画像やエフェクトを生成できるAdobeのAI「Firefly」がモデルをアップグレードし、多数の新機能を導入しました。このほか、モバイル版Fireflyなど新しい製品もリリースされています。
Adobe Firefly: The next evolution of creative AI is here | Adobe Blog
https://blog.adobe.com/jp/publish/2025/04/24/cc-adobe-firefly-next-evolution-creative-ai-is-here
◆Firefly Image Model 4
前モデル「Image Model 3」から大幅に改善された「Image Model 4」ならびに「Image Model 4 Ultra」がFireflyに実装され、最高レベルの品質を求めるクリエイターがこれまでにない精度で画像を生成できるようになりました。プロンプトの忠実度が向上し、人物、動物、建築物などを卓越した精度とリアルさでレンダリングできるようになっているとのことです。
・Image Model 4:素早いアイデア出しや日常の創作活動に最適で、高品質な画像を迅速かつ効率的に生成できる点が特徴です。シンプルなイラスト、アイコン、基本的な写真オブジェクトの作成に向いています。
・Image Model 4 Ultra:ディテールとリアルさを求める場合に向いているモデルで、人物ポートレートや数人が集まった写真を自然にレンダリングできる点が特徴です。クリアなディテールが肝となるような、高度で複雑なプロジェクトに向いているとのこと。
以下は人物のポートレート画像。
以下は、複数の人を生成した画像です。
文字の中に風景を描くという画像も違和感なく生成できています。
Adobeは「Ultraモデルの追加により、Image Model 4はクイックな素早いアイデア出しから完成度の高いアセットまでの生成をカバーし、ユーザーそれぞれのニーズに合ったモデルを柔軟に選べるようになります。また、テキストから画像生成のコントロールが拡充し、美的フィルターを適用したり、特定のスタイルを選択したり、構図を正確に一致させたりと、クリエイティブな要素を自在にカスタマイズできるようになりました。これにより、アイデアの探求でも、プロジェクトの仕上げでも、その時々の目的に応じてワークフローを常に最適化することができます」と述べました。
◆Adobe Firefly モバイル版
Adobe Firefly モバイル版はiOSおよびAndroidデバイスに提供されるバージョンで、スマートフォンなどのモバイル端末で画像や動画を生成できるものとなっています。Adobeのクラウドサービス「Creative Cloud」と統合を果たしており、PCの作業をモバイル端末で再開することができます。Adobeによれば、Firefly モバイル版は「間もなく」リリース予定とのことです。
◆Firefly Video Model
ベータ版として提供されていた動画生成モデル「Firefly Video Model」がついに製品版として正式リリースされました。これは「テキストから動画生成」や「画像から動画生成」により商用利用可能な新しい動画を簡単に作成するモデルで、ベータ版から製品版へと進化するにあたりフォトリアリズムが大幅に改善され、非常に詳細でリアルな動画を制作できるようになりました。また、テキストのレンダリング、風景、視覚効果、トランジション効果も強化されています。
Firefly Premiumプランのメンバーは、Fireflyアプリケーション全体でFirefly Video Modelを回数無制限で使えます。FireflyはCreative Cloudのアプリすべてからアクセスできるため、プロジェクトを開始した場所がどこであれアイデアの検討から制作までを迅速に進めることができます。
◆Adobe以外のAIモデルの実装
ユーザーは、Firefly独自のモデルに加え、さまざまなAdobe以外の専用モデルを選べるようになります。第一弾としてGoogle Imagen3、Veo2、OpenAI GPTの画像生成、Flux 1.1 Proが選択肢として提供されます。これらのモデルはCreative Cloudエコシステムに直接統合され、Adobe Fireflyアプリケーションを皮切りに、他のクリエイティブアプリからも直接利用できるようになります。
Adobeは「高解像度の画像、ダイナミックなビデオ、インタラクティブなベクターアートなど、最新のFirefly製品版リリースは、これまでにないクリエイティブなコントロールと柔軟性を実現します。Adobeの革新的な機能強化と新機能により、スキルレベルに関係なく、誰もがいつでも、どこでも、息を飲むようなビジュアルを制作することができます」と述べました。
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