“カワイイ”から“イケメン”まで揃った個性豊かなメンバー7人から成るアイドルグループのAVAM(アベアム)が、デビュー2周年を記念したワンマンライブ「AVAM 2nd Anniversary ONEMAN LIVE『Devil Up!』」を、4月17日(木)東京・Zepp DiverCity(TOKYO)にて開催した。
ユニークで共感性の高い楽曲と女性ファンをも惹き付けるビジュアル&ファッションで人気を集め、2024年には初の冠テレビ番組「AVAMちゃんの虜になあれ♥」が放送されるなど、デビューからわずか2年で大躍進を遂げている彼女たち。ソールドアウトとなった本公演でも小悪魔的な魅力たっぷりのステージを繰り広げ、PM(Precious Mate=AVAMのファンネーム)たちと共に2周年を派手にお祝いした。
お城×小悪魔×怪獣!? 魔法少女アニメさながらの展開からライブがスタート
ワンマンライブでは毎回コンセプチュアルなステージを展開しているAVAM。今回はピンク色のお城をモチーフにした舞台セットがステージに設けられており、どんな物語が始まるのか期待していたら……オープニングムービーはメンバーが朝寝坊してしまい、慌てて街を駆けている日常的なシーンからスタートする。だがそこに突然、火を吐く怪獣が出現! すると謎の妖精風キャラクターが登場して、魔法少女アニメの変身シーン風のメンバー紹介ムービーが始まり、ステージに小悪魔モチーフの角・尻尾・羽を生やした新衣装のメンバーたちが登場。魔法少女アニメさながらの展開に会場は早くもペンライトを振って応援モードだ。
こうしてステージに揃った7人の小悪魔たち――月深乃絢、桔梗花香、東雲青空、佐伯七海、小鳥遊あみ、大原乙葉、姫宮ゆか――は、乃絢の「キミとのユートピアを守るために私なんでもするから一緒に戦ってくれる?」というセリフと共に「トキメキSOS!」でライブをスタート。とびきり甘くて中毒性の高い歌声と可憐なパフォーマンスが会場のトキメキ度を急上昇させていく。さらにスマホ撮影OKタイムが設けられた新曲の自己紹介ソング「あたしはキミに愛されたい!」では、7人それぞれが個性的な決めフレーズと共に各々の魅力を振りまいて、誰を推しに選べばいいのか悩ましい状態に。
キュートに振り切った「♡ゔぁいぱーびぃむ♡」ではメンバーからの〈めろめろび~む〉がさく裂したかと思えば、お祭り感溢れる「やる気あるなら今すぐDo it!」ではステージからスモークが噴射されて会場のテンションも一気にMAXへ。曲間のセリフパートも「目が覚めたらお台場にいたー!」「みんな大変! さっきの怪獣がこの会場に来ているらしいよ!」と今回のライブ仕様に置き換えて特別な時間を演出する。
MCで改めて挨拶をしつつ、デビルアップした新衣装や先ほどの新曲についてアピールすると、ここからは「Kiss&Bite Me!」「Sweetie:Bitter」と蠱惑的なアップナンバーを連発。舞踏会のようにペアになって踊る振り付けや足元にスモークがたちこめる演出などでゴシックな世界観を作り上げていく。さらにエレクトロスウィング調の「キャット×アンビバレント」では7人がステージに腰掛けて足を組みながら艶やかにパフォーマンスする場面も。そして占有欲の強い愛情が暴発する「ビトレイアー」では〈後悔に潰されろ!〉と凄みを効かせて引導を渡す。甘さだけでなくビターでかっこいい一面も持っているのがAVAMの魅力だ。
幕間にはAVAMメンバー出演によるオリジナルCM風ムービーを上映。架空の乙女ゲーム「AVAM学園」のCMでは、男装したメンバーが攻略対象キャラクターに扮するなか、普段からボーイッシュでイケメンなポジションの花香は逆に女学生の恰好をしてヒロイン側になっていたのがおもしろい。そして映像はニュースの時間に。先ほどの怪獣出現の続報が伝えられるなか、いきなり緊急速報が届いて、アイドル業界を揺るがす〈天使VS悪魔〉の戦いが勃発。ここでメンバーたちが再びステージに登場して、本公演のタイトルを冠した最新曲「Devil Up!」でライブ後半戦の幕を開ける。公式YouTubeチャンネルで見られる同楽曲のMVでは悪魔と天使、2パターンの衣装を着たメンバーが登場していたが、その内容とクロスオーバーする展開だ。
そこからメルヘンチックなフューチャーポップ「FUSAIYO」、〈甘すぎる愛でキミを溶かす〉というフレーズも印象的な「めいく♡まーきんぐ」とスウィートなナンバーを連続で届けて、AVAMのエンジェルな側面を存分にアピール。爽やかでキラキラな王道アイドルソング「ヒャクニチソウ」では「この先もキミのこと愛してるよ!」とストレートに想いを伝え、ヒャクニチソウの花言葉にかけて永遠の愛と絆を誓う。その後のMCでは会場に「あたしはキミに愛されたい!」の振り付けをレクチャーしてみんなでTikTok用の動画を撮影したり、ペンライトやコール&レスポンスを通じてPMたちと直接交流。メンバー同士やファンとの絆を大切にしているAVAMらしい時間だった。
AVAMの楽曲の中でもとりわけ激情的なロックチューン「心臓」で会場のボルテージを引き上げると、ここからはラストスパートに突入。圧の強いビートとそれに負けないくらい存在感のあるステージングで会場を圧倒した「イマジナリー」、ステージから火花の上がる演出が楽曲内の花火の音とシンクロして盛大な景色を作り上げた和風ダンスポップ「シークレットメモリー」と続け、フロアの熱気は上昇していく。そして恋の高揚感がエネルギッシュに落とし込まれたライブの定番曲「君色シンドローム」へ。絶叫のような掛け声やコール&レスポンスが会場の一体感を高めていく。ラストは「ねえだーりん、ご褒美して? 止まらない愛だけちょうだい♡」と呼び掛け、彼女たちの小悪魔的な魅力を体現した代表曲「今日、依存して。」をハイテンションに歌唱。終盤にはハート型のメッセージカートが天井から降り注ぎ、会場中がハートで溢れるなかライブ本編は締め括られた。
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