実践]
月3:プロジェクト参加
├─ コードレビュー
├─ 設計書作成
└─ 本番デプロイ
教育プロセスがこんな風に進化したら:
入社初日:
- 教育理念AI「適性診断の結果、視覚的学習が効果的みたいです」
- 初等教育AI「では、図解多めで進めましょう」
1週間後:
- 初等教育AI「基礎の理解度80%。次は実践的な課題を」
- 個別最適化された演習問題を生成
1ヶ月後:
- 中等教育AI「実際のプロジェクトコードを使って学習しましょう」
- 本物のプルリクエストを題材に
3ヶ月後:
- 高等教育AI「もう一人で機能追加できそうですね」
- 人間「じゃあ次スプリントから実戦投入しよう」
従来の画一的な研修と違って、個人の特性とペースに完全に合わせられそう。しかも、24時間いつでも質問できる。
歴史から学べそうな運用の知恵
これらのフォーメーションを考えてみて、いくつか気づいたことがあります。
1. 組織は生き物
ローマ軍団も、最初から完璧だったわけじゃない。カンナエの戦いでハンニバルに大敗したり、ゲルマン人に苦戦したり。
でも、そのたびに組織を改良してきた。マニプル戦術も、コホルト戦術も、失敗から生まれた。
AIフォーメーションも同じかも。最初から完璧を求めない。使いながら改良していけばいい。
2. 文化の重要性
イエズス会が450年続いてる理由。それは「霊操」による価値観の共有。
AIにも「価値観」が必要になりそう。単にコードを生成するだけじゃなく、「なぜそのコードを書くのか」を理解させる。
もしAIが「このコード、動くけど保守性が悪いです」って指摘してきたら、ちょっと感動するかも。
3. 適材適所
モンゴル軍は、森林では弱かった。騎兵が動けないから。
同じように、各フォーメーションにも得手不得手がありそう。
- スピード重視なら遊牧帝国型
- 品質重視ならイエズス会型
- 情報戦ならヴェネツィア型
状況に応じて使い分ける。時には組み合わせる。
4. 人間の新しい役割
チンギス・ハーンは、自分で弓を引かなかった。でも、最強の軍隊を作った。
現代の私たちも、コードを書かなくなるかもしれない。でも、価値は下がらない。むしろ上がるんじゃないかな。
なぜなら、「何を作るか」「なぜ作るか」は、人間にしか決められないから。
5. 倫理の重要性
東インド会社は、利益を追求しすぎて、最後は解体された。
アサシン教団も、手段を選ばなすぎて、敵を作りすぎた。
AIも同じかも。効率だけを追求すると、大事なものを失う。
これから先の話
歴史を振り返ってみて思うのは、組織の形は時代とともに変わるけど、本質は変わらないってこと。
- 人をどう動かすか
- 目的をどう達成するか
- 価値をどう生み出すか
これらの問いは、2000年前も今も同じ。
ただ、道具が変わった。剣がキーボードに、馬がAIに。
でも、それを使う人間の知恵と判断力が重要なのは、変わらない。
私たちは今、歴史上最強の道具を手に入れようとしている。あとは、それをどう使うか。
ローマのように規律正しく?
モンゴルのように機動的に?
ハンザのように協調的に?
イエズス会のように価値観を大切に?
答えは一つじゃない。状況に応じて、柔軟に。
でも、一つだけ確かなのは、歴史から学べることは、まだまだたくさんあるってこと。
温故知新。古きを温ねて新しきを知る。
2000年前の知恵が、最先端のAI開発に活きるかもしれない。
これからのAI組織、どんな形になっていくんだろう。歴史を参考にしながら、でも全く新しいものを作っていく。
そんな時代の入り口に、私たちは立ってるのかもしれませんね。
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