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今回取材したのは、REJECT。2018年に発足した若いチームながら、チームとしての累計獲得賞金額は日本一を記録。「PUBG Mobile」を始めとするシューティングゲームのチームのイメージが強かったREJECTだが、最近は「ストリートファイター6」部門を立ち上げ、プロリーグである「ストリートファイターリーグ: Pro-JP」でもディビジョン優勝を果たすなど、多岐に渡って活躍する。
天鬼ぷるるさんを始めとするVTuberやハイタニさんやこく兄さんなど所属ストリーマーの人気も高く、さまざまなイベントも開催し、勢いに乗るREJECTを運営する株式会社REJECT代表取締役甲山翔也氏に話を伺ってきた。
--早速ですが、甲山さんがREJECTを立ち上げたきっかけと経緯を教えてください。
甲山:私自身小学生の頃からシューティングゲームをやっていて、中でも「カウンターストライク」が好きで、競技シーンにも興味がありました。カジュアルなものから、競技性のあるものまで、いくつか大会に参加し、優勝することもありました。
そういった活動をしているところに、PC版「PUBG」のリーグに参加することになったんです。でも、チームに入ったは良いんですけど、給料が支払われなかったんです。私以外にもそういった境遇の選手はいたようです。そういったことを受け、自分自身でチームを発足することで、ちゃんと給料を払えるようにしたいと思ったことがREJECTを作った動機ですね。
私は大阪の出身なんです。大阪と言えば商売の街で、自分自身も事業を立ち上げたいと考えていました。とは言え、もちろん、いきなり18~19歳の若者が事業を立ち上げてもまともに機能するわけがなく、選手たちへの給料も以前所属していたチームから本来もらえるはずだった金額の半分も出せなかったんですが、少しでも払えるようにしました。
それもゲームではまかなえないので、別途会社でWeb制作などを受注し、その収益から給料をなんとか捻出していました。そういう意味では、最初は慈善事業に近い形でした。
--甲山さんは現在26歳とお若いですが、当時一緒にプレイされていた人の中には、いまも現役で選手として活躍している人もいますね。
甲山:Dep選手(ZETA DIVISON)やHaRe選手とは一緒にやっていましたね。初期の「VALORANT」ロースターには一緒にやっていた選手が多いですね。カウンターストライクの尊敬するプレイヤーのKeNNyさんは今は弊社社員になっています。ほかにも競合チームのコーチになっている人もいますね。
--カウンターストライクをプレイしていたということは、家にPCがある環境だったということでしょうか。
甲山:そうですね、家に一体型のPCがありました。当時、私の周囲ではまだデスクトップPCを使っている人は珍しかったですし、ライトなノートPCでプレイしている人よりはちょっとアドバンテージがありましたね(笑)。ゲーム遍歴としては、最初は「メイプルストーリー」をやって、その後「サドンアタック」や「Alliance of Valiant Arms(AVA)」などもプレイしていました。MMORPGも全盛期でしたけど、そこはあまり触れていなかったので、PCゲーマーとしては特殊と言えるかもしれません。
--コンシューマ機では遊んでいなかったんでしょうか。
甲山:それもしっかり遊んでいました。ハードで言えば、PlayStationやゲームボーイアドバンス、PSPとかですね。ソフトで言えば「ポケットモンスター赤・緑」や「モンスターハンターポータブル」などです。
PCゲームをよくやっていたのは、きっかけがあって、小学生の頃、筋ジストロフィーになった友達がいたんです。彼は外で遊べなくなってしまったので、オンラインゲームで一緒に遊ぶようになったんです。隣の学校の子だったので、ネットで会うしかなかったというのもありました。
--甲山さんの出身がシューティングゲームと言うこともあり、初期のREJECTは「PUBG Mobile」のイメージでした。現在は多岐に渡ってさまざまなタイトルの部門を立ち上げていますが、現在のREJECTにとって主力タイトルは何になるんでしょうか。
甲山:投入している金額規模的にはストリートファイター6ですね。あとはVALORANT。最近だと「League of Legends」も新規参入して力を入れています。PUBG Mobileは言わずもがなですし、「第五人格」もですね。この辺りはどれも力を入れています。
ストリートファイター6は盛り上がり具合が大きく、その様子が分かりやすいんですよね。スポンサー様にもREJECTのストリートファイター6部門の活躍を喜んでもらえています。
ただ、REJECTにスポンサーしていただいている企業は、単体のタイトルの部門で支援していただいているのではなく、トータルとしてREJECTに協賛していただいているので、競技部門以外での見せ方にも注力しています。
--盛り上がりという点では、「REJECT Fight Night(RFN)」のような大きなオフラインイベントが、平日開催であれだけの人を集められるというのは分かりやすいですね。
甲山:そうですね、REJECTとしてこういうことができると言うのを示せたと思います。ストリーマーやVTuberにも力を入れていて、天鬼ぷるるを筆頭とするVTuberや、ハイタニ、こく兄を中心とするストリーマーなどが所属しています。彼らもストリートファイター6をプレイしているので、競技シーン以外でもストリートファイター6が目立っていますね。
--かなり精力的に活動していますが、現在の目標はどのようなものでしょうか。
甲山:チーム立ち上げ時は、自分たちが最高だと思っているものが、世間的にそうではないことが嫌だったんですよね。自分がカッコイイと思えるシーンをより多くの人に伝えたかった。しかし、REJECT発足当時は、プロゲーマーは決して憧れの対象ではなく、プロゲーマーを目指すことを是とする風潮はありませんでした。
さらに、その逆風を物ともせずプロゲーマーになった人たちを食い物にする人もいました。プロゲーマーの格好良さを伝えつつ、プロゲーマーを食い物にするような人たちから守りたいと思っていました。そういうネガティブな要素を排除したいと言う意味を込めて、チーム名をREJECT(英語で拒否するという意味)にしました。
そういった意味で、当時の目標はすでに100%達成していると思います。ただ、現在の新たな目標を考えると10%くらいしか到達していません。
eスポーツはまだまだレベルアップが必要で、サッカーや野球、音楽などの域までは到達していません。日本を元気にしていく会社でありたいと思っていますが、それにはまだまだです。
--競争する相手が他のeスポーツチームから、プロスポーツチームや音楽プロダクションなどに変わったということでしょうか。
甲山:ゲームでも人々の心に影響する度合いを上げ、認知度を一般化していきたいと思っています。スポーツチームやプロダクション単体と比較しているわけではないですが、たとえば、1年を振り返ってその年一番目立ったできごとが競合になる感じです。
また、eスポーツ出身である我々がいろいろな市場にアクセスできるまでにしていきたいです。周辺マーケットとか物販もそうですし、ネット回線、デバイス、セキュリティソフトとかもあるかもしれない。そういったものすべてのものにアクセスし、楽しいことを突き詰めていければ、人の役に立つのではないかと思っているので、いろいろな角度でやっていきたいです。
--今、REJECTは、選手やストリーマーだけでなく、スタッフ人材も広く募集していますが、REJECTが求める人材はどんな人なんでしょうか。
甲山:挑戦する意欲が高く、謙虚で礼節があり、一緒に働いていて楽しく笑顔でいられる人です。今、在籍している人からは一致団結して一緒にやっていこうという意思が見られます。それで会社全体が前向きに行けているのだと思います。また、こういった方には長く務めてもらえています。
--REJECTの強みや特徴は何でしょうか。
甲山:誠実に挑戦している点でしょうか。いい意味での変な人が多いと思われているかもしれませんが、これも強みかもしれません。企業としては、eスポーツチームとしては社員の数が多い方だと思います。成長できている証しと感じてもらえればうれしいですね。
--以前アパレル事業も展開もしていましたね。
甲山:それは今は休止状態です。事業として失敗して辞めたと言うわけではないんですけど、以前はやり続ける体力がなかったんです。仕掛けるタイミングが早かったという感じです。今でもものとしてはいいものだったと思っていますし、高い評価を得ていました。
そういうわけで今物販はグッズ中心の展開にしていますが、クリエイティブ関連の会社を買収し、物販体制を強化しつつあります。
--一番苦労した点はなんでしょうか。
甲山:大変なことは無限にあります(笑)。でも、意外と個別に覚えていることはそんなにないかもしれません。課題は慢性的にあるし、あった方が良いとは思っています。
強いて言うと、やはりREJECTを立ち上げた初期は、いいように使われてしまうことが辛かったですね。何かしらの案件をいただいたと思ったのに、いつの間にか良くないスキームを提案されることもありました。あるいは、チームの資金繰りがうまくいかず、選手が他のチームへ行ってしまうことも多々ありました。うちに入りたい選手がいても、子どもがプロゲーマーになることについて、親御さんの理解を得られなかったこともありました。
あとはやはり炎上ですね。チームの炎上騒ぎが起こった時に、自分の認識が甘すぎたと気づかされました。小さな成功体験が慢心を生んでいたんでしょうね。その頃はちょうど会社の在り方を考え直していた時期で、会社が少しずつ大きくなっていくうえで、身の丈に合わない人の採用をし続け、人の入れ替わりも激しくなり、組織の崩壊に近いところまで行きました。
そこで、もう一度、どういう目的で会社を作ったのか、どういうことが幸せなのかを自らに問い直しました。自分が楽しいと思えないことをしていては、いい方向には向かいません。そこで、楽しくないことは徹底的に排除し、オフィスも今の場所に変えました。外的要因や一部の人を切る必要もあったのですが、心情としては大変辛かったですね。
今は楽しくやれていますが、やりたいことがありすぎて、優先順位をつけられないことが悩ましいです(笑)。
--これからやっていきたいことはなんでしょうか。または課題はありますでしょうか。
甲山:やりたいことはたくさんあるんですよ。ただ、会社の成長に伴い、スタッフの仕事量が増えてしまったので、それを解消するために人を増やさなくてはいけないです。そのため、やりたいことをやるために人を増やすと言うことが、やりたいことの1つになっています。
ほかにも顧客と会える回数は増やしたいですし、選手やタレントともっと向き合えるようにしたいです。どれも重要で、どれかに注力しすぎると、ほかが疎かになってしまうのが課題です。
--REJECTとしてではなく、eスポーツ業界を見回した時に感じる課題はありますか。
甲山:業界としてはビジネス的観点で甘さがあると思います。良くも悪くも仲良し業界であり、ビジネスとしてちゃんとやれている人が少なく感じます。ゲームのこともビジネスのことも分かる人は一部に偏っていますね。この人が辞めたらこのチームや、この業界はどうなってしまうんだろうと言う不安があります。人を育てることができていないということかもしれません。
また、属人化という観点では、これまで1社が頑張ってきたイベントの運営、チームの運営がもしつまづいたら、業界ごとなくなりかねないわけです。スター選手が抜けたら、急激にチームの価値が落ちるようなこともあり得ます。不測の事態が起こっても生き残っていける体力を付けていきたい。その体勢が業界全体で整っていければいいなと思っています。
--昨年はストリートファイター6、今年はLoLと新規参入が続いていますが、今後参入を狙っているタイトルはありますか。
甲山:ZETA DIVISIONの西原さんの記事のような大発表はないんですが(笑)、サウジアラビアのeSports World Cupで選ばれているタイトルには積極参入したいと思っています。2タイトルくらいは可能性を感じています。
--先日、YamatoNさんが急場で選手を公募して「マーベル・ライバルズ」の大会にREJECTとして出たら、準優勝まで行った際、YamatoNさんはマーベル・ライバルズが今後も日本で大会をやってくれるなら正式なチームを作りたいなんて発言もしていましたが。
甲山:マーベル・ライバルズもやれるのであればやってみたいですね。ただ、これは我々チームや選手の希望というよりは、パブリッシャーさん次第なところはありますね。
--これまででも将来の話はいくつもしていただきましたが、短期的、長期的に関わらず、今後のREJECTについて展望を教えてください。
甲山:いつまでもゲーミングライフをより豊かにしていきたいと思っています。そのために、少し先の夢物語と言われるかもしれませんが、複合的な事業展開も含めて、世界で最大規模のeスポーツ組織になりたいと考えています。
グローバル展開も全力投球します。海外オフィスもできたので、海外選手ももっと取っていきます。もう少ししたらみなさんに発表できると思います。
--先日、Big Bird選手とAngryBird選手の2名がREJECT入りしましたが、彼らは日本のSFLに参戦する可能性はあるのでしょうか。
甲山:可能性はゼロではないですが、今年はまだないと思います。
--どちらかと言うと、Pro-EUへREJECTとして参戦する方でしょうか。
甲山:Pro-EUへの参加はしたいですね。いろいろな事情があって難しそうなんですけど。
--Fnaticが日本の「Rainbow 6 Siege」に参加していたりと、海外チームでは、他の国や地域のリーグで活動することもありますよね。ちなみに、Fnaticが日本進出をすることを発表したとき、すべての地域リーグでFnaticが優勝して、世界大会はFnaticのチームだけにしたいという発言もありました。
甲山:そうなんですよね。海外のチームってそういう考えを持っていたりします。SFLのワールドチャンピオンシップでPro-EUのREJECTとPro-JPのREJECTが対戦するところを見たいんですけど、現状だと難しいですね。
あとはゲームギアもいろいろ出して行きます。いわゆるチームや選手のグッズという扱いではなく、デバイスとして納得して購入してもらえるようなプロダクトを提供していきます。また今は販路がオンラインだけなので、オフラインで触れられる機会/場所を増やしたいと思います。