ドナルド・トランプ大統領が発表した相互関税(通称、トランプ関税)の影響で、アメリカではさまざまな製品の値上げが懸念されており、Apple StoreにiPhoneを求めるユーザーが殺到したことなどが報じられています。新たに、トランプ関税を回避するため、Appleはインドから600トンのiPhoneを空輸したことが報じられました。

Apple airlifts 600 tons of iPhones from India ‘to beat’ Trump tariffs, sources say | Reuters
https://www.reuters.com/technology/apple-airlifts-600-tons-iphones-india-to-beat-trump-tariffs-sources-say-2025-04-10/

How Apple ‘flew’ 5 flights full of iPhones from India and China in 3 days to beat Trump Tariffs – The Times of India
https://timesofindia.indiatimes.com/technology/mobiles-tabs/how-apple-flew-5-flights-full-of-iphones-from-india-and-china-in-3-days-to-beat-trump-tariffs/articleshow/120044321.cms

Apple quickly shipped 600 tons of iPhones to ‘beat’ the new tariffs | The Verge
https://www.theverge.com/news/646666/iphones-india-shipments-tariffs

業界アナリストによると、iPhoneの主要製造拠点は中国であり、Appleは中国からの輸入に大きく依存しているとのこと。しかし、中国にはトランプ大統領による最大145%の関税が課せられているため、アメリカでのiPhoneの値上げは避けられません。

一方で、インドからアメリカへの輸入品に課せられる関税は26%と、中国に課せられる関税と比べるとはるかに低いです。また、トランプ大統領は関税への報復措置を行わなかった国に対して90日間の関税停止を宣言しています。

そこで、Appleはトランプ関税を回避し、同社にとって最大市場のひとつであるアメリカにおけるiPhoneの在庫を増やすため、インドでのiPhoneの生産を増強し、インドからアメリカにiPhoneを輸入するための貨物チャーター便を手配していると、ロイターが報じました。


なお、トランプ関税を見越してAppleがiPhoneなどの製品を積載した輸送便を飛ばしていたことが報じられていました。

Appleがトランプ関税回避のためiPhoneを満載した飛行機5機をわずか3日間でインド・中国からアメリカへ飛ばしたことが明らかに – GIGAZINE


ロイターにAppleの輸送計画について情報提供した関係者は、「Appleは関税を回避したかった」と語っています。この関係者によると、Appleはインド空港当局に対して、南部タミルナドゥ州チェンナイ空港での通関手続きを30時間から6時間に短縮するよう働きかけたそうです。

なお、情報筋によるとインドのApple製品製造拠点付近にあるチェンナイ空港には、税関申告不要レーンが設けられているとのこと。この税関申告不要レーンは、Appleが中国の一部の空港で採用しているものを模倣したものだそうです。

情報筋とインド政府当局者によると、2025年3月以降、インドから積載量100トンの貨物機6機が出発しており、このうち1機は2025年4月第2週にトランプ関税が発効した直後に飛び立ちました。

ロイターの推計によると、iPhone 14とその充電ケーブルの梱包重量が約350gであるため、積載量100トンの貨物機6機(600トン)がiPhoneを積載していた場合、約150万台のiPhoneがアメリカへ輸入されたことになります。


Appleは全世界で年間2億2000万台以上のiPhoneを販売しています。調査会社Counterpointの推計によると、アメリカへのiPhone輸入総量の5分の1がインドからのもので、残りが中国からものです。

なお、Appleおよびインド航空省はロイターのコメント要請に応じていません。

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