Anker Soundcore Liberty 5 | |
発売日 | 2025年5月22日 |
価格 (発売時) |
14,990円 |
連続再生時間 (単体/ケース込) |
ANC OFF 12時間/48時間 ANC ON 8時間/32時間 |
コーデック | SBC/AAC/LDAC |
ドライバー | 9.2mmダイナミック + デュアル低音増強ダクト |
防水性能 | IP55 |
Bluetooth Ver. | 5.4 |
機能 | ノイズキャンセリング・外音取り込み機能・マルチポイント・低遅延モード・ドルビーオーディオ・イコライザー・着脱検知・専用アプリ・ワイヤレス充電・急速充電(10分→5時間) |
資料 | 公式サイト |
- 高音の刺さりが解消される等、音質がだいぶ整った
- ノイズキャンセリングは約2万円のLiberty 4 Proと同等の強力さ
- 外音取り込み機能が見違えるほど向上
- 操作性の悪化
- ビルドクオリティの低下
- ゲームモードにしてもゲームで使うにはやや遅延が気になる
こんにちは、猫居です。
趣味で完全ワイヤレスイヤホン(TWS)を集めています。
今回レビューするのはAnkerの完全ワイヤレスイヤホン、Soundcore Liberty 5。
Ankerのヒット作、Soundcore Liberty 4の後継機ですね。
前作は1.5万円ながら3万円以上のハイエンド製品かと思うような多機能さがうけたイヤホンでしたが、新作ではどのような変化があったのか。
Liberty 4だけでなく、上位機のLiberty 4 Proやノイキャン特化のLiberty 4 NCとも使い比べて違いをチェックしていきます。
Anker Soundcore Liberty 5 外観・付属品チェック
イヤホン本体
ぱっと見はLiberty 4と同じようなイヤホンにみえますが、よくよく見比べてみると違いは歴然。
ビルドクオリティはLiberty 4の方が明らかに高く、Liberty 5はプラ感強めです。
Liberty 5の質感が悪いというよりはLiberty 4のビルドクオリティが値段の割に異様に高いんですよね。
Liberty 5は良くも悪くも普通といった感じ。この物価高の時代にお値段据え置きなので仕方ないことだとは思います。
【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
⇠⇠⇠
イヤホンケース
イヤホンケースも同様です。
Liberty 5の方がサイズもちょっと大きくなっていますし、プラ感が出てしまっています。
【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
⇠⇠⇠
外箱・付属品
付属品リスト
- イヤーピース
- 充電用 USB Type-C ケーブル
- 説明書類
Anker Soundcore Liberty 5 測定データ
重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:59.4mm 横:59.4mm 高さ:28.6mm 三辺合計:147.4mm |
重さ | イヤホン:4.9g ケース:47.9g |
イヤホンケースはぎりぎりコンパクトな部類。
前作より三辺合計で6mmほどサイズアップしています。
逆にイヤホンは少し軽くなっていて、最近のTWSとしては標準的な重さです。
携帯性 | S・A・B・C・D |
---|
(参考:小さい順|完全ワイヤレスイヤホン・イヤホンケースサイズ比較表)
遅延測定結果
Android・PC その他 | iPhone | |
通常時 | 260ms(SBC) 326ms(AAC) 285mm(LDAC) |
326ms(AAC) |
低遅延時 | 167ms(SBC) 207ms(AAC) |
207ms(AAC) |
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時21msの遅延を観測します。
結果から-21msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。
アプリからゲームモードにすることで低遅延に切り替えることができます。
LDACで接続しているとゲームモードは使えないようです。
また、ゲームモードをONにしても正直遅延は大きめ。
これくらいの数値だとゲームで使うともたつきを感じると思います。
動画視聴はどのコーデックでもNetflixなどアプリ側で遅延補正してくれるものは問題なく試聴できます。
実連続再生時間のチェック・バッテリー残量の推移
ノイズキャンセリングON・LDAC・音量40%で再生
- 1時間再生⇒電池残量80%
- 2時間再生⇒電池残量50%
- 3時間再生⇒電池残量30%
- 4時間再生→電池残量10%
- 4時間23分再生⇒電池残量0%
バッテリー消費の大きいLDACでの再生で4時間23分再生することができました。
最近テストしたイヤホンの中では割と保ちは良い方と言えると思います。
交換イヤーピース対応表
Liberty 4では「CloudComfort イヤーチップ」と呼ばれる独自規格のイヤーピースを採用していたので汎用イヤーピースは使えませんでしたが、Liberty 5では一般的なイヤーピースが入ります。
イヤホン自体には大体のイヤーピースが収まりました。
ただ、傘の長いイヤーピースだとケースにいれると浮いてしまって収納できない場合が多かったです。
Anker Soundcore Liberty 5 詳細レビュー
音質評価
まずはLiberty 4 Proとの比較。
分離感、解像感共にLiberty 4 Proの方が上という印象です。音のバランスも良く、音質面ではLiberty 4 Proの方が良いと思うのでLiberty 5が出たからといって買い替える必要はなさそうです。
逆にLiberty 4 Proの音が大人しくてつまらないと感じていた方には派手めな味付けのLiberty 5に乗り換えるのもアリかと思います。
ついでLiberty 4との比較。
相変わらずのドンシャリ傾向ではありますが、一聴して高音の刺さりが抑えられているのがわかりました。Liberty 4は高音の刺さりが気になるという方も多かったと思うので、この改善はとても良かったと思います。
また、中音の厚みもだいぶ増していて、ボーカルもLiberty 4に比べてだいぶ前のめりに主張します。聴き比べるとLiberty 4は中音がやや痩せた雰囲気で、ボーカルも引っ込み気味に感じますが、Liberty 5ではこの部分の肉付きが増して全体の雰囲気も若干ウォームに寄っています。
低音は深みが増しましたね。量感が非常に多い点・締りはそれほどでもなくやや緩い点は変わっていません。
総合的にみてLiberty 4から音質面のレベルが劇的に上ったとは思いませんが、『整った』といったところでしょうか。ちゃんとした進化はしています。
派手さ、ノリの良さは残しつつも雑味は減らせているのでだいぶ聴きやすくなりました。
アプリのイコライザー画面
ドルビーオーディオについて
Liberty 4の空間オーディオはヘッドトラッキング機能がついていたんですが、Liberty 5では無くなっています。
(ヘッドトラッキング機能を使うと音像が正面に固定され、例えば後ろを向けば後頭部から音が聴こえるようになり、音像を知覚しやすくなります)
その代わりドルビーオーディオに対応したって感じでしょうか。
使ってみると、めちゃくちゃ凄い空間オーディオってわけではないですが、割と立体感は感じ取れました。
スタジオとか小さな箱で鳴っている感じ。
安価なイヤホンの空間オーディオは横の広がりは増しても立体感は薄いものが多いので、その点は良かったかなと思います。
ノイズキャンセリング機能の比較
アプリのノイズコントロール画面
ウルトラノイズキャンセリング3.5を搭載。
これは約2万円するLiberty 4 Proと同じとなります。
- Liberty 4 →ウルトラノイズキャンセリング2.0
- Liberty 4 Pro→ウルトラノイズキャンセリング3.5
- Liberty 5→ウルトラノイズキャンセリング3.5
実際に使い比べてみると、明らかにLiberty 4より消音力が上がっているのがわかります。
特にノイキャンの効きにくい中音・高音への効果は差が感じられ、Liberty 4ではあまり消せていなかったノイズも割とカット出来ていました。
Liberty 4 Proは同じウルトラノイズキャンセリング3.5なだけあってほぼ同等の効き目でしたね。
ただ、Liberty 5のほうがノイキャンが最適化されて最大限効くまでの時間が長い時があるんですよね。
すぐに効くときもあれば10秒くらいかけてゆっくりノイキャンが強くなっていく時もある感じで、このもたつきがちょっと気になったかなと。
何れにしても1万円台で買えるANCイヤホンとしては非常に強力な部類に入ることには違いないです。
ついでにノイキャン特化のLiberty 4 NCとも比べてみましたが、Liberty 5のほうがLiberty 4 NCより薄皮一枚くらいノイキャンは強いです。
でも、そこまで大きな差があるわけではないのでノイキャンに関するコストパフォーマンスは相変わらずLiberty 4 NCの方が良いと思います。
(参考:最強~コスパ機までわかるノイズキャンセリングイヤホンの強度比較表)
ノイキャン |
|
9.5/10 |
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外音取り込み機能の評価
外音取り込み機能は大幅な性能UP。
Liberty 4・Liberty 4 Proの外音取り込みはとりあえず聞き取れれば良いでしょって感じで人の声を聞き取るにはある程度十分でも自然な感じはあまりなかったんですよね。
声はマイクで集音した感じがありありで、サーというノイズも結構はいっていました。
Liberty 5ではそのマイクで拾った感が薄れて透明度がUP。
かなり自然な外音取り込みに近付きました。
イヤホンをしたままほとんど違和感なく会話可能。
外音取り込みに関してはAnkerイヤホンで過去1優秀だと思います。
外音取り込み |
|
9/10 |
---|
装着感評価
装着時の見た目
従来シリーズと基本的には変わらない着け心地。
若干フィット感が増して遮音性がUPしているかな?という程度の差。
圧迫感少なめで軽めの装着感ですが、しっかりフィットしてくれるので快適度は高いです。
マイク性能・通話品質
中々クリアな音声。
風切音もかなり的確にカット。ただし、処理中の音声はぼんやりした感じになってしまいました。
周囲のノイズもかなりカットしてくれますが、ノイズが大きいときは処理中のボイスがかなり圧迫された感じになって聞き取りにくかったです。
なので、騒がしい場所ではちょっと通話品質低いなってなるかもしれません。
喧騒を避ければ快適に使えると思います。
通話品質 | S・A・B・C・D |
---|
操作方法と操作性評価
初期設定の操作方法
操作方法はカスタマイズ可能
Liberty 4と同じ感圧センサー式の操作方法を採用しています。
下の画像のようにスティック部をつまむと、カチッという効果音がなって操作できるのでこのブログでは勝手に擬似物理ボタン式と呼んでいます。
一般的なタッチセンサー式と比べて誤操作が無いのがメリットです。
ただ、Liberty 4と比べてちょっとセンサーの精度が悪いんですよね。
Liberty 4はちょっとつまめば反応したんですが、Liberty 5だと結構強めにつまむ必要がある…というと言いすぎかな…
力が要るってほどじゃないのですが、意識してつまむ必要があるって感じですかね。
この辺もコストカットの影響が出ているのかもしれません。
人によっては気にならない程度のちょっとした差かもしれませんが、個人的には使い勝手に結構響く差になっているように思います。
操作性 | S・A・B・C・D |
---|
割り当て可能な操作(1クリック目用)
割り当て可能な操作(その他の箇所用)
専用アプリ【SOUNDCORE】の主な機能
主な機能一覧
- ノイズコントロール
- イコライザー
- ドルビーオーディオ
- 聴力テスト
- 装着感テスト
- 操作方法のカスタマイズ
- ゲームモード
- LDACのON/OFF
- マルチポイントのON/OFF
- 着脱検知のON/OFF
- ファームウェアアップデート
ホーム画面
設定画面
気になった点や気付いた注意点
LDAC接続時はゲームモードは使えない
このイヤホン、LDAC接続しながらマルチポイントやドルビーオーディオを使えることを売りにしていますが(それ自体は素晴らしい)、ゲームモードは使えないようでした。
そもそもゲームモードの効果自体があまり高くないので、ゲームでもよく使うという方は違うイヤホンを考えたほうが良いかもしれません。
マルチポイントの挙動について
マルチポイントの挙動について。
Soundcore Liberty 5のマルチポイントは割り込み再生可能でした。
まとめ
メイン機能評価
音質 |
|
8.3/10 |
---|---|---|
ノイキャン |
|
9.5/10 |
外音取り込み |
|
9/10 |
装着感 |
|
8.5/10 |
使い勝手評価
操作性 | S・A・B・C・D |
---|---|
携帯性 | S・A・B・C・D |
便利機能 | S・A・B・C・D |
通話品質 | S・A・B・C・D |
総評:9/10
Anker Soundcore Liberty 5は音質やノイズキャンセリング、外音取り込みをといった完全ワイヤレスイヤホンとしての基本性能はLiberty 4からしっかりとUPしていました。
特にノイズキャンセリングは2万円以下で買えるTWSとしてはTOPクラスに優秀です。
しかし、ビルドクオリティや操作性はLiberty 4の方が良かったこともあり、大満足とまではいかないのかなという印象です。
どんな人におすすめかといいますと、予算1万円台・どちらかといえばノイキャンを重視・総合的な性能が高いイヤホンが欲しい、そんなイヤホンをお探しの方にはおすすめかなと思います。
逆にワイヤレスイヤホンでゲームをよくするという方・フラットな音が好きという方はやめておいたほうが良いでしょう。
まだ買ったばかりということもあって今後評価が変わる可能性もありますが、とりあえず購入後一週間ほどの使用感・評価はこんなところです。
今回は以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。
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