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ホームニュースライフニュースNASA、月の砂から「酸素」生成。持続可能な宇宙探査への大きな一歩 | TABI LABO

NASA、月の砂から「酸素」生成。持続可能な宇宙探査への大きな一歩 | TABI LABO


宇宙旅行がSFから現実へと近づきつつある現代において、宇宙探査の持続可能性は大きな課題。ロケット燃料や生命維持に必要な酸素を地球から輸送するコストは膨大で、宇宙開発の大きな足枷となっています。

しかし、この状況を打破する革新的な技術が誕生したようです。「NASA」が月の砂(レゴリス)から酸素を抽出することに成功したんだとか。宇宙探査の未来を大きく変える可能性を秘めた発見について迫ります。

1700℃の灼熱
月の砂で「酸素生成」実験

NASAによれば、2024年12月5日、ケネディ宇宙センターの「Swamp Works」において、模擬月面土壌を用いた画期的な実験が行われました。

この実験では、テキサス州ヒューストンに拠点を置く宇宙産業企業Lunar Resources Inc. (LUNAR)との連携が光る。同社の資源抽出リアクター「LR-1」とNASAケネディの真空チャンバーを組み合わせ、「溶融レゴリス電気分解」というプロセスが用いられたそう。

月の土壌を模したレゴリス約25キログラムを、1700℃の高温で溶融し、電流を流すことで酸素を分離・抽出することに成功。同技術は、NASAとLUNARとの共同研究によって開発されたものだとか。

実験責任者のAnnie Meier氏は、「今回初めて、このプロセスを用いて分子状酸素の生成に成功しました。加熱反応炉は、精巧な調理器具のようなもので、蓋を閉じれば、ガスが出てくる様子を観察するだけ」と、その革新的な技術を説明しています。

©NASA/Kim Shiflett

“月産酸素”で宇宙旅行が変わる?
コスト削減と滞在期間延長の可能性

月のレゴリスから酸素を生成できれば、地球からの酸素輸送コストを大幅に削減することが可能となります。これは宇宙探査ミッションの費用対効果を劇的に向上させるだけでなく、月面滞在期間の延長も可能にするはず。

酸素は宇宙飛行士の呼吸用空気としてだけでなく、ロケットの推進剤としても利用可能のよう。NASAケネディの機械構造・メカトロニクス主任であるEvan Bell氏は、「このユニークな化学プロセスは、推進剤の半分を占める酸化剤を生成できるだけでなく、月面基地の電力供給を担う太陽電池パネルの製造に不可欠な金属も生成できる」とその将来性を語っています。

火星移住計画への布石
地球外資源利用が拓く未来図

今回の酸素生成技術の成功は、地球外資源利用(ISRU)における大きなマイルストーンだと期待されています。

ISRUとは、宇宙探査に必要な資源を現地で調達する技術のことで、将来の火星探査や、さらにその先の惑星探査において不可欠な要素。NASAは1990年代初頭から溶融レゴリス電解反応器の開発に着手し、Swamp Worksでは2019年から23年にかけて、真空条件下における反応器の開発に取り組んできたことからも、今回の実験成功は、長年にわたる研究開発の賜物と言えるのかもしれませんね。

Top image: © iStock,com / Elen11



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