デベロッパーのcrimは4月29日、ローグライクアクションゲーム『スターノート(STARNAUT)』を正式リリースした。対応プラットフォームはPC(Steam)。
本作は、いわゆるサバイバー系のローグライクアクションゲームだ。舞台となるのは、地球が崩壊した人類滅亡後の多元宇宙。プレイヤーは、AIによって作られた最後の宇宙飛行士スターノートとなり、地球再生を目指して地球の記録が搭載されたオメガロケットを打ち上げ続けることとなる。また、本作はゲームクリエイターの竹安佐和記氏が手がける『エルシャダイ』とつながる神話構想であることも発表されている。

本作では、多元宇宙の一部がゲームとして再現されたさまざまなステージが登場。一般的なサバイバー系の見下ろし視点ではなく、三人称視点で自由にカメラを動かしたり、高低差の激しい立体的なステージを2段ジャンプで登ったりできることが最大の特徴となっている。無限に現れる敵に対しては、近接パンチできるほか、近くの敵を自動的に攻撃する多彩な武器の中から8種類を装備可能だ。敵を倒すとステージ中でのみ利用できるコインを入手。装備品は近くを追従するショップノートに話しかけ、ランダムに選ばれた3種類からコインを消費して購入するかたちとなる。また、コインにより武器の強化、もしくはキャラステータスの強化も可能で、武器を増やすのか強化するのかといった判断も重要となる。
そうして敵を倒しつつ強化しながら、ステージに配置されたオメガロケットを打ちあげていく。本作では3分間の酸素制限があり、オメガロケットを1機打ち上げると3分の酸素が補給される。オメガロケットは高所に配置される場合もあり、時間経過で溜まるニトロを消費して大ジャンプしたり、ステージ上のギミックを活用して、酸素が尽きる前にオメガロケットに辿りつく必要があるのだ。さらに、オメガロケットの打ち上げにもコインが必要となり、1機打ち上げるとウェーブが進行して敵も強くなっていく。制限時間内に移動、コイン稼ぎ、強化、打ち上げタイミングなどさまざまな駆け引きが要求され、10機のオメガロケットを打ち上げることができればステージクリアとなる。


本作は2024年2月にSteamにて早期アクセスが配信開始。Steamユーザーレビューは母数は少ないながら、42件のうち97%が好評とする高評価を獲得している。今回の正式リリースに際してはアップデートも実施されており、『エルシャダイ』とつながる新たなストーリーが展開されるという。また、ゲーム内で語られることの少なかった登場キャラクターの情報も公開されている。スターノートである主人公「コピアス」や、AIの「ステラ」や「ワンダフル」、武器商人の「ショップノート」についての初出情報があるため、プレイ前後に見るのもいいだろう。

また、早期アクセス中のフィードバックなどを取り入れ、ゲーム内容は大幅に強化。ステージ数は約3倍の60、武器は約2倍の49種、ヘルメットは約2倍の22種以上、敵は4倍の400種以上、ストーリーは約5倍の53エピソード、収集要素のロストデータは200種以上が新規追加される。新たな武器やヘルメットにより新鮮かつ多彩な戦略が可能となり、新たなステージやストーリーにより奥深いプレイ体験ができるという。本作では、1ステージ約30分のプレイとなるため、全ステージクリアするだけでも単純計算で約30時間の大ボリュームとなっている。なお、ボリュームアップにともない、販売価格は2980円へと価格改定されている。
ちなみに、本作は『エルシャダイ』14周年となる4月28日に、『神話構想 スターノート』へと改題されて正式リリース予定であった(関連記事)。しかしながら名称変更にともない、日本語名称だけSteam審査にて指摘があったという。Xの投稿によると、変更の理由やゲーム内容に至るまで質問があり、こうした審査の影響でリリースがずれ込み、結果的に『スターノート』のままリリースすることが優先されたようだ。開発者向けのドキュメントSteamworksにおいて「ゲーム名の変更」は、リリース前はいつでも、リリース後はサポートへの連絡が必要とされている。早期アクセスであろうとリリース後の判定となり、サポートに連絡してもすぐには名称変更はおこなわれないという事例が垣間見える一件だろう。将来的に『神話構想 スターノート』へと改題されるのか注目される。
『スターノート』は、PC(Steam)向けに配信中。価格は税込2980円だ。
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