米アップルが1日発表した1-3月(第2四半期)決算では、関税コストの急増や中国での成長鈍化など、同社が抱える主要な課題を巡る投資家の懸念は払拭されなかった。これを受け、アップル株の投資判断を引き下げる動きが出ている。
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ジェフリーズは2日、アップル株の投資判断を「アンダーパフォーム」に下方修正。アナリストのエジソン・リー氏は「関税の影響は時間とともに拡大し、利益のさらなる下振れ要因となるだろう」と記している。
アップルは、4-6月(第3四半期)に関税措置に伴うコスト増加が9億ドル(約1300億円)に上ると予想。今四半期の増収率は1桁台前半から中盤になるとした。
これについてジェフリーズは「最良のシナリオ」に基づいていると指摘。「こうした前提は長期的には成り立たなくなる可能性が高い。特に交渉の余地のないセクター別関税が導入される場合はなおさらだ」としている。
ローゼンブラット・セキュリティーズは、アップル株の投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に引き下げた。
アナリストのバートン・クロケット氏はアップルについて「うまく経営されてはいるが、成長はそこそこで、新たな成長を呼び戻すには魅力的な新製品が必要な会社だ」と指摘。「関税や規制で不安定な環境にある中で、株価は割高な水準にある」とリポートに記した。
原題:Apple Hit With Two Downgrades as Tariff and Growth Worries Grow(抜粋)
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