米国のバンス副大統領は７日、米国はロシアとウクライナの戦争について、30日間の停戦から、長期的な和平協定の形成へと焦点を移していると述べた。トランプ大統領が就任後100日以内に戦争を終わらせるという目標を達成できず、ホワイトハウス内でいら立ちが募る中での発言とみられる。
バンス氏は、ワシントンで開催されたミュンヘン・リーダーズ・ミーティングで「私たちは、30日間の停戦に固執する姿勢から脱却し、長期的な和平合意の具体像に焦点を当て、一貫して交渉を進めてきた」と述べた。また、ロシアは交渉で「要求しすぎている」とし、停戦を仲介するには、最終的にはロシアとウクライナが直接対話する必要があると述べた。
バンス氏は、合意が早期に成立しない場合、トランプ氏が交渉から離脱するとの警告を繰り返し、「ロシアとウクライナが、対話のための基本的なガイドラインで実際に合意することを望んでいる」と述べた。米国は「その対話に参加する用意がある」としつつ、ロシアとウクライナが相互にコミュニケーションを取ることが「非常に重要」と強調した。
ロシアのプーチン大統領は、ウクライナのゼレンスキー大統領と直接交渉を行う姿勢は見せておらず、戦闘停止の条件としてウクライナの４州の支配権承認など、最大限の要求を主張し続けている。
バンス氏は「私は今なお悲観的にはなっていない。ロシア側に解決の意思がないとも言わない。ただ、ロシア側が求めている戦争終結の条件や譲歩は、要求しすぎだと思っている」と述べた。
バンス氏は４月、戦争を終わらせるためには、ロシアとウクライナの双方が、領土を巡り妥協が必要だと発言した。
原題：US Focused on Long-Term Ukraine Peace, Not Ceasefire, Vance Says（抜粋）
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