水曜日, 5月 7, 2025
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中国では規制緩和によって医薬品の臨床試験が急増しており新薬の開発数はアメリカに匹敵するレベルにまで成長している – GIGAZINE



中国では規制緩和によって医薬品の臨床試験が急増しており新薬の開発数はアメリカに匹敵するレベルにまで成長している - GIGAZINE


中国の科学技術の発展は著しく、AIなど複数の分野で世界トップクラスの影響力を発揮するようになっています。中国は医薬品開発の分野でも影響力を増しており、その現状について科学系メディアのAsimov Pressが解説しています。

China’s Clinical Trial Boom – by Hiya Jain – Asimov Press
https://www.asimov.press/p/china-trials

大手製薬会社は自社で開発した分子だけでなく、他の企業や研究機関が開発した分子を購入して医薬品の開発や製造を行うことがよくあります。以下のグラフは大手製薬会社が購入した分子のうち、中国で開発された分子が占める割合の推移を示したものです。中国からの購入割合は2020年頃から急増し、2024年には全体の31%が中国から購入した分子で占められました。


中国(赤)とアメリカ(青)で始まった臨床試験の件数を比較したグラフが以下。中国で開始された臨床試験の件数は2017年には年間約600件でしたが、2023年には3倍以上の約2000件にまで増加しました。


中国の臨床試験の増加の要因と考えられているのが規制の緩和です。中国の医薬品規制当局であるNMPAは2017年に「規制当局が60日以内に異議を唱えなければ、臨床試験は許可されたものとみなされる」とする規制を導入しました。さらに、中国は2017年に医薬品規制調和国際会議(ICH)に加盟し、海外の臨床データを受け入れるように規制を更新しました。これら規制改革によって臨床試験の開始や医薬品の承認が容易となり、国際的な投資を引き込むことができたというわけです。

また、中国の臨床試験には「被験者の数が多い」という特徴もあります。以下のグラフは臨床試験の被験者数を「1~100人(白)」「101~500人(赤)」「501~1000人(黄)」「1000人より多い(青)」に色分けしたものです。アメリカは被験者数が1~100人の臨床試験が4分の3を占めるのに対して、中国では40%以上の臨床試験で被験者数が101人を超えていました。


Asimov Pressは「アメリカは現代の医薬品開発の先駆者であるが、現時点では停滞の兆候を示している。一方で、中国は臨床試験プロセスを改革して効率を最大化し、急速な進歩を実現した」と指摘し、臨床試験を開始するまでに必要な時間の短縮や外国のデータの有効活用などが必要だと論じています。

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