AMDはCOMPUTEX TAIPEI 2025に合わせて5月21日に記者会見を行ない、ミドルレンジ向けのGPUとなる「Radeon RX 9060 XT」を発表した。それに合わせてRDNA 4に最適化された超解像技術「FSR 4」に、マシンラーニングベースのAIに基づいた機能を追加する「FSR Redstone」を今年(2025年)後半に提供開始すると明らかにした。
マシンラーニングベースのテクニックを活用して、FSRを利用した超解像技術を強化
AMDのFSR(FidelityFX Super Resolution)は、2021年に提供が開始された超解像技術。ざっくり言えば、低解像度でレンダリングした画像を、4Kなどの高解像度にアップスケーリングすることで、GPU負荷を抑えながら、4Kなどにあった解像感でゲームを楽しめるようにする技術だ。NVIDIAのDLSS、IntelのXeSSなどと同じようなものと言える。
FSRは、3月に発表されたRadeon RX 9070シリーズに合わせて「FSR 4」に強化されており、RDNA 4アーキテクチャを採用しているRadeon RX 9000シリーズに最適化されているという。
FSR Redstoneは、そのFSR 4を拡張するものとなる。具体的には、Neural Radiance Caching、Ray Regeneration、Super Resolution、Frame Generationの4つの機能だ。ちなみにそれがFSR 4.1とかFSR 4.2とかになるのかなどのマーケティング上の名称は明らかではない。
- Neural Radiance Caching
シーン内で光の跳ね返りを学習し、間接照明を予測してキャッシュ - Ray Regeneration
学習済みのニューラルネットワークを活用して、正確にパストレースできなかったピクセルを再生成し、ノイズをリアルタイムで予測してフィルタリング - Super Resolution
マシンラーニングを活用して低解像度のフレームを予測および再構築して性能を最大化するための強化で、リアルタイムでアップスケールを可能にする - Frame Generation
時間認識と空間認識を使用してフレームを生成する新しいマシンラーニングモデルを導入し、よりスムーズなゲームプレイへのアクセシビリティの向上を実現
なお、FSR 4に対応したゲームタイトルは今年の6月5日までに60タイトルを超える予定。また、FSR Redstoneは今年の後半に投入される。
【お詫びと訂正】初出時、ノイズフィルタリングの機能を「Ray Generation」としておりましたが、正しくは「Ray Regeneration」となります。お詫びして訂正いたします。
🧠 編集部の感想:
AMDの新技術「FSR Redstone」は、ゲームの画質を向上させる魅力的な進化ですね。AIを活用した超解像技術により、低解像度の映像も美しく再構築されるのが楽しみです。これにより、ミドルレンジGPUでも高品質なゲーム体験が可能になるのが期待されます。
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