木曜日, 5月 22, 2025
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Anker「Soundcore Liberty 5」特集|エンジニア小森雅仁が「いい意味で予想を裏切られた」と絶賛する“普通の音”とは – 音楽ナタリー 特集・インタビュー



Anker「Soundcore Liberty 5」特集|エンジニア小森雅仁が「いい意味で予想を裏切られた」と絶賛する“普通の音”とは - 音楽ナタリー 特集・インタビュー

ベストセラー(※1)となった「Soundcore Liberty 4」の次世代モデル。音質の向上はもちろん、ノイズキャンセリング性能や外音取り込み機能のグレードアップ、最大48時間という長時間再生(※2)の実現など、すべての機能が進化。カラーは「ミッドナイトブラック」「パールホワイト」「ディープブルー」「アプリコットピンク」「シャンパンゴールド」の5色展開で、税込1万4990円というコストパフォーマンスの高い製品となっている。

※1. Soundcoreの完全ワイヤレスイヤホン内における単体製品での販売金額として過去最多(2025年4月時点でのアンカー・ジャパン調べ)。

※2. ノイズキャンセリングOFFの場合。再生時間は音量や使用環境によって異なります。

Anker「Soundcore Liberty 5」製品画像

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プライベートで音楽を聴いていてもチェックしてしまう

──まず、小森さんのお仕事について教えてください。

レコーディングエンジニアやミキシングエンジニアと呼ばれる仕事ですね。ざっくり説明すると、配信音源やCDなどの録音作品を作る際に、レコーディングスタジオでボーカルや楽器の演奏を録ったり、そういった音のバランスや音質を調整してエフェクトをかけたりするミキシングという作業をしています。

──小森さんが作品に携わったアーティストだと、どんな方々がいますか?

米津玄師さんやOfficial髭男dismさん、藤井風さんなどです。以前は宇多田ヒカルさんのレコーディングも担当させていただいてました。

──エンジニアとしてさまざまな機材を使っていると思うんですが、仕事を離れたいちリスナーとしてはどのように音楽を聴いていますか?

実はスタジオにいるときも、リスナーと同じように音楽を聴いていることがあります。例えばメールを打っているときや、税理士さんに渡す領収書を整理しているときなどです。家にも作業部屋があって、仕事用のスピーカーがあるんですが、そこでもリスナーのモードで聴いていることも多いです。あとはリビングにある普通のリスニング用スピーカーやカーオーディオだったり。移動中はイヤホンが多いですね。

小森雅仁

──仕事と仕事以外のリスニング環境を意図的に分けているわけではないんですね。

リビングにあるスピーカーはあえてプロユースじゃないものを選んでいますけど、完璧に使い分けているというわけではないんです。本当は仕事のスイッチをオフにして、純粋に100%リスナーになりきれたらいいんでしょうけど、なかなかそうはなれなくて。プライベートで音楽を聴いていてもどこかで絶対に勉強というか研究のような視点が入ってしまいますが、その状態でも楽しんで聴いています。むしろ仕事を通して音楽を深く聴くようになったからこそ楽しめるようになった部分もありますね。

音質がダントツで一番のプライオリティ

──先ほど移動中はイヤホンを使っているとおっしゃっていましたが、ワイヤレスですか?

そうですね。以前からワイヤレスイヤホンを使ってます。

──ワイヤレスイヤホンを購入されるときは、何が基準になるんでしょうか?

とにかく音質がダントツで一番のプライオリティですよね。その次に価格やデザイン、1回の充電でどれくらい使えるか、ノイキャン(ノイズキャンセリング)の性能はどうか、という順番でしょうか。

──音質にもいろいろ種類があると思うんですが、どういった方向性でしょうか。

普通の音がするイヤホンが好きですね。極端な誇張が少ないというか、嫌な部分があまりないというか。あまり再生機器としてのキャラが立ちすぎていないものがいいなと。

──録った音がそのまま聞こえるという感じですか?

ワイヤレスイヤホンに対して原音至上主義的なピュアな音を求めているわけではないです。いろいろなイヤホンを試してきましたけど、そもそも完全ワイヤレスイヤホンでモニタっぽい音のものは正直ほとんどないので。特にリーズナブルな価格帯だと、普通の音がするものがすごく少ないんですよね。どこかの音域が突出してしまったり、その誇張具合が不自然だったりする。僕はイヤホンの設計ができるわけではありませんが、この小さいボディにバッテリーを積んで、ノイキャンも積んで、普通の音で再生できるというのは、やはり難しいと思うんですよ。

小森雅仁

──素直な音であればそれが一番いいという。

ちょっとニュアンスが難しいですけど、“素直”というより“普通”がいいんですよね。そのほうが長く聴いていても疲れないですし。普通の音がする、というのは僕にとってすごく褒め言葉なんです。

──そういったジャッジをするときに、基準になるような曲はありますか?

決まった1曲があるわけではなくて、直近で自分がミックスした作品を聴いて比べます。自分が担当した楽曲は必然的に何度も聴いているので、一番わかりやすいんです。ほかの機器で聴いた感覚もまだ覚えていますし。

音がこもってないけど刺さらない

──アンカー・ジャパンという企業に対してはどういったイメージを持ってらっしゃいましたか?

今回のお話をいただくまで、勉強不足でアンカーさんがイヤホンを作っているということを知らなかったんです。アンカーさんのUSBハブなんかは家でも使っているんですけど、オーディオ機器のイメージはなくて、どういった音なのかあまり想像できなかったんですよね。なので、この取材のお話をいただいたときに、「Soundcore Liberty 5」の音をまず試してからお受けするか判断したいと相談させてもらいました。大変失礼なお願いだったんですけど、無責任に持ち上げるようなレビューをするわけにはいかないので。

──エンジニアという性質上、ここで嘘をつくわけにはいかないですもんね。

ここ最近特に、現場でご一緒する20歳前後の若いミュージシャンやアシスタントエンジニアの方々が、僕がレビューした機材の記事を読んでくれたり、その商品を実際に買ったと言ってくれることが多いんです。お受けするなら、ちゃんとしたことを言わないとなと。

──このインタビューが実現しているということは、「Soundcore Liberty 5」は小森さんのハードルをクリアしたということですね。

いい意味で予想を裏切られましたね。意外と言っては失礼ですが、すごくよかったです。音を聴いてまず思ったのが、高音が刺さってこないこと。資料には以前のバージョンで「高域の刺さり方が気になる」というフィードバックがあったと書いてあったので、そこをしっかり改善しているなと思いました。リーズナブルなイヤホンは低音と高音を強調して、いわゆるドンシャリな音になっているものが多いんです。シンバルやボーカルのシビランス(サ行の音などに含まれる高周波成分が強調される現象)が気になってしまうことが多いんですが、「Soundcore Liberty 5」に関してはそのあたりの帯域もしっかり聞こえつつ、音量を上げても耳に痛くないバランスでした。音がこもっていないけど刺さらない、小さい音で聴いてもクリアに聞こえるし、大きい音でも痛くない。高価な商品にしかそういった音質はない印象があるので、この価格帯で実現したのはすごいと思います。

小森雅仁

──低音も厚みがありますけど、ブーストされすぎてないですよね。

そうですね。たっぷりめの低音なので、そういうのが好きな人にはすごくいいと思います。繰り返しになっちゃいますけど、リーズナブルな商品であるほどわかりやすい売り文句があって、例えば「声がクリアに聞こえる」ということで中域が強調されていたり、「大迫力の重低音」で低音が強調されてたりするんです。

──音楽にあまり詳しくない人にも伝わるセールスポイントが必要だと。

まさにそうで、僕が好きな「普通の音」にしちゃうと、熱心なオーディオファン、音楽ファンじゃない方々にとっては引っかかりがなくなっちゃうかもしれない。でも、それをこの値段でやっているのがすごくいいなと思ったんです。堅実というか、しっかりした製品だなと。

──リスナーの耳を育てていくような。

特定のジャンルの音楽だけよく聞こえるというわけでもないですし。ボーカルもすごくナチュラルにしっかり聞こえてよかったです。変に中域を強調したりせずにこの声の存在感を出せているのはとても好印象でした。



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🧠 編集部の感想:
Ankerの「Soundcore Liberty 5」とエンジニア小森氏の評価が非常に興味深いです。音質が「普通」であることが逆に高評価となるとは、聴きやすさを重視した結果なのでしょう。コストパフォーマンスに優れたこの製品が、一般ユーザーにも受け入れられることを期待しています。

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